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今日の日経新聞に業績悪化に伴い企業の繰延税金資産の取り崩しが増加しているという記事がありましたが、なぜ業績が悪化すると取り崩しするのでしょうか?取り崩しにより税負担が増え、赤字がさらに増えると思うのですが。

A 回答 (2件)

>なぜ業績が悪化すると取り崩しするのでしょうか?



繰延税金資産は
  ◯「将来、税金が還付される額」
の事です。もう少し分かりやすく説明すると

 法人税=((会計における)税引前当期純利益+調整額)×税率
   この調整額が、繰延税金資産の”キモ”です。

  調整額がプラスであれば、税金は増えます。
  調整額がマイナスであれば、税金は減ります。
   ※実際の納付税額が増減します。

この調整額によって増えた税金を、調整した理由毎に、将来返してもらえるか
それとも、将来返してもらえないかを分類します。
その上で、返してもらえる(であろう)調整額×税率を繰延税金資産(繰延税
金負債)とするのです。
   ※これは将来還付される予定なので、帳簿上は戻って来た事にしておこう
    というものです。バーチャルな金額ですから実態としての資産価値はあ
    りません。

例 平成21年3月期決算
税引き前当期純利益=100
  法人税等=(100+将来返してもらえる調整30+将来返してもらえ
          ない調整10)×税率40%=56

税引前当期純利益 100
 法人税等     56(実際の納付する税額)
法人税等調整額 ▲12  →30×40%(この場合、当期利益を増加させます)
当期純利益    56

この法人税等調整額が、繰延税金資産12になります。

この繰延税金資産は、来年も今年くらいの黒字であれば取り崩す必要は無いの
ですが、今後はずっと赤字が続く等、税金が還付されない状況が想定される場
合は、繰延税金資産を取崩します。
  ※戻って来る事にしていただけですから、戻ってこなくなれば取消
   しなければなりません。

つまり
例 平成22年3月期決算
税引き前当期純損失=▲100
  法人税等=(▲100+将来返してもらえる調整30+将来返して
        もらえない調整10)×税率40%=0
         調整しても元の赤字が大きいので所得がマイナスになる。
         所得がマイナスの場合は、納税額はゼロ。

税引前当期純損失▲100
 法人税等     0(実際に納付する税額)
法人税等調整額 12(取り崩した繰延税金資産)
当期純利益   ▲112

>取り崩しにより税負担が増え、赤字がさらに増えると思うのですが。

 上記例のとおり、戻ってくる予定の税金が戻ってこなくなっただけで、実際の
 税金の負担額が増える事はありません。
 赤字に関しては、ご指摘の通りさらに増えます。(上記例参照)
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この回答へのお礼

返事が遅くなりすみません。
ずっと黒字だと繰延税金資産は毎年少しずつ取り崩していき、業績悪化が続くと見込まれると、一気に全額取り崩すのでしょうか?
業績悪化の場合でも毎年少しずつ取り崩すわけにはいかないのでしょうか?

お礼日時:2009/07/26 22:12

繰延税金資産の内容はご存知でしょうか?



繰延税金資産を計上するにあたって、将来に十分な課税所得≒利益 が生じることが条件とされています。
業績が悪化して安定的に利益を確保できる見込みがなくなった場合は取り崩すことになっています。

現実の取引との明確な対応関係が存在しないので、感覚的には分かりづらい処理だと思います。
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