毎回お世話になっています。
お聞きしたいのは強酸(HCl)ー強塩基(NaOH)と弱酸(CH3COOH)ー強塩基(NaOH)を電導度滴定したときに描く曲線についてです。
1.“強酸の場合、電離度がほぼ1なのでNaOHの滴下量の増加に応じて[H+]が減少してゆきます。すなわち電解質の減少を意味し、電導度が小さくなってゆく。したがって電導度(縦軸)と滴定量(横軸)との曲線は中和点まで減少し、中和点で極小、その後増加してゆく。”と考えているのですが、合っているのでしょうか?間違いがございましたらご指摘お願いします。
2.“弱酸の場合、電離度が1よりかなり小さいので(0.01付近)、NaOHの滴下量の増加に応じて[H+]が減少してゆきます。[H+]が減少するとルシャトリエの法則により弱酸が電離する反応が進み、さらに[H+]が放出されます。中和滴定の際、弱酸の濃度が小さくなると電離度は大きくなりますが、即2倍や10倍になることはないので、[H+]は減少してゆきます。すなわち電解質が減少し、電導度は小さくなってゆく。したがって強酸の場合と同様な曲線を描く”と考えているのですが、実際は滴定量の増加とともに電導度は上昇してゆきます。なぜでしょうか?
3.今回曲線を描くために用いた電導度とは比電導度なのですが、弱酸の場合の結果を得るには当量電導度を用いなければならないのでしょうか?
大変混乱しているのでおかしなことを書いているかもしれませんが、ご教授のほどお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
イオンの数の見積もりにおかしいところがあります。
NaOHを加えていくのですからNa^+とOH^ーの数が溶液内で増加します。OH^-は酸と中和してなくなります。Na^+は加えただけ増加します。これは1,2に共通です。
1.の場合は初めからH^+とCl^-が存在します。OH^-との中和でH^+は減ります。それと同じ数だけNa^+が増加しますのでイオンの総数は変わりません。電導度の減少は溶液が薄まったこととH^+とNa^+の電導度への寄与の違いによるものだということになります。
[H+]の減少がそのまま伝導度の減少になっているというのではありません。
2.では初めから存在していたイオンの数はNaOHを加えてからの数に比べて少ないです。(お金の場合で例えると預金はたくさんあるが現金をあまり持っていないというような場合です。手持ちのお金以上の買い物はカードでやっています。いつも現金はごくわずかしか持っていません。)
NaOHを加えるとNa^+の数に等しい数の酢酸イオンCH3COO^-が生じます。存在するイオンの数はNa^+の数の2倍になります。H^+の数はずっと少ないです。
溶液の濃度が薄くなったこと、イオンの種類の変更ということもありますがイオンの数の急激な増加が一番大きな寄与をするということでしょう。
この回答への補足
回答ありがとうございます。電導度にはイオンの総数が影響していることはわかりました。
質問なのですが、“存在するイオンの数はNa^+の数の2倍になります。”という記述の“存在するイオン”とはNa^+とCH3COO^-のことでしょうか?
No.1
- 回答日時:
1.合ってますよ。
2. 1.の場合出来るのがNa^+とCl^-と水なので水の電離度が小さいから極小が現われます。
弱酸の場合おっしゃる通り酢酸の電離度は小さいままなので、[H^+]の値は中和点までほとんど変わりません。一方酢酸イオンの方はどんどん増えていきます。
なので、滴定量の増加と共に電荷を持つ粒子の数は増えるのです。
このせいで酢酸/水酸化ナトリウム混合物は「緩衝能力」があるのです。
3.多分大きな変化はないと思います。その辺は私も強くないのでもっと詳しい方に任せます。
この回答への補足
夜分のご回答有難うございます。
2.についてですが、滴下が進むにつれて酢酸ナトリウム濃度は増加しますよね?だとすると増加する酢酸イオンは CH3COONa←→CH3COO- + Na+ という反応で供給され、酢酸ナトリウムの電離度は酢酸のそれよりも大きいのでしょうか?
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 化学 【至急!!】化学得意な方、教えてください。 紫キャベツの汁を中和滴定の指示薬として使う実験をしました 1 2022/12/06 12:48
- 物理学 半径a,bの同心球の間に誘電率ε, 電気伝導率σの物質をつめ, 内球に電荷Qを与えるとき, 物質内に 3 2023/03/23 11:00
- 化学 化学の反応についてです。本当にばかで分かりません。 1 2023/01/06 19:38
- 化学 比交換容量について 乾燥したH型イオン交換樹脂0.850 gをカラムに充填し、溶出液が中性になるまで 1 2023/05/07 20:41
- 化学 比交換容量について 乾燥したH型イオン交換樹脂0.850 gをカラムに充填し、溶出液が中性になるまで 1 2023/05/09 21:02
- 化学 電位差滴定と指示薬による酸塩基滴定の違いは何ですか。 1 2023/01/30 01:26
- 化学 アンモニア水の緩衝溶液に酸(塩酸)を添加する場合 化学 3 2022/07/13 11:13
- 化学 化学 比交換容量について 乾燥したH型イオン交換樹脂0.850 gをカラムに充填し、溶出液が中性にな 1 2023/05/11 20:31
- 中学校 中2(化学変化と物質の質量)の問題です 1 2022/07/04 11:19
- 化学 過マンガン酸カリウムを用いた酸化還元滴定についてです。 なぜこの滴定は硫酸酸性化で行う必要があるので 3 2022/05/15 17:08
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
-
性格の違いは生まれた順番で決まる?長男長女・中間子・末っ子・一人っ子の性格の傾向
同じ環境で生まれ育っても、生まれ順で性格は違うものなのだろうか。家庭教育研究家の田宮由美さんに教えてもらった。
-
電位差滴定における理論値と実測値の誤差
化学
-
FT-IRのピークシフトに関して
化学
-
酢酸エチルの活性化エネルギーの文献値教えてください!
化学
-
-
4
水素イオンと水酸化物イオンの電気伝導度が他のイオンに比べて著しく大きい理由
化学
-
5
物理化学
化学
-
6
赤外吸収スペクトルのピークシフトについて
化学
-
7
文献値
化学
-
8
ジベンザルアセトンの収率を上げるには?
化学
-
9
ジベンザルアセトンの合成(アルドール反応)の副生成物の除去方法
化学
-
10
理論値、文献値、推定値などの違いを教えてください。
物理学
-
11
凝固点降下から求める分子量の誤差
化学
-
12
化学工学の問題がわかりません。 誰か、解き方の解説をお願いします。 0℃と100℃の間では、水の熱容
計算機科学
-
13
電極電位について
化学
-
14
等吸収点
化学
-
15
3行3列の行列の和と積の計算方法を教えて下さい。
数学
-
16
スルホサリチル酸
化学
-
17
ヘキサアンミンコバルト((3))塩化物の合成について
化学
-
18
ヨウ素による薄層クロマトグラフィーの呈色原理
化学
-
19
pHジャンプについて教えてください
化学
-
20
酢酸(CH3COOH)の酸解離定数
化学
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
高校生女子の方に質問です! 友...
-
イオンモールを出禁になりまし...
-
イオンレイクタウンがまた拡張...
-
リプリニッシャーの 意味を教えて
-
NH3とNH4
-
イオンモールの従業員なのです...
-
塩化物イオンを塩への換算
-
酸化膜はなぜ電気が流れないの?
-
キレート剤とは?。
-
単位について Eqとは?
-
今酒って誰でも酒購入時に身分...
-
塩味ゆで卵は浸透圧のせい?
-
H3O^+はあるのにH4O^2+はなぜな...
-
今住んでる街が嫌い、ぜんぜん...
-
炭酸カルシウムについて
-
溶解度
-
イオン化傾向にV、Mo、Rh...
-
過マンガン酸イオンと過酸化水...
-
飽和食塩水のpHっていくつ?
-
KOHとNaOH、アルカリ性...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
二クロム酸カリウムとシュウ酸...
-
過マンガン酸イオンと過酸化水...
-
酸化還元反応の色の変化を知り...
-
高校化学の質問です。
-
シュウ酸と水の混合物の色
-
イオンモールを出禁になりまし...
-
キレート滴定について。
-
両辺の電化の総和を等しくする...
-
ミョウバンの溶ける量は温度に...
-
単位について Eqとは?
-
ヨーカドーが事実上のリストラ...
-
イオン反応式において、「沈殿...
-
化学変化について
-
化学で質問です。 水の電気分解...
-
NH3とNH4
-
化学 電荷と価数の違いがわかり...
-
硫酸酸性にした過マンガン酸カ...
-
錯イオン 語呂合わせ
-
2MnSO4のMnの酸化数はなぜ+2に...
-
塩化物イオンを塩への換算
おすすめ情報