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政治について勉強してます。グローバル化と市民社会が主なトピックで民族国家がキーワードで出てきました。

国民国家とはどういった国家なのでしょうか。辞書や教科書の定義だと一つの言語・宗教・文化を共有する。。。と説明されていますがいまいちわかりません。具体例も添えて説明してくれれば助かります。また多国籍国家とは反意語でしょうか(多国籍国家はいろいろな民族・宗教・言語が入り混じってると思うのですが、例:アメリカ・イギリス・オーストラリアなど)。日本は国民国家だと自分では思っていますがあってますか?

A 回答 (4件)

国民国家(ネイション・ステート)とは何であるか。


国家によってその概念は2つに大別できると思います。




30年戦争という大戦争の後、ヨーロッパ諸国はそれぞれの国家の支配領域を認める
「ウエストファリア条約」結びました。これが国際条約の基礎と言われています。
これによって何が起こったか?いわゆる主権国家の誕生です。
それまでの国という存在は、曖昧な人間の集団や、神の地上の代行者である
王そのものであったと考えられます。ルイ14世の朕は国家なり、が有名ですね。

主権国家の誕生を期に、土地を始めとして様々な基準で考えられるようになり
各国の「ネイション」の意味が変質していきました。
その変質の最たるものとして、フランスで歴史上最も大きな革命である
「フランス革命」が発生します。ルイ16世が殺害されると、国民は大きな問題に
直面しました。つまり、「国家」であったはずの王が消滅してしまったのです。
このままでは人民が集まる理由がなくなってしまいます。

そこで、フランスの人々は当時主張されていた様々な哲学概念を導入して
法による人民と国家の契約関係「社会契約論」という発想を得ます。
新しい概念である「法の下の平等」により、人民こそが国家であると
主張することが可能となりました。後にイギリス流の「自由主義」の発想を得て
その思想はさらに強固なものとなっていきます。


これらの自由主義国においては「国民国家」とは言葉どおり
「国民の為の国家」であると思います。







一方、この概念は法の下に誕生した、ナポレオン・ボナパルトという指導者により
一気に世界に広がったと考えられています。ですがナポレオンは武力による侵略
という方法を取ったため、これに反対する勢力も出現することとなります。
つまり、人は戦争になったら自分の住んでいる場所、共同体(家族)を守ろうとするのです。
この「パトリオティズム(郷土愛)」とも呼ばれる感情は、
侵略にさらされたドイツにおいて、新たな「ネイション」の形を
提唱することになります。「ナショナリズム」の誕生です。

人の集団が国家ではなく、国家に属する者が国民となるのです。
これは現代の構造主義にも通じる発想ですが、さらに国家という存在が
人の帰属する場所であると考えられるようになりました。
では国家とは?これを民族(同じ文化・宗教・言語・人種)に
より形成される集団であると定義づけたのです。


ここでようやく日本人が200年の引きこもりを辞めて外に出始めます。
当時の日本が学んだ先は、成長したドイツでした。
つまり、日本の国家や民族の概念はドイツに近いと言えると思います。

これは伊藤博文が国民と王の関係が日本に導入しやすい
「立憲君主国」のスタイルであったと考えたため、とも言われていますが
一方でもっと現実的な問題、つまり列強に対抗するために一国も早く
国家に権力を集め、その力で世界と対抗しなければならなかったためです。
さもなければ、先のような侵略を受けてしまいます。


この2国の共通点は先の自由主義を経験せずに、その結果のみを
享受してしまった点です。これらの近代化後発国では「国民国家」は
「自分を守る、民族のためのもの」の意味として用いられています。
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アメリカを例にすると宗教、民族、言語、地域格差、所得格差など、色々事情があって現実に自由(個人に権利を多く与えるが自己責任に帰属させている)社会では(不自由も同じになってくる)集団の連帯感が薄くなってしまう。


そこで「愛国心」を全国民の義務?共有しうるものを持たせて、国民が等しく対等な「国民国家」という雰囲気?にしている。
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私の個人的な解釈では、例えば近代に入って、ヨーロッパで王権から独立して、主として同一民族であることを接着力にしてまとまった国家(ドイツやイタリアなど)のことだと思っています(ナショナル・ステートの訳語)。

この反対は「多民族国家」だと思いますが、これはごく最近のことばのようにも思います(アメリカなどは当時なかった?)。
日本は確かに「国民国家」の部類に入りそうですが、単一民族かどうかを詮索するまでに、統一するという意識が国民に意識されていたかどうか、むしろ(幸運にも)たまたま同一範囲で同じ言葉を話す人々が自然に国家をなしていったという現象があって、厳密な国民国家といえるかどうかはわかりません。ご参考になれば。
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「多国籍国家」という言葉は、初めて聞きました。


民族国家の反対語は、多民族国家になります。

民族国家(正式には、単一民族国家)は、単一の民族により構成されている国を指します。
ただし、何を単一民族とするかは、それを称する国々により異なります。
日本を単一民族国家とする事の是非がそれにあたります。(アイヌを日本民族とみなすかどうかの問題も含めて)
トルコの場合、トルコのクルド人をトルコ政府は、東部トルコ人として、単一民族のトルコ共和国という立場ですが、クルド側は、別民族として認識しています。

他民族国家を称している国もあります。
ロシアや中国などなどです。

また、他民族の混合国家もあります。
アメリカやブラジルなどの国々は、単一民族国家でもなく、他民族国家でもない、多数の民族・文化が、混合している社会です。

他民族国家と、他民族混合国家とは、分けて考える必要があります。
カナダなどは、他民族国家としての側面と、混合国家としての側面を持ちます。

他民族国家と、混合国家では、民族の混じり方が異なります。
他民族国家の場合、モザイク状に民族が分布していますが、混合国家の場合、シチューやカレーのようにいっしょくたに混ぜられた状態で分布しています。
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