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二原子分子以上の気体では運動エネルギーとして
並進、回転、振動運動があるが、
単原子分子では並進運動エネルギーしかありません。

なぜ、回転、振動は起こらないのでしょうか?
それとも起こってはいるが、回転や振動しても単原子なので
相互作用のようなものが起こらず、エネルギーとして観測されないと
いう意味なのでしょうか?

質問よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

自由度の配分の仕方だけです。


単原子分子は三次元空間にあって三方向の自由度があります。
二原子分子は三方向に移動するほか一方を中心に回転する仕方が二通り、結合が伸縮する仕方が一通り、合わせると自由度は六つで、二つの原子に三つずつの自由度と一致します。
多原子分子になると非常にややこしくなりますが基本的に自由度は三×原子の個数で決まります。

この回答への補足

回答ありがとうございます。

回転や振動運動というのは、分子間で起こる運動であり、
原子自身そのものが1つで回転や振動を起こすというものではなかったのですね。

原子同士の回転や結合の伸縮による振動のエネルギーという理解で合っていますでしょうか?

補足日時:2009/05/20 00:15
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#2です。



>原子分子以上の気体では運動エネルギーとして

もう一度質問をよく読むと、運動エネルギーとしてと書いてありますね。
そういう意味では、原子核や電子は回転運動や振動をしているという
状態では無いので、運動エネルギーと言える回転状態や振動状態は
持っていません。

回転のエネルギーは原子核の核スピン、電子の軌道角運動量、電子スピンとしてすべて量子化されています。
したがって古典的な回転運動による運動エネルギー=回転エネルギーに近い概念は
量子化されたある角運動量をもつ状態のエネルギーということになります。
これを変化させるということは、たとえば電子を異なる角運動量量子数の
軌道に励起するということになります。

このような変化を引き起こす外部からの相互作用は光を当てる、電子を当てるなどが相当します。
原子での水素原子の吸収でみられれる線スペクトルはこのような
光と電子の相互作用により原子の角運動量が変化した結果であって、
古典力学的に言う回転エネルギーが変化したと言えると思います。
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原子自体の回転運動はという問いだと思います。



#2では原子自体の回転は核スピンだとしておられますが少し飛び過ぎているように思います。原子のスケールで原子の回転を考えるとどういうものが対応するかという問いです。
原子の周囲にある電子の分布全体をある速さで回すというのが対応することになります。これは全ての電子の軌道角運動量を変化させる運動になるでしょう。

このような運動は起こりうることでしょうが非常に高い温度でしか実現しないでしょう。

こういう記述がバーローの「物理化学」に載っています。
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回転や振動のエネルギー準位が2原子分子の場合とだいぶ違っていていて


通常の温度からするとずいぶん高い領域になってしまいます。
したがって、通常の気体の比熱などを考える上では無視するということです。

たとえば、2原子分子の場合の回転運動は構成する2つの核の
位置関係による運動であるのに対して、単原子分子の回転運動は
核自身の角運動量=核スピン(+厳密には電子の総核運動量)
ということになります。

この核スピンのエネルギー準位は通常の室温付近のエネルギー準位で
励起されるような領域にないので、観測されません。

振動についても同様でそのような準位無いわけではないのですが、
観測範囲外になってしまいます。

つまり、回転や振動のモードは存在するが、2原子分子の場合のような室温の温度レベルで励起されるようなエネルギー領域に無いために
観測されないというのが答えでしょう。

準位が存在すると書きましたが、
おそらく、単原子分子の核の核運動量に影響を与えるようなエネルギーを
単原子分子に与えた場合には原子はイオン化してしまい、
そもそも単原子分子とは言えない状態(つまり原子核のみとか)になってしまうので、実際にはそのような原子状態は存在できないと言うほうが正解のように思います。(原子核にだけ核運動量を与えるような方法があれば別ですが)
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