変分法でヘリウム原子の基底状態のエネルギーを求めるときに

∫φ*(1/r12)φdτ=Z^6/π^2∬(e^-2Z(r1+r2)/r12)dτ1dτ2

このような式が出てくるのですが、この式における
τ1,τ2とはどういった意味を持っているのでしょうか?

わかる方いましたらお願いします

A 回答 (4件)

以前にも同じタイトルの質問が有ることに気がつき・・・


>>「τ1,τ2とはどういった意味を持っているのでしょうか?」
が質問の主旨なんですね。

自分の思い込みの激しさを反省!!
逆にお願いします。自分の性格を正すのにお付き合いを・・・

●「連続事象」の場合の確率と期待値の求め方・・・
= 問題は「離散分布」と「連続分布」の違いです。=

<連続分布の場合>
1変数の場合に確率関数P(x)が与えられていたら,
”xが区間[x,x+Δx]の値をとる確率”ΔP(x)は
  ΔP(x)=∫x→x+Δx{PIx)}dx/∫xの定義域{PIx)}dx
確率関数P(x)では∫xの定義域{PIx)}dx=1
              (規格化されている)
だから分母の積分(=1)は必要なくなって,
  ΔP(x)=∫x→x+Δx{P(x)}dx
この意味を考えると、これは区間[x,x+Δx]でのグラフの面積を求めています。だから
  ∫x→x+Δx{PIx)}dx
   =底辺の長さ×高さ
   ≒ Δx・P(x)
(P(x)は中間値の定理とかで厳密に扱う必要が有るかもしれませんが・・・省略)

 これを用いて、Δx → dx のとき、
  ΔP(x)≒P(x)・Δx → dP=P(x)・dx

 独立な2つの変数では
  dP=P(x,y)dxdy 
 (dxdy=dS;面積素と表すことが有ります。)
 
 独立な3つの変数のとき,
  dP=P(x,y,z)dxdydz 
 (dxdydz=dVとかdτ;体積素)
 
ということです。

 これが求められていれば,xの関数f(x)の平均値(期待値)は”確率を掛けて足し合わせる”ことによって求められるので,これを積分を用いて表すと,

 1変数であれば
  f(x)の平均値(期待値)
   =∫全領域{f(x)}dP
     ・・・確率をかけて全領域で足し合わせる
   =∫全領域{f(x)}・{P(x)}dx

 これを3変数(空間で言えば3次元空間)では
  f(x,y,z)の平均値(期待値)
   =∫全領域{f(x,y,z)}dP
   =∫全領域{f(x,y,z)}・{P(x,y,z)}dxdydz

になります。

  量子力学では波動関数φの2乗|φ|^2=φ*φが確率関数なので,ポテンシャルエネルギーのような関数V(x,y,z)の平均値(期待値)を求めるなら,
  Vの平均値(期待値)
  =∫全領域{V(x,y,z)}・{|φ|^2}dxdydz
 最後の式で複素関数を用いる場合には「積の順序」が問題になって,
  Vの平均値(期待値)
  =∫全領域〔φ*・{V(x,y,z)}・φ〕dxdydz
と複素共役関数φ*を前に書いて,期待値を求めたい関数V(x,y,z)をφとで挟み込むように書く必要がでてきます。

 「離散分布」,例えば「得点」のように事象が離散値(飛び飛び)のときなら50点の人が全体に対して25%=0.25(これは確率関数値)とか与えられていれば、100人で何人50点を取ったのかを100人×0.25=25人(これは期待値)と考えることに意味が有ります。
 しかし、事象が「連続事象」の場合に,例えば50mのように長さとかでは「100人中50mちょうどを投げる人数は何人」かという<期待値>には意味が有りません。50mちょうどのところの確率P(x)は有っても、そのうちの何人が50mちょうど=50mのところにひいた細い線の真上=に投げるかという期待値は全人数×P(x)Δx=0 (50m<ちょうど>ならその幅Δx=0だから)で,50mぴったりを投げる<人数>は「0人」になってしまいます。
 「連続事象」の場合には,やはり「49.5m~50.4mの範囲に投げる人数は何人か」と<幅>を持たせて集計しなければなりません。連続した事象で<期待値>を考えるときは、このような<幅>が必要ということです。
 3次元では微小空間を考えると、その中にある1点での<確率>そのものは有りますが、大きさのない1点ではそこに存在する<期待値>はなく、どんなに小さくてもある広がりや大きさを持った「範囲」「微小面積」「微小体積」を考えなければなりません。

 ガウスが「離散的」な2項分布を発展させて「連続値」でのガウス曲線に置き換えたわけですが、そのときの考え方の違いを振り返ってください。(離散値での考え方を連続値に置き換える思考方法は、気体分子運動論のボルツマン分布,統計力学,プランクの量子論や量子統計力学-フェルミ統計,ボーズ統計-でも使わなければなりません。ガウスがこれを考えたのは1800年頃、ボルツマンが物理に応用したのが1890年頃、ガウスってやっぱり天才ですね。)

●体積素dτの変換公式=ヤコビアン(ヤコビアン行列式)

 座標変換に伴って体積素をどのように変換しなければならないかはヤコビアン行列式を用いて計算できます。3次元では計算は結構面倒ですが,長い計算の結果は非常に簡単になって,計算力を楽しむには持ってこいです。

 簡単な2次元の場合・・・
 x=rcosθ、y=rsinθ
J=|∂(x,y)/∂(r,θ)|
=|∂x/∂r ∂x/∂θ|
 |∂y/∂r ∂y/∂θ|
=|cosθ - rsinθ|
 |sinθ rcosθ | 
=r・cos^2(θ) + r・sin^2(θ)
=r・{cos^2(θ) + sin^2(θ)} = r
 ∴ dxdy = J・drdθ=rdrdθ

3次元直交座標から極座標の変換では
x=rsinθcosψ、y=rsinθsinψ、z=rcosθ
J=|∂(x,y,z)/∂(r,θ,ψ)|=r^2・sinθ
 ∴ dτ=dxdydz=r^2・sinθ・drdθdψ
が得られます。
 これはベクトル解析の分野になります。正確なラプラシアン,ダランベーシアンを求めたりできるようになるためにはこの分野を勉強せざるを得ないようです。

あぁ・・・思い込みは直せても<しつこさ>は直せてないかも・・・
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この回答へのお礼

返事が遅くなり申し訳ありません。
そして詳細な回答ありがとうございました。
おかげで無事理解することができました。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/02/18 17:00

#2です。


左辺の解釈だけに終わり、右辺の説明が抜けているようですね。

●この式がでてきているということは、導入でHe^+の1電子系での波動関数が求められているはずです。
 ψ=c・exp(-Z・r/a)
のような式が求められていると思います。
(中心電荷Z+の周りに電子e^-が回っているとして求めた波動関数で、その基底状態のものです。)

●右辺の係数Z^6/π^2は、規格因子と呼ばれるもので、
 確率φ*×φ・dτ1・dτ2だけを空間全体で積分すると、確率なら「全確率=1」から求められた値です。
 実際に求められている波動関数から、
  ∬ψ*(1)×ψ(1)・dτ1=1
から上の波動関数ψ=c・exp(-Z・r/a)・rを代入し、実際に積分してc^2を求めcを決めてるはずです。

●以上から右辺は、

 {ψ^*(r2)×ψ^*(r1)}×(1/V)×{ψ(r1)×ψ(r2)}・dτ1・dτ2

を作ると、
  規格因子の積×波動関数の本体×エネルギー
となり、

  ={Z^6/π^2}・{e^-2Z(r1+r2)}・{1/r12}dτ1dτ2

として、右辺の積分になっているはずです。

●変分法について
 変分法を使うのは、解析力学で「最小仕事の原理」がすでに知られていて、古典力学で「いろいろな運動の経路が可能であるとき、実際に起こるのはその経路をとるときに必要なエネルギー変化が最小のときのもの」だというのを、量子力学に応用したからです。量子力学でも「状態をいろいろに変えたときに、最も実現しやすいのは系のエネルギーが最小になるときである」と解釈されるようになりました。最大確率の点を取ったり、エネルギーの最小になる経路を調べると量子力学の結果と古典力学の結果が一致するという結果が得られたので、それを原子の理論に用いました。そのような最小値を求める方法が数学の「変分法」だったということです。波動関数の確率論的な解釈はこの変分法の成功が有ったからやっと認められるようになったといえるとおもいます。遮蔽効果の段階でそれが使われます。
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この式は基底状態にある二つの電子(He:1s^2)間の反発のエネルギーを求めている式です。


(1)電子-電子間相互作用(電子間の反発)のエネルギー:
 r1に電子1が、r2に電子2が有るとるると、二つの電子間のクーロンポテンシャルは電子1、2間の距離をr12として
 V=1/r12

(2)波動関数φと電子の存在確率:
 量子力学では電子の位地は確定せず、存在確率のみを知ることができ、その確率は波動関数ψの2乗によって与えられると考えます。さらに面倒くさいことに波動関数は複素関数なのでψの二乗は複素共役ψ^*との積でなければならないということからψ^2=ψ^*×ψとします。
 電子1がr1を含む微小体積dτ1の中に存在する確率
 ={ψ^*(r1)×ψ(r1)}dτ1
 電子2がr2を含む微小体積dτ2の中に存在する確率
 ={ψ^*(r2)×ψ(r2)}dτ2
から、
 電子1がr1を含む微小体積dτ1の中に存在し、電子2がr2を含む微小体積dτ2の中に存在する確率
 ={ψ^*(r1)×ψ(r1)}dτ1×{ψ^*(r2)×ψ(r2)}dτ2
 ={ψ^*(r1)×ψ(r1)}×{ψ^*(r2)×ψ(r2)}・dτ1・dτ2
 ={ψ^*(r2)×ψ^*(r1)}×{ψ(r1)×ψ(r2)}・dτ1・dτ2
ここで、ψ(r1)×ψ(r2)=φ,ψ^*(r2)×ψ^*(r1)=φ*として、
 =φ*×φ・dτ1・dτ2

(3)クーロンポテンシャルの平均を求める:
 (1)、(2)から電子1がr1を含む微小体積dτ1の中に存在し、電子2がr2を含む微小体積dτ2の中に存在する時のクーロンエネルギーの期待値は

 エネルギー×確率
  =φ*×V×φ・dτ1・dτ2=φ*(1/r12)φ・dτ1・dτ2

 従って、平均値は電子の存在するすべての空間にわたってこれを足し合わせたものになるので、全空間についての空間積分になるので、

 クーロンエネルギーの平均値
  =∫2∫1{φ*(1/r12)φ」・dτ1・dτ2

が得られます。

(4)その後の展開: 
 ヘリウム原子核周りの2つの電子を正確に扱おうとすると、これは3体問題になり、天体の軌道計算でもよく知られているように数学的にとくことができなくなります。
 それで第一近似としてヘリウム原子核周りの1つの電子を考えたヘリウムイオンの2体問題でシュレーディンガー方程式を解いて波動関数を求めておいて、2つの電子になっても波動関数は変わらない、同じであるとして計算が行なわれました。
 誤差が生じますが、より正確な値にするために1つの電子から見るとヘリウムの原子核の電荷がもう1つの電子によって覆われて見えるはずだと考えて中心電荷が小さく補正する必要があるとする遮蔽効果などを取り入れたりします。

 1930年頃、原子の量子論が完成した頃の理論展開です。
 書籍を読み進むとそのような展開になっていると思います。
 符号や順序にあいまいな点が有ると思いますが、複素関数論とかのからんだことなので、このスペースでは答えられません。
 記憶だけに頼り、何も見ずに打ってますので、厳密でないところもあることをご了解ください。
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dVと書くこともありますが、dτで微小体積(体積素など呼び方は色々ですが)です。

dxdydzやr^2sinθdrdθdφなどをdτと略記しているに過ぎません。τを単独で使う事はないし、τ自体に意味もありません。
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