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1atm、25℃の1molのCO2を定圧のもとで膨張させ、体積を2倍にした。このとき、ヘルムホルツの自由エネルギー変化を求めよ。ただし、CO2は理想気体としてよい。
という問題は、与えられた情報だけで解けるものですか?

ヘルムホルツの自由エネルギーをAとすると
A = U - TS
U:自由エネルギー
T:温度
S:エントロピー
これを全微分し
dA = dU - TdS - SdT に加え
dU = dq - pdV
dq = SdTを代入し
dA = -pdV - SdT
ΔA = -pΔV -∫S dT
……とここまで計算して、あとはSがTの関数として表せればいいのですが、SをTだけの関数として表す方法が分かりません。
S の絶対値って熱力学第3法則の「0 K(ケルビン)で完全結晶なら0」みたいなやつしか知らなくて……
そこから積分しようにもうまくいかなくて……。

どうやったら解けるものでしょうか? あるいは追加情報が必要としたら何が足りないでしょうか?

A 回答 (3件)

Uを自由エネルギーとしておられますが内部エネルギーです。

理想気体の状態方程式から温度が596Kになったということですね。(一方Vは0.02446 m^3)
dS=(dU+PdV)/R=(Cv/T)dT+(P/T)dV...(1)
ですから
S=Cv∫dT/T+R∫dV/V=CvlnT+RlnV+S(298,0.02446)
=CvlnT+Rln(RT/P)+S(298,0.02446)
=(Cv+R)lnT+RlnR/P+S(298,0.02446)...(2)
となります。CO2のCvは文献によれば3.38Rで、Cv+R=Cp=4.38R=36.4 J/mol・Kとなります。よって
S=36.4lnT-78.2+S(298,0.02446)...(3)
となります。文献によれば298Kで1気圧のCO2ガスの標準エントロピーは213.7 J/mol・Kです。(普通の熱力学関数表にでている数字ですが、ここで使っているのは最新の数字でないかも知れません。)積分範囲を298Kから596Kとして
∫SdT=36.4∫lnTdT-135.5∫dT
=36.4(596ln596-596-298ln298+298)-135.5(596-298)
=65990-40379=25611...(4)
です。
-PΔVはΔV=0.02446 m^3/molですから-PΔV=-4955 J/molとなります。
以上より
ΔA=-4955-25611=30566
即ち30.6 kJ/molとなります。(計算はお確かめ下さい。)

この回答への補足

丁寧な回答ありがとうございました。
とても参考になります。
3行目のRはTのことでしょうか。

∫で始まる行の-135.5は-78.2+213.7=135.5なので
∫SdT=36.4∫lnTdT + 135.5∫dT でしょうか。
∫lnT dT = TlnT - Tを使っていますね。
∫SdT = 65990 + 40379 = 106369

- PΔV はP=1.013×10^5とすると体積2倍の時-PΔV = -2478J

以上よりΔA = -∫SdT - ∫pdV = -106369 -2478 = -108848 = -108.8 kJ
……でいいのでしょうか、いまいち自信がありませんが。
間違っていたら指摘をいただきたいです。

補足日時:2009/07/28 18:13
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No2です。

慌てて間違えていたので訂正と補足です。(1)式はTと書くべきをRと書いてました。正しくは下記のとおりです。
dS=(dU+PdV)/T=(Cv/T)dT+(P/T)dV...(1)
また、
∫SdT=36.4∫lnTdT-135.5∫dT
と書きましたが第二項はプラスで
∫SdT=36.4∫lnTdT+135.5∫dT
が正しいです。<m(__)m>
以下計算違いで、(4)は106,369になります。
PΔVも計算違いでぼろぼろです。
1.013x10^5*0.02447=2478 J
が正解です。よって
ΔA=-108.8 kJ/mol
です。あちこち間違えて済みませんでした。質問者さんのご理解のとおりです。
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等圧変化なのでヘルムホルツエネルギー変化はギブスエネルギー変化と等しくなるはずです。


等圧ですから温度が上昇して仕事をしたはずです。
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