南京事件の議論において、有無ばかりが争点になっているような気がします。
先日、東中野教授が最高裁において敗訴しました。
インターネットでは、この判決前は右寄りの人の「無かった」との発言が多く見られ、
この判決後は左寄りの人の「やはり南京大虐殺はあった」という発言が多く見られるようになりました。
そこで、
一つ目の質問なのですが、この判決は名誉毀損を争った裁判であり南京事件の有無についての判決は出してないと思われるのですが、違うのでしょうか?
二つ目の質問なのですが、日本は東京裁判とサンフランシスコ講和条約によって南京事件の事実を日本は認定しているのに、なぜ未だに有無が争点になるのでしょうか?
三つ目は南京事件の問題点は中国がカードとして使って来る「大虐殺」(30万人)では無く、ジェノサイドといえたものだったのか?だと思います。この考えは間違えなのでしょうか?
四つ目はやはり南京事件は「南京“大”虐殺」だったのでしょうか?
右、左、イデオロギーの有無にかかわらず、ご意見頂けるとうれしいです。
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
>意図的な大虐殺だったのか?
南京事件の議論を複雑にしている要因は、「南京事件」という名前ではあるけど、別に一つの「南京事件」という事件が起きたわけではないということです。
1937年から38年にかけて、南京周辺で市民や捕虜が殺される事件が多発してその一連の事件の総称が「南京事件」というだけですから、単純に「白か黒か」みたいな一ビットの話はできません。
南京事件の一部である捕虜の大量殺害や成年男子を片っ端からしょっ引いて処刑したいわゆる「便衣兵狩り」は日本軍が意図的に起こしたものです。
しかし、南京事件でクローズアップされることの多い「女子ども老人を含めた民間人に対する残虐行為」
は、意図的に起こしたものではなく、「日本軍の中のならずものがやった。軍中央が命令した物ではない」と言うのが答えになります。
(その「ならずもの」の割合と程度が極めて高かったのが問題だったのですが)
>戦争での避けることの出来なかった犠牲だったのか?
「避けることの出来なかった犠牲」ということは出来ないと思います。
南京事件が起こった理由は
・南京攻略戦は当初予定していなかったこと
・後方支援部隊が脆弱であり、「現地調達」をあてにした進軍だったこと
・「軍紀弛緩」が問題となっていたこと
・兵を取り締まる憲兵が極端に少なかったこと
・南京陥落後、兵を市内に駐屯させたこと
などが原因であることが分かっており、適切に憲兵を配置するなりしてしっかりした兵の管理をしていれば防げた(最低でも犠牲者は一ケタ少なかった)ことは明らかであり、無茶な計画を立てた(そして事実上残虐行為を黙認していた)上層部に責任がないとはとても言うことが出来ないと思われます。
No.8
- 回答日時:
まず、ネット上で南京事件否定論が下火になったのは
東中野修道が敗訴しただけでなく、松村俊夫や稲田朋美も敗訴したことが原因だと思います。
一つ目の質問について。
前後関係を明らかにしておくと、
南京事件は「あったこと」というのは世界の常識だったわけです。
それで、東中野氏などが「無かった」と言い出して、
「南京事件無かった信者」(No2さんのような)を大量に生み出したわけです。
裁判で「東中野氏の言ってることは論理が破たんしている。
要するに、これは歴史学の研究なんかではなく、イチャモンであり、被害者を中傷する行為である」
との判決が出たわけですから、直接南京事件の有無とは関係ない判決であっても、
「東中野の言ってることは信用できない」と皆が判断したということだと思います。
裁判は、裁判に直接関係する夏淑琴さん関連のことにしか踏み込んでいませんが、常識的に考えれば「夏淑琴さん関連のことは完璧なる例外で、夏淑琴さん関連以外のことは東中野氏が正しい」とは考えにくいです。
数年前は「南京事件は無かった、詳しくは東中野氏の本を読め」のような論調ばかりでしたが、少なくとも現在ネット上で東中野氏がソースだと失笑を買うだけです。
(比較のために、南京事件論争でよくやり玉にあがる本多勝一や大江健三郎は似たような名誉棄損裁判で勝訴しています)
二つ目の質問について
日本政府は南京事件の存在を認めています。
http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/area/taisen/qa/08.html
「未だに有無が争点になる」とおっしゃいますが、日本には言論の自由があるわけで、
民間人は何言っても自由なわけです。それを言ったら、
「アポロは月に行ったか論争」も「1999年に地球は滅亡するか論争」も「相対性理論は正しいか論争」も「全てはコミンテルンの陰謀なのか」も「ネッシーの存在の有無論争」もすべて「有無が争点に」なっています。
政府としての公式見解とは別のことを言っても(政府内の人間が言ったり、誰かを中傷する行為だったりしない限り)許されるのです。
三つ目の質問はよく意味が分かりませんが、
南京事件は、男性は組織的に連行されて殺されましたが、女子供は略奪や強姦の際に巻き添えくらって殺されたり殺人ゲーム(?)の対象として殺されただけなので、
組織的に全員を殺害する「ジェノサイド」とは性格が違うものだと思います。
四つ目
「南京大虐殺」という言い方はプロパガンダっぽくてあまり使用したくないです。
被害者数千人のサン・バルテルミでも「バルテルミの大虐殺」とか言いますし、
犠牲者数百人でも「ガザ大虐殺」だの「通州大虐殺」だと言い方はさまざまです。
すごく参考になるお話でした。ありがとうございます。
3つ目の質問は、意図的な大虐殺だったのか?戦争での避けることの出来なかった犠牲だったのか?と言うものを聞きたかったです。
一つだけ疑問に思うのですが、
>女子供は略奪や強姦の際に巻き添えくらって殺されたり殺人ゲーム(?)の対象として殺された
とありますが、確かにあったのだろうけれども左に寄った人は、こればかりが焦点になっていると感じることも多いのですが。
というのも、私は中学の社会科の先生に「日本は30万もの市民を大虐殺して百人切りとか最低なことを行ってきたんだ」のような話を聞かされていました。
ただ今になり、その方がマルクス主義の思考の方で中国寄りの方だったので、この事実もプロパガンダ的に使われたのでは?と感じています。
だから「南京事件」=「数十万が大虐殺され、男性は組織的に連行されて殺され、女子供は略奪や強姦の際に巻き添えくらって殺されたり殺人ゲーム(?)の対象として殺されたこと」という認識だけが染み付いてしまったのではと思われました。
四つ目は、受けた側の人間の立場になって考えたらどの言葉も当てはまるわけですね。
ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
東京裁判の途中からナチスによるホロコーストが事実であったことがわかり、中国はそれと類似させるべく南京事件を南京大虐殺にしたてあげていくのです。
中国は外交においては日本よりはるかにしたたかです。
また、南京大虐殺のイメージを膨らませることで、国民の目を外にそらせ、1000万人が被害者となったともいわれる文化大革命の歴史に注意が向かないようにしているだけです。
文化大革命で「ナロードニキ」運動とだまされて農村に追いやられた知識人の怨念を、南京大逆殺へそらそうとしているのですが、次第に日本が正しく認識され、やはり敵は本能寺=北京にあることがわかってきているのです。
No.6
- 回答日時:
「あった」「なかった」と言う議論だけでは、不毛です。
歴史に対する議論を有意義にするためには、失敗の原因を追及し教訓として伝えていく必要があります。
南京事件を議論する場合、『日本国土の中で日本の非戦闘員である老人や子供、女性が大量に焼き殺されるような事態になった』という、日本にとって最も大切な国益が守れなかった理由を追及する過程で、当時の日本の状況と中国の状況をよく知り、南京事件がどのようなものであったかを見る必要があります。
中国は太平天国の乱以降、数十年に渡って内憂外患が続き、清朝の力が極端に低下して崩壊し、中華民国という政府ができたものの、統治能力・国力は政権崩壊の前後の混乱のために、最低レベルにありました。
このような中国軍に対して、列強の一角である日本の組織化された軍が進攻してきたわけです。一線級の精鋭部隊の人数では日本軍よりはるかに少ない数しか持たない中国側は、日本軍の将校であった経験もある蒋介石が、日本軍の内情を熟知していて、対日戦争に負けない戦略を取りました。
・中国軍の戦略
負けなければ、いずれ日本は戦争継続が出来なくなる。
・そのための戦術
1、広い国土を利用し、戦線を内陸部に移しながら、消耗戦を強いる。
→一種の焦土戦術。(ナポレオンのフランス軍も補給線が長くなり、ロシア軍に敗退。)
2、装備がよく精鋭の部隊を出来るだけ温存しながら、日本軍の消耗を強いる。
→交戦しても日本軍の軍需物資消耗を強いるだけで、中国側からは殲滅戦を行わない。日本側に不利な状況で交戦をしては、撤退を続ける。
3、農民・労働者に短期の訓練を施して、二線級の部隊を構成し、日本軍より優位となる兵士の数をそろえる。
この戦略は、軍事面で『日本に負けない』という観点から見る限り、当時の中国が取りえた最良の方法と言えます。
しかし、中国の個々人から見る限り、大変過酷なものです。
・装備もよく訓練も行き届いて命令指揮系統がきちんと確立されている一線級部隊は、日本軍とさっと交戦しては、戦力損耗が大きくなる前に撤退していきます。ところが、二戦級部隊は行動が遅く戦場に取り残されていきます。元々、十分な訓練を受けているわけでもなく、敵の強力な攻撃を受け、一線級部隊が撤退してしまえば、ほとんどが降伏したり軍服を脱いで元の農民や労働者に戻ってしまうのです。
その結果、日本軍は日本よりはるかに人口の多い中国という国の内陸部で、常に銃弾や食糧の不足に悩みながら、多くの捕虜を連れ歩き、民間人か軍人か判別の付かない多数の中国人に囲まれながら、さらに内陸への進攻を行うという、とんでもない状況に追い込まれたのです。
いわゆる泥沼化ということで、満州事変の時の陸軍兵力45万が、1941年12月の日米開戦の前には4倍の190万になり、優秀な労働力を戦場に送り出したため、日本の工業生産は1937年をピークに低下し始め、国家総動員法が成立し、食料の配給制も始まっています。
アメリカとの戦闘が始まる以前に、国内が軍需物資の供給力に支障をきたし始めていたのです。
(ただし、海軍は全く無傷で燃料弾薬の備蓄も一年分以上ありました。)
その結果、現地部隊指揮官が出した結論は、No4の方の記載によるような例が多発したのです。(少数ですが、武装解除の上、解放した指揮官もいるようです。)
アメリカ軍やイギリス軍は、終戦時にB・C級戦犯を多数摘発し、時に過酷な刑を宣告したり、報復ととれるような扱いをしました。
それに対して、蒋介石はこの日本軍の状況をよく理解しおており、被害に対してB・C級戦犯とされた者はきわめて少なく、扱いも寛大でした。
付け加えると、この軍事戦略が、中国の民衆の多くの「蒋介石は我々のために戦ってくれなかった」という評価となり、後に中国に共産党政権が成立する原動力となります。
No.5
- 回答日時:
白髪はもう伸びる力がありません。
伸びてもせいぜい一メートルでしょう。三千丈は9千メートルですから、中国はなんでも9千分の1と考えるのが妥当です。それが証拠に日本人観光客が9千倍で壷を買わされてなんでも鑑定談で赤恥をかいています。30万人÷9000=33人となります。
まあ33人くらいならあったかもしれません。
33人は大虐殺ではないですね。しかし私自身は東京裁判で確認された「一人」であることを信じたいです。
No.4
- 回答日時:
一、大体捕虜はせぬ方針なれば片端より之を片付くることとなしたるも、千五千一万の群集となれば之が武装を解除すること すら出来ず。
ただ彼等が全く戦意を失いぞろぞろついて来るから安全なるものの之が一旦騒擾せば始末に困るので
部隊をトラックにて増派して監視と誘導に任じ
十三日夕はトラックの大活動を要したりし しかしながら戦勝直後のことなれば中々実行は敏速に出来ず かかる処置は当初より予想だにせざりし処なれば参謀部は大多忙を極めたり
一、後に到りて知る処に依りて佐々木部隊丈にて処理せしもの約一万五千、太平門に於ける守備の一中隊長が処理せしもの約一三〇〇其仙鶴門附近に集結したるもの約七八千あり、尚続々投降し来る
一、此七八千人、之を片付くるには相当大なる壕を要し中々見当らず。一案としては百二百に分割したる後適当のか処に誘きて処理する予定なり。
(中島師団長の陣中日記より)
南京において捕虜の殺害があったという証言は山ほどあるし、日本軍が捕虜や非戦闘員を殺してるのは、中国に限らず内地その他でもやってるわけで、なんで南京だけなかったという主張があるのかは疑問です。
1.いつも大声で元気な「なかった」派の声が、敗訴で小さくなっただけでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%B8%AD% …
、「以上述べた2点だけからしても被告東中野の原資料の解釈はおよそ妥当なものとは言い難く,学問研究の成果というに値しないと言って過言ではない。 」
2.日本政府が公式に南京事件の有無を争点にしたことはありません。日本軍の公式な書類を否定するわけにいきませんから。
3.南京行政区において、数万人から20万人が殺されたのは事実だろうと考えていますが、30万人は多すぎますね。人数の水増し分はカードなのでしょうか。
抵抗できない数万人を殺して、ジェノサイドと呼ぶかは、呼ぶ人の主観に任されています。
4.どう呼ぶのも自由だと思います。
No.3
- 回答日時:
>二つ目の質問なのですが、日本は東京裁判とサンフランシスコ講和条約によって南京事件の事実を日本は認定しているのに、なぜ未だに有無が争点になるのでしょうか?
中国が白髪三千丈作戦を展開するからです。中国が白髪三千丈で来るならこちらは「虐殺はなかった」と言い返します。当然です。
>三つ目は南京事件の問題点は中国がカードとして使って来る「大虐殺」(30万人)では無く、ジェノサイドといえたものだったのか?だと思います。この考えは間違えなのでしょうか?
もちろん虐殺なんてありませんでした。日本はサムライの国です。無抵抗の者を皆殺しなんてするわけがありません。我々の父や祖父がそんな愚かなことをするはずがありません。
>四つ目はやはり南京事件は「南京“大”虐殺」だったのでしょうか?
虐殺するあったかどうかすら疑問なのに大虐殺なんてあったはずがありません。中国の白髪三千丈(白髪が9千メートルに達したという話)作戦にだまされてはなりません。
No.2
- 回答日時:
南京大虐殺などありません。
戦闘に巻き添えになった市民はいたことでしょうが
日本軍が虐殺することを目的に
侵攻したことはありませんし
虐殺行為も行なってあません。
日本は敗戦国となった時点で
戦争責任と言う名のもとに
有ること無いこと全て嫌疑を
かけられ、有無を言わさず
認めさせられています。
南京大虐殺もそう。
当時、南京は戦争のため
日本軍が進攻した時点では
すでに、お金のない貧民層以外は
南京の外へ避難しており
残ったのは貧民層の4~5万人であり
それらの住民がすむ地域と
日本軍および日本からきた人たちが
住む地域はそれぞれ隔離されており
30万人もの人が殺されていたなら
とても人の住める環境ではないですし
物理的にも不可能です。
時折、出てくる南京大虐殺の
証拠写真と言われいるもののほとんどが
南京に何の関係のないものか
中国人民軍による民族浄化や
反逆した者を処刑する場面のものであり
日本軍がかかわったものは
虐殺には全く関係のないものばかりです。
過激な右翼思想も遠慮願いたいですが
自虐史観の左翼思想の連中の
いうことも、嘘であったりや
史実をねじ曲げられたものばかりで
信用するに足らないものです
No.1
- 回答日時:
>>日本は東京裁判とサンフランシスコ講和条約によって南京事件の事実を日本は認定しているの
条約を締結したのは一部の政治家や外交官であり、ほとんどの日本人はその契約に同意していません。
国民全員が条約に納得するまでそれが有効とはいえません。
この回答への補足
>国民全員が条約に納得するまでそれが有効とはいえません。
条約の締結には国民投票は関係ないのでは?と思いました。
たしかに戦後すぐに選挙をしたわけでもないし、戦前の選挙が普通選挙でなかったことも事実です。真の国民の代表者と考えられますね。
しかし、今日もしこの条約の議論をした場合に、どのくらいの国民が納得するのかは気になるところですね。
ただ有効かどうかは感情論であって締結したものはどうしようもないのではないのでしょうか?
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