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歴史を見るとそれまで何代も無難に続いていたのがあるときに傑出した君主が登場して全盛時代を作るとなぜかその次の代で滅亡してしまう確率が非常に高くなる、ということがあるように思います。それなら傑出した君主なんかいなければよかったのに、と思います。
傑出した君主が出て全盛期を作ったら、次の代で滅亡する確率が凡庸な君主の時よりかえって高くなる理由はなんでしょうか?

A 回答 (9件)

#7です。



私は歴史を振り返って、はたして質問者さんのように帰納して良いかに疑問に感じております。

>滅亡のひとつ前の代で全盛期を迎えた例。平家、源氏

この例では、一つ前に全盛期を誇ったことが理由で滅んだと言うよりは、武家の台頭で、今までの政権とは本質的に違った新しい構造が出来上がり、源平の巴戦で一方が覇を握れば、他方がそれを取り返すと言うだけだったようです。

頼朝と言えども、それ以前の天皇制に代表される中央集権制度から、北条氏が確立しその後数百年続いた新しい政治構造としての封建制度が出来上がる移行期に現れた不安定期の落し子だったと思います。

>蘇我氏は馬子の時を全盛と考えれば孫の代で滅亡しています。

これも上の例と同じように、全く新しい構造が出来上がるときの過渡期に常に起こる不安定性の典型で、曽我と中臣の巴戦で互角同士の間で権力の振動があったと言うだけのように思えます。

新しい構造が出来上がるときの不安定期は、それ以前の君主が全盛を誇ったか、あるいは凡庸であったかには余りよらずに、いつでも激越だったと思います。

マキュアベリの同期の人だったグィッチャルディーニがリコルディのなかで繰り返し述べておりますが、政権の崩壊はその政権がどんなに薄弱に見えても、我々の想像より遥かに時間がかなるものだと言っております。私の見るところ、ペロポネソス戦争でのシシリア島遠征失敗後の、アテネの崩壊然り、戦国時代の足利幕府の崩壊然りです。

また、過去を振り返ってみると新しく政権を手に入れた者は自分を正当化するために、常に前の政権の非を針小棒大に捲し立てて、歴史を自分たちの都合が良いように書き換えて来ました。その辺の宣伝も差し引いて権力の移行を考える必要があると思います。

さらに人間の心理の複雑さとしては、勝っても負けても自分の戦った相手を、糞味噌に言う場合ばかりではなく、反対に相手の偉大さを強調することもあると言う面があることです。相手が偉大であればある程、勝者は誇らしいし、敗者としても自分の敗北を認め易くなるからです。近年の例でも、ミッドウェー開戦のときの太平洋艦隊司令長官ニミッツ提督の生誕の村に、日本の元海軍の方達がニミッツ神社を奉納することを提案して断られた例があります。こんなのは、敗者の複雑な心理の屈折した現れと理解できます。この例は、歴史が如何に一筋縄では理解できないかを示しており、歴史を学ぶ楽しみを豊かにしてくれています。

蛇足になりますが、歴史の書には、偉大と讃えたり、糞味噌に言われたり、名君と讃えられたり、凡庸な君主と蔑まれたり、いろいろな評価がか書かれておりますが、人間の込み入った心理を政権闘争に足してそれを2で割ったものを考えてみると、そのような評価を字義通りに受け取ると危険なことがしばしばあるとこを肝に銘じておくべきだと思います。

質問者さんの仮説に対する私の反論が散漫になっているようですが、思い付く反例が多岐にわたっておりますので、この散漫さは己を得ないように思えます。
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#5です。



織田信長、源頼朝
もこれに近いものがあると思います。

運や資質に恵まれて
その人が事実上は初代と言える程の大躍進をして、全盛期を築いたが、

まだ統治システムとしては脆弱だったり
組織文化と言えるまで慣習がある訳でもない。

指導者と部下の役割・権限もまだまだ、あいまいで
下克上や、弱肉強食、分裂の余地を残しています。

躍進を果たした指導者は暴君である事も多く
部下も「こいつに逆らうとどんな目にあうかわからない」とか
「とりあえず、こいつの味方になっていれば、身分は保証される」とか

優れた指導者個人に服従しているだけで、
代が変われば簡単に覆す可能性が大きいのではないでしょうか?

そして、次の代が経験不足で
指導力がなかったり、
既得権益をうまく削ったり保護する政治感覚が無いと
微妙なバランスが崩れて
内部や外部から潰されてしまうのではないかなと思います。

まとめると
偶然や属人的な要因で大躍進をできても

それを維持する為のシステムを新たに作ったり
組織文化にまで高めコントロールできる状態にしたり
後継者を育成しておかなければ

組織が大きいだけに混乱も大きく
長い目で見ると敵を作るだけで衰退してしまうという事でしょうか。
大組織と小組織では必要とされる能力も全く違いますしね。

すみません。
歴史的な事例が出せなくて、、
組織運営一般知識からの推測がかなり入っています。
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#4です。



王朝が滅びる時に、傑出した君主の直後ではなく、だらだら続いてから滅びたり、実権を失った例がいっぱいあります。日本の例ですが、#4で述べた北条高時、後醍醐天皇、それに足利義昭、徳川慶喜がその具体的な例です。

一方、傑出した君主の後に何代も続いた例には、藤原良房や道長、北条泰時、徳川家光の例があります。

逆に、何代も無難に続いていたのがあるときに傑出した君主が登場して全盛時代を作りその次の代で滅亡してしまう例は、武田などの一豪族ではいざ知らず、日本全国で実権を握った家では私の知るかぎり平清盛以外には思い浮かびません。源氏では頼朝以降、氏としては足利氏に繋がっています。豊臣家は何代も続いてはいません。

ですから、
>傑出した君主が登場して全盛時代を作るとなぜかその次の代で滅亡してしまう確率が非常に高くなる

と言うのは少なくとも日本では当たらないような気がします。外国にも日本と同じような例はいくらでもあると思いますが、どうでしょうか。

この回答への補足

日本の例で考察してみました。

> 源氏では頼朝以降、氏としては足利氏に繋がっています。

それを言ったら滅亡している一族など存在しないことになります。この場合は宗家が滅亡したら滅亡と考えればいいのではないかと思います。

王家(に相当する力を持った一族)で滅亡した例。

蘇我氏
平家
源氏
北条氏

日本では政治のトップに立った一族が滅亡した例は少ないですね。

上の例で滅亡のひとつ前の代で全盛期を迎えた例。

平家
源氏

1/2の確率で全盛の次の代で滅亡しています。

蘇我氏は馬子の時を全盛と考えれば孫の代で滅亡しています。孫の代まで含めれば3/4になります。

補足日時:2008/12/24 16:30
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滅亡、とまでは行きませんが、弱体化するという例はよくあります。


一番顕著なのは、カール大帝。彼の場合は統治システムが彼だったから機能するものだったので、下の代になると働かなくなるということが原因でした。

ああ、元のフビライとかどうでしょう・・・
彼の死後の皇帝の名前は知りませんが、割とこれに当てはまる例かもしれません。理由は、モンゴル人第一主義だと思います。

うーむ、あまりみつかりませんな。
まあ一つ言えることは全盛期を作り上げた故に、英主ということになるケースも多く、一概に傑出した人とは言い切れません。例えば、エリザベス一世はその典型例です。彼女の口癖は「考えておきます。」でした。今の首相より・・・いや何でもないです。(イギリスの議会が代わりに頑張ってましたが)

あと、傑出したひとは決してその国を滅ぼそうと思って、全盛期を築いたのではありません。努力し、国を富ませようと必死になったのだと思います。なので、その努力を批判するのはどうかと思います。それに国が滅びる理由は決して国内だけに要因があるわけでなく、国外にある場合もあり、死んだ後のことまでは英主もどうしようもないでしょう。強いて言うなら、国が富んだから狙われるというケースは責任があるかもしれませんが、不可抗力です。(中国の宋とかがそうです。)
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根拠はないのですが以下の様な原因かなと思います。



全盛を迎えることになり
急激に組織が肥大化したり、周囲の環境が変化した。

しかしそれは急激に成長したが故に

天才型君主がいなくなっても有効に機能するシステムや
結束力のある組織、規律を守る文化まで浸透させる事はできなかった

反対に
全盛を迎える事で周囲に敵を多く作ってしまい。
天才型指導者が死亡した後は、敵対勢力のターゲットになったり、内部の混乱を招くのではないかと思います。

つまり急激に成長したが故に
特異な資質を持った指導者だけにしか判断したり、コントロールできない上に

天才型の指導者の独断が多い為
次の代の指導者やそれを支える人が必要な経験を十分積めない事も多い。

よく名選手、名指導者にあらずといいますが、
環境や資質に恵まれ直感に何でもできる人は
成功と失敗の原因を深く考えたり、言語化して、それを他人に伝え、システム化したりするのは苦手だったり、必要性を感じない傾向がある様に感じます。

そこまで極端でなくとも
システムがあっても稚拙だったり
時代の要請に沿わない、周囲の反感を買う形でシステムを構築している為に
指導者が死んだと同時に有名無実化する事が多い

その欠点を補佐する人がいなければ結局は衰退に向かうのではないかと思います。
(天才型は人の意見も聞かない事も多いが、、)

個人的には、天才型ではないと言われる
徳川家康が自家を存続させるシステムを作り上げ
子孫が長く繁栄したのはその辺が理由だと思います
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>傑出した君主が出て全盛期を作ったら、次の代で滅亡する確率が凡庸な君主の時よりかえって高くなる



面白い仮説ですが、実際の歴史ではどうだったのでしょうか。感じてそう考えて言っているのか、それとも、その論述を正当化するデーターでもあるのでしょうか。もし統計的なデーターがあるのならそれを是非知りたいです。もしデーターがないのなら、机上の空論になってしまうことを恐れます。

机上の空論の具体的な例として、次の話があります。昔アメリカで、ビデオ機械の民間販売を法的に許可することに反対してハリウッドが大変な献金を政治家に寄付して、それを許可する法律の通過を阻止しようとしました。ビデオが一般家庭で見られるようになったら、映画を見る人の数が減って映画会社が倒産してしまうと言う論理でした。ところが、その献金にもかかわらずビデオ機械の販売が許可されてしまいました。その結果、驚いたことに数十年前に作られた映画で、最早誰も映画館で見なくなっていたハリウッドの倉庫に眠っていたフィルムがいきなり商品となり、ハリウッドは巨万の富を手に入れることができました。この例は、人間の行動に付いて単にこの可能性もあるとか、あの可能性もある論じることが、如何に意味がないことであるかを教えてくれています。人々が論理的にどう行動し得るかは人間を分析するに当たって余り重要ではなく、どう行動してきたのかを実証的に分析することの方が重要なのです。

始めから凡庸な君主のために滅んだり実権を失ったと言う王朝も幾らでもあります。北条高時が鎌倉幕府を滅ぼしたのも、また、そのチャンスを使いこなせなかった後醍醐天皇が、天皇の政治における実質的な実権を日本史の中で永久に抹殺してしまったことなどもその良い例だと思います。質問者さんの仮説は、そんな気がすると言うのではなく、歴史的な事実としてどれだけ統計的に実証されているかと言うのが、この問いに答える最も重要な要件になります。もし、そのデーターをお持ちでしたら、是非教えて下さい。私にとっても重要なデーターとなりますから。

この回答への補足

すいません、統計的なデータを取ったわけではないです。例をあげることならできますが。
中国の秦、日本の例だと甲斐武田家など

補足日時:2008/12/24 03:48
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流れ行く雲


流浪する浮き草
歴史に学ばない糸の切れた凧

歴史に学び環境に適用する時空の系
アダムとイブの流浪からソドムとゴモラの崩壊の雛形を繰り返す
欲望のままに荒波の中を航海をする地球号が良いか
歴史に学び自然の教化によって凪の航海を志向する地球号が良いとするか

意識で永遠性を希求しているようなことを言いながら
世界全体の生活形態を崩壊をさせてしまうことに気が付いていないで
荒波の航海が普通だと思っているのが蛸。

一握りの一等船室の客のために
好不況のたびに多くの民が雇われたり切り捨てられたりする社会形態でいいのか?
傑出した君主は時代の要請とみることができるが
単発的もしくは短いスパンで終わるかどうかは
その君主がどのように国を治めようとしたかにかかってくるだろう。
長く続いた例を君は何処に見出し
どのように国を治めようとしたと思いますか?
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具体的にどのような場合でしょうか?


例えば始皇帝の秦、日本の豊臣政権ならば、統一を成し遂げた独裁者の死をきっかけとして崩壊したのですから「何代も無難に続いた」とは言えません。
長期に続いた王朝の多くは全盛期と言われる時期から滅びるまで何十年、場合によっては百年以上もかかっている事もあります。
おっしゃるような例はそんなに見あたらないと思うのですが。

この回答への補足

秦は始皇帝の前まで数百年にわたって続いてきました。これは「何代も無難に続いてきた」といえるのでは。
始皇帝が現われなかったら秦はこの時点で滅亡することはなかったのでは。

補足日時:2008/12/24 03:32
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何事も100%力を出せるのはごく短い期間なのではないでしょうか。

個人でもインスピレーションなどは一瞬です。インスピレーションが出るまでの比較的長い準備が必要ですが、インスピレーションというのは続かないのが原則です。傑出した君主というのはインスピレーションのようなものでがこれをメモしておいてもいろいろな条件が長く続かないのではないでしょうか。なまじやればできるかもしれないという先君の例による強迫観念などで続く凡庸な君主が焦ったりあるいは悪い側近の陰謀に乗ったりすることも多いのではないでしょうか。あるいは「唐様で売り家と書く三代目」という川柳もありますね。
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