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アイヌや琉球の歴史が、大幅に省略されているのは、何故でしょうか?

A 回答 (9件)

 教科書というのは学説の主流を載せるのではなく、教育にふさわしいことを載せるという考え方があります。

(大昔岩波ブックトレットというシリーズで教科書検定のことでそのようなことを読んだ記憶あります)数学とか理科だとこういう考え方でも学説の主流=教科書に載せて差し支えないということになるでしょうが、文系、特に歴史だと非常に問題が大きくなります(教科書検定の話はよく問題になります、最近減ったような気がしますが)
 かつて中曽根首相が"日本は単一民族”と発言したように、日本人=単一民族という考えが、教える歴史としての教科書から削除された理由ではないでしょうか?
 ただし、これはそれが悪いということは一概には言えないでしょう。
 差別というのは違いの認識から発生するため、無理にその部分を強調すると差別が発生する可能性も捨てきれないからです。
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この回答へのお礼

>教科書というのは学説の主流を載せるのではなく、教育にふさわしいことを載せるという考え方があります。

そうなんですか!そのような考え方がある事を、全然知りませんでした。確かにそうしないと、残酷な部分も、たくさん出さなくてはいけなくなってしまいますよね。

>かつて中曽根首相が"日本は単一民族”と発言したように、

この話は伺ったことがあります!首相が過去にそのような発言をしていた事を、しっかり忘れていました!(^^; この理由も、あるかもしれませんね。

>差別というのは違いの認識から発生するため、無理にその部分を強調すると差別が発生する可能性も捨てきれないからです。

おっしゃるとおりだと思います。とても、考えさせられるコメントでした。民族差別の他にも、いろんな差別がありますが、難しい問題ですよね…。

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/15 14:32

No.5です。

質問者さんからのお礼文章への返答で一部説明させてもらいます。

>『世界史』で中国史・イギリス史などが出てくるように、『日本史』にも奥州平泉史・アイヌ史・琉球史があったら、おもしろそうだと思うのですが…。

 私個人は「国」「国家」「民族」というスケールで歴史を見ることを問題だと思っています。
 もっと言えば、都市・地域という社会単位で歴史を観察することが重要だと思っています。
 例えば、ユーゴスラビアという「国家」は多民族・多文化で地域毎に差異が大きくユーゴスラビアという国家単位での理解には適しません。
これと同じ事情は、イギリスにも該当します。
 既存の歴史は「国家」「民族」「宗教」という社会単位で分類され、地域社会・習俗の精査を勘案しない歴史が強くなっています。
 個性という陳腐なものではなく、歴史的過程での思考・価値観の差異は環境によって大きく変わるものでしょう。

 従って、歴史は、地域社会・家族などの小さい単位で観測することも必要であると思います。
 ただし、”個人の歴史”で歴史観測することは否定します。それは、歴史が物語化してしまうからです。
 物語化した歴史は、史実ではなく娯楽になるだけですから・・・

 最後に重要なことですが、
 歴史とは文献学だけではありません。
考古学・地学などの自然科学的分野との統合・調整によって作られる総合的な『事象の変遷』です。
”文字がない文化”が歴史を残さないわけではなく、文字による歴史がないだけに過ぎません。
 近年、歴史を様々な学術世界から検証する作業が行われています。それが本義の歴史の在り方だと思っています。
 海洋考古学が最近の歴史では新発見の連続で大変エキサイティングな分野になりつつあります。
 既存の歴史認識が改定されることを恐れることなく、歴史を追いとめる姿勢が重要であって、既存の歴史観は、新しい歴史的発見によって上書きされてゆく運命にある・・と考えるべきでしょう。

 PS:アイヌ・琉球は日本の歴史に多大な影響をもたらしたのは事実です。
例えば、
(1)平安時代後期の”源平レジーム”は、東北蝦夷地遠征による産物です
(2)鎌倉幕府末期の”安藤の乱”はアイヌの蜂起によって幕府権力の失墜が明確化したものです。
(3)幕末薩摩藩が先んじて殖産興業政策を成し遂げたのは、琉球を収奪したからです。
(4)征夷大将軍という身分は、蝦夷地討伐なしにはありえません
(5)琉球貿易なくば、戦国時代~江戸時代前期の世界の「日本人町」はありません

辺境・野蛮と見做された琉球・アイヌによって創造された日本の歴史を振り返れない過去の歴史感は既に説得力も魅力もないと言えます。

 最後に・・・
 私個人の見解ですが、日本人全体として、郷土史をあまりにも蔑ろにしているように思います。 
 自分の根元にある地域社会を知らずに大きな国家という歴史から入ることは、根本である地域社会の基盤のない人間観になります。
 はたして、地域社会との繋がりのない国民・人民というのは健全でしょうか?

 私は、国民である前に、個人であり、ある特定の地域社会の”住民”として郷土とその歴史を愛したいと思っています。

  
 
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この回答へのお礼

再度のご回答、とても興味深く拝見させて戴きました。

ユーゴスラビアの例えは、目から鱗でした。

>PS:アイヌ・琉球は日本の歴史に多大な影響をもたらしたのは事実です。例えば、

これは、説明下手な私が疑問に思ったきっかけでしたので、代弁して下さったようで嬉しく思いました。(←勝手に思い込んで、すいません…)(2)は詳しく存じませんが(^^;、他はおっしゃるとおりだと思います!

>私は、国民である前に、個人であり、ある特定の地域社会の”住民”として郷土とその歴史を愛したいと思っています。

奥が深いコメントです。最近『歴女』という言葉がニュースなどでも取り上げられるようになって、歴史好きが増えてきたかのように思えます。しかし、その中でも郷土史好きは、少数派に感じられます。ちょっと、寂しいですよね…。

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/18 00:35

多分、アイヌ人や琉球人を異民族として捉えているからではなかろうか。


彼らの顔立ちを見ても、明らかに日本人に多いモンゴロイドとは異なる。
顔大きめで、顔の掘りも深く、眉太めで眼もギョロッとして大きめである。肌の色も色黒で、明らかにアイヌも含めて南方系民族である。

異民族の歴史ならば、むしろ世界史で語られてよさそうなものだが、それもあまりない。世界史に与えた影響力もほとんどないから。
日本史においても、中国や朝鮮とか文化文明的に大いに関わり合いや影響があった国については大いに語られるが、かの国や民族ではそれもない。
アイヌは独自文化だし、琉球王国は日本と中国の半分属国の様なイメージがある。
間違っているかもしれないが、率直な認識である。

旅行譚ではあるが、アイヌ村におけるアイヌ人や、北海道周辺において働くアイヌ人はおとなしくて親切でほがらか、逆にいえばこの性質が過去においてアダとなったやも知れぬ。
琉球人(沖縄)は、若い人はそうでもなかったが、年配者は我々を本土人(本土から来た人)と呼び、昭和20年におけるアメリカの爆撃や侵攻を、本土人に対していまだ恨んでいるような雰囲気があった。
あちらの方でも逆に異民族であることを少しばかり認識していたからと言うのは、大袈裟であろうか。
明治や江戸時代まで遡るのはさすがに古かろうが、いずれにせよアイヌや琉球が日本政府から受けてきたのは、差別や迫害の歴史であった事は否めない。
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この回答へのお礼

アイヌ・琉球の子孫が、現在は日本人として生活しているのに、どうして日本史として扱っていないのだろう…と、疑問に思っていました。

>多分、アイヌ人や琉球人を異民族として捉えているからではなかろうか。
>異民族の歴史ならば、むしろ世界史で語られてよさそうなものだが、それもあまりない。世界史に与えた影響力もほとんどないから。

『世界史に含まれていない理由』という角度からは考えていなかったので、なるほど…と考えさせられました。

>いずれにせよアイヌや琉球が日本政府から受けてきたのは、差別や迫害の歴史であった事は否めない。

そうですよね。アイヌ・琉球の歴史に触れるのならば、このことは避けては通れない課題です。これが、原因の可能性もありますね…。

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/15 14:15

小中高で学ぶ教科書のことでしょうか?



教科書はその国の国民として最低限知っておくべきことを網羅しているにすぎません。郷土愛、愛国心、海外にでて恥ずかしくない日本人という意味で。今の国家政府の正統はどこにあるのかと問えば、記述はそこを軸とします。

質問者さんはアイヌ史、琉球史がどうだったかというより、日本人がどう征服したかその残虐さをあからさまにしそこに焦点を当てたいのでしょうが、それぞれの征服される前の歴史が、日本史にどう影響したかといえば、軽微なので。

そういった前提となる基礎知識をもって、大学で残虐の歴史をさらに研究したい方はそこに進めばいいのです。目的の違う教科書をあげつらうこと自体、無意味です。残虐さをあげつらえるなら、世界史において各時代の戦争でやりつくした所業を調べてみてください。ヒトたる性(さが)を見る思いです。
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この回答へのお礼

>質問者さんはアイヌ史、琉球史がどうだったかというより、日本人がどう征服したかその残虐さをあからさまにしそこに焦点を当てたいのでしょうが、

回答者様がおっしゃられている事は、質問の主旨とは、全くかけ離れたものです。そのようなことは一言も、申し上げておりませんけれど…。
No.1様のお礼欄に追記させて頂きました。
琉球処分前の歴史を『日本の歴史』として扱うことに、何か問題があるのでしょうか?…という意味でお考え下されば、幸いです。

>それぞれの征服される前の歴史が、日本史にどう影響したかといえば、軽微なので。

弥生時代、九州北部と琉球で貿易が行われていました。琉球で捕れたジュゴンの骨盤は、九州北部でアクセサリーとして使用されていました。貿易によって発展し、それによって各地の豪族も、力をつけていったのではないでしょうか?古代から、しっかり影響を与えていると思います。

>そういった前提となる基礎知識をもって、大学で残虐の歴史をさらに研究したい方はそこに進めばいいのです。目的の違う教科書をあげつらうこと自体、無意味です。残虐さをあげつらえるなら、世界史において各時代の戦争でやりつくした所業を調べてみてください。ヒトたる性(さが)を見る思いです。

残虐の歴史には興味はないので、興味をお持ちの方に、ご回答して差し上げて下さい。

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/14 02:40

日本史の教科書では、文献学の見地から歴史が編纂されています。



 つまり、文献が厚い地方を主軸にして歴史観が作られているせいで、辺境が無視されてしまっているようです。

 しかしながら、奥州平泉・アイヌ・琉球には独自の文化が存在し、時には、世界水準からみれば、中央(京都)よりも高い文化性だったとも言えます。

 例えば、青森県の十三湊は、中国東北部との交易がおこなわれ、別の仏教文化が存在していましたし
 琉球は中国との交易を仲介するなどして独自の文化を創造しました。

 しかしそれらの社会・文化は日本の歴史の中心である京都の朝廷とは距離をおいてきたことから「辺境」「野蛮」というようなレッテルが貼られています。
 
もし、琉球・奥州・アイヌの歴史に興味があるならば、是非に下記URLの書籍を読んでください。
 おそらく、歴史観の変更を余儀なくされることでしょう

http://www.excite.co.jp/book/product/ASIN_412490 …
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この回答へのお礼

>文献が厚い地方を主軸にして歴史観が作られているせいで、辺境が無視されてしまっているようです。

残念なお話ですよね。
『世界史』で中国史・イギリス史などが出てくるように、『日本史』にも奥州平泉史・アイヌ史・琉球史があったら、おもしろそうだと思うのですが…。

余談ですが、中尊寺と首里城は行きましたよw レベルの高い文化です。

URLの書籍のご紹介ありがとうございました!参考にさせて頂きます。

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/14 01:44

アイヌや琉球王国に関しては、文献や史料が探しにくいということもあるのではないでしょうか?


特に、アイヌは文字がなかったと記憶していますし。

また、アイヌや琉球王国に関して、それを専門に研究する学者も多くないということもあげられるとは思います。
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この回答へのお礼

>文献や史料が探しにくいということもあるのではないでしょうか?

やはり、その可能性もありますよね!沖縄でも戦時中、首里城の地下を日本軍の軍事基地にしていたので、米軍の攻撃によって貴重な文化財が消失したと伺っています。

>特に、アイヌは文字がなかったと記憶していますし。

そうだったのですね!では、現在残っている文献は「和人側から見たアイヌ」の記述がほとんどなのでしょうか…?アイヌに関して無知なので、もっと調べてみたくなりましたw

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/14 01:26

虐殺、騙し討ち、差別等、事実の記述、問題意識の啓発、先住民族に対しての施策と共に先進して行くことが成熟です。

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この回答へのお礼

教科書が先進するためには、まだまだたくさんの時間を要するのでしょうね。

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/13 16:16

それが一つの後進問題なのです。

                 遅まきながら先住民族等の施策が、つい最近ニュースで流れました。
教科書も時代と共に先進しなければいけません。
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この回答へのお礼

>それが一つの後進問題なのです。

なるほどですね~。教科書に載せるには、証拠が不十分なのでしょうか?それとも、現在の日本の政治の方針上、認める訳にはいかない問題などが絡んでいるのでしょうか?

>教科書も時代と共に先進しなければいけません。

そうですよね。今までの歴史の教科書が、100%正しいとも限りませんし。今後、歴史の教科書がどのように変わっていくのか、楽しみにしたいと思います。

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/08/13 14:49

 沖縄地方が日本に加えられたのは、1879年の琉球処分で王統の統治権がなくなってからのことなので、


では?

この回答への補足

ごめんなさい。
お礼に補足を書いてしまいましたので、補足にお礼を書きます。

ご回答、ありがとうございました。

補足日時:2009/08/13 14:51
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この回答へのお礼

私の質問内容も、省略されていますね。反省します。(^^;
琉球処分前の歴史を、『日本の歴史』として扱うことに、何か問題があるのでしょうか?…という意味でお考え下さると、ありがたいです。

お礼日時:2009/08/13 14:36

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