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なぜジャズはスウィングする事になったのですか?

A 回答 (2件)

ジャズが「スイング」と呼ばれるようになったのは1930年代中期からのことです。



それまでのジャズは「デキシーランドジャズ」というスタイルでした。

「デキシーランドジャズ」も拡大解釈するとスイングしている、と言っても構わないかもしれませんが、ここでご質問の意味に限定した「スイング感」という点で申しますと、スイング時代以前の「デキシーランドジャズ」は「ホットジャズ」という形容詞(または別名)で呼ばれており、「たゆとうような身体の揺れるリズム」とは違って、文字どおりホットにチョコマカした身体的な躍動感のリズムでした。
これはどこから来ているかといいますと、主に2拍子だったジャズが4拍子に変化してから、「たゆとうようなリズム感」が生まれてきた訳です。

同じスイング感でも、「1930-40年代スイングジャズ」と、「1940年代以後のモダンジャズ」では「たゆとうスイング感」にも多少の違いが生じます。
ごく大ざっぱに言いますと、モダンジャズ時代のスイング感のほうが、古いスイング時代のスイング感よりも滑らかな体感上の違いがあります。
これは何が理由かともうしますと、1930-40年代スイング時代のドラムのリズムの刻み方は、スネアドラムと、ハイハットシンバル(ジャズではハイハットのことを足で踏みますのでソックシンバルと現地のミュージシャンは呼ぶことが多いです)で叩いていたため、リズムが切れ味のあるマルカートで「チッチッキ、チッチッキ」という具合に4ビートを叩いていました。

しかし、40-50年代以後モダンジャズ時代になりますと、音が切れずに伸びる大きなライドシンバルだけでメインのリズムを叩くようになりましたので、「チーンチーキ、チーンチーキ」という擬音での4ビートを叩いているからです。

前置きが長くなりましたが、「なぜジャズがスイングするようになったか?」という直接の回答としては、ジャズが2拍子から4拍子に変ぼうしたから、ということになりそうです。

ちなみに70年代~80年代のフュージョンや、90年代以降のファンクジャズではロックビートになりましたので、スイングしません。
(よほどアンチテーゼ的な論点で反論記事を書こうと意識している評論家が特別にスイングしている、と評することはありますが、一般論としては4拍子ジャズをスイングする、と定義してほぼまちがいありません)
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この回答へのお礼

正に、疑問に思っていた通りのことを知る事が出来て大変勉強になりました。
大変興味深い回答でこれから聴き方も変わるかも知れません。ありがとうございました。
質問の意図を深く理解していただき、感謝いたします。

お礼日時:2003/04/01 15:57

別にジャズだからスウィングしなければならないというわけでもないとは思うんですが、『ああいうグルーブが欲しかった』から必然的になった

んではないでしょうか?
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