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農業に対して興味があるのですが、食料自給率の低下が叫ばれていて、現在40%ほどしかないようですね。この自給率を上げていく方法ってどんなことがあるのでしょうか。

A 回答 (4件)

国が定めた「食料・農業・農村基本計画」の中に、「平常時の食料自給率の水準は、直ちに不測の事態における国内農業の食料供給力の程度を示すものではない。

すなわち、供給熱量ベース、生産額ベースのいずれの自給率の数値も、ある時点の食生活とそれを前提とした国内生産の結
果を反映したものである。」という記述があります。
http://www.maff.go.jp/keikaku/20050325/20050325h …
(24ページ目)

結局のところ、食料自給率というのは、国民の食生活嗜好を反映した数字であって、食料の国内生産能力を示す数字ではないのです。

である以上、食料自給率を大幅に上げようと思ったら、食料生産を増やそうとするだけでは大した効果はなく、国民の食生活嗜好を変えるしかないのです。

もともと、食料自給率低下の主たる原因は国民の食生活の変化にあります。
例えば、平成10年度版農業の動向に関する年次報告(農業白書)では、「供給熱量自給率低下の品目別寄与度を試算すると,米消費の減少,
畜産物及び油脂の消費の増加が供給熱量自給率低下の要因の3分の2を占めている。」と分析されています。
http://www.maff.go.jp/hakusyo/nou/h10/html/index …
[コラム:駅弁の中味は?]を読むと、よくわかるでしょう。
「我が国の食料消費は,量的に拡大するとともに,質的にも品目の多様化や高度化を遂げています。このような食生活の変化の一例として,関西方面の東海道本線のある駅で販売されている幕の内弁当の献立がどのように変化したかをみてみましょう( 下表 参照)。
これによると,ごはんは一貫して減少しており,平成11年は昭和35年の7~8割の水準に低下しています。確かに,かつての駅弁は,ごはんが折詰めの3分の2程度を占めていたものが,今ではその割合が随分減ったことは日頃実感するところです。
一方,総品目数はそれほど変わりはありませんが,その量は,次第に増加しており,かつて脇役だったおかずが,主役のごはんの座に追ってきている様子がわかります。」

日常の食卓でも同じようなことが起こり、それが米の消費を減らして自給率を低下させた主原因です。
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この回答へのお礼

具体的に説明していただき、大変参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2009/07/12 22:15

 質問に答える前に、なぜ自給率を上げなければいけないのか考えてみましょう。


 結論を先取りすると、自給率を上げろという意見には、あまり根拠がありません。現に、自給率を計算している国は、日本と韓国だけです。政府は、世界各国の自給率を示して、日本はこんなに低いと国民の不安をあおっていますが、あの数字も農水省が勝手に推計したものです。
 それではどこが問題か。まず、40%というのはカロリーベースで、生産額ベースだと70%近くになります。ということは、日本は価格の安い農産物を輸入して、価格の高い農産物(野菜、果物、肉、卵、加工食品)をを国内で生産していることを意味します。なぜ、価格の安い家畜飼料(とうもろこしなど)や油脂原料(大豆など)まで狭い日本で生産しなければならないのでしょうか。
 つぎに、自給率の分母は、日本人が必要とする総カロリーではなく、輸入を含め国内で供給される総カロリーです。だから、何かの理由で輸入が止まると、自給率はどんどん上がります。自給率が高いほど安心だという考えは間違いです。
 ほとんどの経済学者は、食糧自給率だけ上げることは馬鹿げていると言うでしょう。たとえば日本のエネルギー自給率は20%(もともと輸入燃料に頼っている原子力を除くと僅か5%に下がる)です。またコメの減反率は40%に達しています。それほどコメの生産能力は余っているのに、なぜ自給率が心配なのですか。
 自給率を上げる処方箋は簡単です。まず、高蛋白高脂肪の食事をやめることで、ハンバーグや焼肉などは高い税金をかけるべきです。また、国産の食材ではできない讃岐うどんやパスタも同様です。天ぷらやポテトチップスもダメ。鶏肉や卵も輸入飼料に依存しているのでやめましょう。
 世界中がこんなことを始めたら、中世に逆戻りですね。農業に依存している国の経済は破綻し、いずれ第3次世界大戦に通じるかもしれません。
 食糧自給率という言葉は、直観的に分かりやすく、政治家が飛びつくのは無理ありません。しかし、数字だけを目安に政策を考えるのは危ないと思います。
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この回答へのお礼

なるほど、表面的な数字だけにとらわれてはいけないということがよく分かりました。ありがとうございました。

お礼日時:2009/07/12 22:21

方法は簡単ですが利権の壁があるために難しいでしょうね。


と、言うのも日本では農協が力を持っているために農協族とでも言うべき
議員が多数います。
彼らが日本一の悪法である農地法の改定を阻止しています。
この農地法により、企業が農業に参入しようとしても土地が一定規模必要だったり
そこで働く社員が農業を主たる業務にしていなければならないなど、これでもかと言う規制を設けて農業への新規参入を拒んでいます。

そしてもう一つの壁が輸入食材。
ご存知と思いますが中国、アメリカ、オーストラリアなどから入ってくる安い食材には対抗できません。
また、豊作になればなったで価格が下がるから、日本のように集約農家では、コスト的に合わなくなる。
結果捨てられる・・・・・・・・・・

そしてもう一つが消費者の過剰反応です。
スーパーでは規格から一歩でも外れたものは一切取らない。
それは、消費者が綺麗で形の整った物しか買わないという日本独自の価値観があります。
食べ物ですから安全でなければならないのは当然ですが、それと共に形や大きさなど、見た目を異常に気にする。それで安くなければならないのですから、まさに無い物強請りです。
流通経路も複雑でそれが価格に反映されますから、どうしても農家の手取りは少なくなる。

これらの問題を解決しない限り、自給率は決して好転しません。

対策としては、農地法の改定
輸入食材の関税引き上げ
消費者側の意識改革
複雑すぎる流通経路の解消。

この四点ですね。
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この回答へのお礼

この4点について、私も考えていきたいと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2009/07/12 22:23

国民全体の意識改革しかありません。


スーパーで5本200円の中国産長ネギと
5本300円の日本産があった場合には後者を選ぶ。

炭水化物の摂取元はできるだけ米にする。
パンを作るのにも米粉を使う。(特に給食)
小麦粉を使うのは年に2回ケーキを食べるときや、
それなりのレストランで美味しいパンを食べるときのみにする。

ブラックタイガーなんて環境破壊以外の何ものでもないから食べない。
海老なんて食べなくても生きていけるのだから我慢する。
どうしても食べたければ1000円しないで毎朝国産の活車海老を仕入れ天丼を作ってる店が横浜にあるのでそこに行く。

トロピカルフルーツの多くは食べない。
どうしても食べたければ国産の高級品を食べる。

難しいのが大豆です。
こればかりはどうすれば良いか私にも分かりません。
味噌と醤油を我慢するわけにいきませんし。
国内で全力で安く作ってどれだけ外国産に値段で迫れるか。

低所得者層が食料自給率40%という異常事態にどれだけ危機感を覚えられるかが問題ですね。
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この回答へのお礼

私たちの生活スタイルを考え直していくことも大切なんですね。大豆の問題は確かに重大ですね。
いろんなことに気付かせていただき、ありがとうございました。

お礼日時:2009/07/12 22:27

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