――主要政党は、選挙の際にイスラム教徒のタリカ、つまり選ばれた社会からの支持を、ますます必要だと感じるようになった。タリカはアタチュルクが禁止したが、復活していたのである。――
こういう記述に出合いました。

「タリカ」とはどんな組織ですか。「選ばれた社会」をもう少し具体的に知りたいです。
・なるほど選ばれた社会であること、
・なるほどアタチュルクが禁止するのも道理であること、
・なるほど復活するのも道理であること、

ご回答によって、これらに納得できると有り難いです。誰でも知っていて悪くない程度の知識で十分です。詳しくは書籍で知るとして、今は応急的な知識で十分です。
トルコでは指導者層が脱イスラム親西欧の政策を採ってきたが民間レベルでは何かとイスラムへの回帰現象が見られるらしい(特にソ連崩壊後は)、正しいか否か承知しませんが、こういう予備知識はあります。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

スーフィズム(イスラム神秘主義)の教団の事をタリーカと呼ぶのでそれの事だと思います。


スーフィズムは修行によって神(アラー)との一体を目指し、その境地に達した人が聖者と言われます。
トルコにはナクシュバンディー教団やメヴレヴィー教団、ベクタシー教団、ハルヴェティー教団など数多くのタリーカがあります。

「選ばれた社会」というのは、どういう意味で言っているかは分かりませんが、禁止されたのは政府に対して危険があったからです。

タリーカは12世紀頃に起こりました。オスマン帝国が成立する少し前です。オスマン帝国はイスラム国であり、スルタン・カリフ制をとり世俗の指導者としての立場(スルタン)も、宗教指導者としての立場(カリフ)もオスマン家が保持していました。
アナトリア半島(現在のトルコ)のタリーカは、その政教の一致しているイスラムのオスマン帝国の下で活動を続けてきました。そういう時代が約600年以上も続きました。
しかし、1922年にオスマン帝国は革命により倒れます。
そしてスルタン制が廃止されました。しかし、オスマン家から世俗の指導者の立場(スルタン)は取り上げても、宗教指導者の立場(カリフ)は残すべきだという声が少なからずあり、とりあえずカリフの立場は残されます。
しかし1923年10月にアタテュルクが大統領となり共和制が宣言され、宗教分離も決まり、カリフ制の廃止も決まりました。1924年にはオスマン家は国外退去となりました。
ここでタリーカの一教団が行動に出ます。
1925年2月にタリーカのナクシュバンディー教団が政府に対し反乱を起こします。その主張はカリフ制の復活でした。
数百年もの長い間、オスマン帝国という政教一致したイスラム国の中でタリーカは活動してきたわけですが、トルコの新しい体制は、それまでとはあまりに違いすぎました。
トルコ政府はこの反乱を苦労しながらもなんとか鎮圧します。
そして同年11月に、タリーカの活動を禁じます。他のタリーカの教団が新たな反乱を起こす事を恐れての事です。
しかし、数百年にもわたりアナトリア半島で活動を続け、多くの信者のいるタリーカは禁じられてもその活動を秘かに続け教団を維持したのでした。

トルコ政府は国を西欧のように近代化する為にはイスラムの制度・法は障害になると考えた為、政教分離の名のもとにイスラムの制度・権利を制限していきました。
しかし、現在の世界は個人の自由と権利が尊重される時代です。
しかもトルコはEUに加盟を希望していますが、それにはこれまでのようなイスラムへの制限は、宗教の自由や、人権問題の見地からも好ましくなく、トルコ政府も制限を緩めるようになってきました。
その結果、タリーカも復活し、タリーカの人々は権利を声高に主張するようになりデモさえするようになりました。
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この回答へのお礼

その方面に知識のない者へ説明するのは困難そうな質問なのに、とてもよく分かる解説でありがたいです。
背景に、こういう歴史があったのでは、確かに「選ばれた社会」という言い方も成立しそうです。また、難しそうな政策の舵取りをする政府にとっては邪魔な存在でしょうし、長い歴史のある社会では一朝一夕に消えてなくなる組織ではなさそうなのも理解できました。
当否は分かりませんが指導者層による上からの改革という点で、西南戦争以前の明治時代が抱えていた困難と共通するものがあるのかなと連想が働きました。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。
(このご回答で十分ですが、他にも準備をされている方があってはいけないので、5日(日)一杯は締め切らずにおきます。)

お礼日時:2009/04/04 14:17

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