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A 回答 (5件)

No.3つづきです


他出のついでに図書館へ寄りました。
再確認と整理をいたします。

今回の件は、句の情景から意味の推測はつきますが、
用字の典拠未確認により、腹にすっと収まらないことが発端です。
前回の回答と今回確認した事項を整理しておきます。

  なお、文中[憃]は[惷]の日を臼に置き換えた字です

課題:句中の用字[惷昼]の意味は?
    これは[春昼]の謂いではないか?
      ついでに読みは?

1.参考資料:
 (1)一般の国語辞典・漢和辞典 含むWeb辞書類
 (2)『字統』白川静
 (3)『大漢和辞典』諸橋轍次
 (4)『日本国語大辞典 』小学館
 (5)『季語秀句用字用例辞典』斎藤慎爾 阿久根末忠
 (6)Web[漢籍電子文献(典籍460種超)]の全文検索
 (7)Web[国語辞典修訂本(全語句に出典/用例)]民国教育部

2.現在までに分った事:[惷昼]なる用字用例は(1)~(7)に未発見。

3.遭遇した問題:類似の漢字があり歴史的に混同の気配があること。
 成り行き上、以下のとおり確認((1)~(7)の詳細省略)。 
 (8)[惷]シュン =[蠢]とも『大漢和辞典』
     みだれる、あつい(厚、惇に通ず)
 (9)[憃]タウ・ショウ・シュ・チョウ
     おろか、にぶい、おろかでくらい
 (10)[蠢]シュン
     うごめく、むしがうごく
 *それにしても(8)(9)(10)とも意味が似ていますね。
 *(6)においては多数の典籍で(8)の記述がいくらでも登場します。
  春秋の頃から既に両者の通用・混同とみてよいのでしょうか、
            文字の成り立ちは全く異なるのですが。
  (8)と(9)が同意とした記述も見当たります。
  発音は(9)のみ子音語尾なので、(9)が(8)や(10)との混同は起きにくいはずなのですが。。
 *おまけ:墨子詁巻四/兼愛中第十五:
      『愚夫憃婦皆有流連之心』、[憃]原訛[惷]、據北宋本
            --“流連”寄り沿う、離れられない
      
4.念のため[春昼]をあたっておきます。
 (11) (6)でいくつも[春昼]の用例あり。
 (12) (5)に記載あり、[春昼]しゅんちゅう[季]春の昼・春の昼間。
 (13) (4)に記載あり、[春昼]しゅんちゅう[季・春]のんびりと長く思われる、春のひるま。

5.しかし、問題はなぜ[惷]字なのかです。
  どこからも[春]の字義につながりません。
 
6.推測:前回回答の傍証を引きます。
 即ち、例句を探すと、[惷蘭]や[惷爛]を用いた句があります。
    また、俳句の歳時記の某サイトでは、[惷]字で例句を引くと[春]に置き
    換えています。さらに、俳句のあるサイトでは、春につながる文字として
    列挙される一つに[惷]があります。
 前回の解釈の “[惷昼]という詞ではない”を撤回します。

 [惷昼]なる用例が句の世界では認知されているとしても、用字法としていかがでしょうか。
 字面に[した心]がついていると、春の情が一層深まるのでしょうか。
 前出の[惷爛]などはその典型のような心象風景でしょう。

 読みは“しゅんちゅう”でよさそうですね。

そもそも文字に引っかり、やや手間がかかりましたが、
おかげさまで歳時記など初めて手にしました。
いずれ何かの足しになるかもしれません。

俳句へのお誘いをいただき恐縮です。
おのれの「才蔬学浅cai2shu1xue2qian3」を思い、すべからく控えめにいたしております。
(逆に読むと浅学菲才みたいですね、意味もその通りです)
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

大変勉強になりました。諸橋さんの労作の辞典 他多くの辞書類に
あたってくださり、ただただ感謝でございます。

調べを拝見するプロセスで、
[山又山山桜又山桜  阿波野青畝]
という句を絶賛する人が多く、気になって調べ
山又山、○又○のパターンが阿波野さんの作品以前に
ポピュラーに使われていて、古くは唐の詩にも顕現し、
絶賛の理由がわからなかったときの
ことを思い出しました。
お手をとりました。

お礼日時:2009/07/12 23:50

No.3です


補足があります、明日にでもinputしますので、閉じないでください。
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この回答へのお礼

重ねてのご回答
誠にありがとうございます。

お待ちしております。

お礼日時:2009/07/11 11:56

前段:


私は俳句の門外漢ですので、文字に関する若干の知見のみで調べました。
いくつか辞典(日本語・中国語)を当たりましたが、
[惷昼]なる詞はありません。NO.2氏の丁寧な解説の追認です。

一般の辞書では、
[惷]の読みは何れの辞書も[シュン、みだれる、おろか、うごめく]
の範囲です。
「蠢」と「惷」が誤用・混同された歴史があるようです。

白川静『字統』では
「惷 トウ・ショウ、おろか・くらい]とあり、
字体は「惷」の冠が「舂」となっています、"日"ではなく"臼"。
「蠢 シュン、うごめく・おろか」です。
これら両字間の関係も混同も記述はありません。
 むしろ字の出自が異なります。

注:簡体字になってからの現在の中国の辞書は、[惷]は[蠢]の異体字
  としております。誤用・混同の結果か原因の一端を担ったのか。

さて:
NO.2氏への質問者のお礼にある、
 俳句添削・質問コーナー ​http://434.teacup.com/riki/bbs
  →これが4/5のズバリですhttp://434.teacup.com/riki/bbs/2419
から4月5日付の問題の句と対面しました。
将に句の冒頭に[惷昼]としてあります、読みは記述がありません。

傍証:
俳句のサイトや歳時記で季語等を調べても問題の[惷昼]も[惷]も見当たりません。
例句を探すと、[惷蘭]や[惷爛]を用いた句があります。
また、俳句の歳時記の某サイトでは、[惷]字で例句を引くと[春]に置き換えています。
さらに、俳句のあるサイトでは、春につながる文字として列挙される一つに[惷]があります。
俳句についてはWeb頼りで材料不足の点はご容赦ください。

私の解釈:
該句では[惷]が[昼]の修飾であって、[惷昼]という詞ではない。
この句の情景からして、
[惷]は字義を外れて[春]字の「春風駘蕩」の気分として抑えるべきかも!
上記URLで添削者感想に「春の駘蕩とした情景」の言もある。
さて読みは如何に、
[惷昼や~]は“しゅんちゅうや~”なのでしょうか。
添削の頁では読みについての記述がないので、
俳句の世界では既知のことなのでしょうか。

ここまで書いてはたと“自分は無知をさらしているのか?”などと自省...。

以上です、興味を引く問答に参加させて頂いてありがとうございました。

追記:
No.1氏のご回答の典拠が分れば嬉しく存知ます。

この回答への補足

どなた様か
【大漢和辞典】で
[惷昼]を調べてくださいませんでしょうか。
お願い申しあげます。

補足日時:2009/07/09 17:07
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
添削された句を読んだ作者はどのように理解したのか
チト気になっています。
近いうちに指導者に質問してみます。

(余計なことですが)
この際、俳句をお始めになりませんか。
1週間に1句くらいづつでも宜しいので。
Tentar non nuoce(=やってみても損はない)でしょう。

お礼日時:2009/07/09 12:46

「春昼」という言葉はあります。

「のんびりとした春のひるま」です。
しかし、字が違いますね。

「蠢愚」という言葉もあります。「無知で愚かなこと」です。
これは「惷愚」と同じと思います。「無知で愚かなこと」です。
これも「昼」と「愚」で、字が違います。

【惷昼】を旧字(正字)で書くと【惷晝】となりますが、このような言葉は知りません。
「惷」という字は、「むらがりうごめく」という意味です。似た別の字の誤用から「おろかな」という意味も発生しています。

そういうことで、調べてもわかりませんでした。
【惷昼】【惷晝】は、新造語あるいは誤記ということも考えられますが、その辺は大丈夫でしょうか。
とにかく、私の手持ちの辞書ではわかりませんでした。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

俳句 添削・質問コーナー http://434.teacup.com/riki/bbs
の[4月5日]付けの添削回答で見ました。爾来、
調べつづけて参りましたが不明なため、
質問させていただきました。

指導者に直接訊くのも1つの方法ですね。

たいへん、お手をとりました。

お礼日時:2009/07/07 11:11

四字熟語の「春風駘蕩」と同じ意味です。



のんびりとした様子、状態を表します
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

詳細を確認したいので
できれば、掲載されている辞書・辞典の名称を
補足してくださいませんか。

お礼日時:2009/07/07 00:40

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