No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>朱色で描かれている枠内に住んでいる町人に対するお裁きは
>寺社奉行が担当していたのでしょうか?
墨引以遠朱引以内の範囲の住人の管轄はどうなるかということですね。
農村地帯だからもはやここの住人は「町人」とは言えません。
それこそ「庄屋・名主」や「お代官」(幕府直轄地)の出番になるのではないでしょうか。
「江戸朱引図」の墨引の線のすぐ内側には「巣鴨村」「駒込村」などの文字が見えます。
「鬼平犯科帳」に登場する巣鴨といえば、長谷川平蔵の実母の実家、
三沢仙右衛門宅があるところです。
小説の描写では立派な大田舎ですが、「江戸名所図会」からもそれはうかがえます。
・「江戸名所図会」
http://homepage1.nifty.com/shimizumon/2th_3/2th_ …
http://homepage1.nifty.com/shimizumon/sanko/kiru …
また、江戸の住民構成は、
>60%は武家屋敷、20%は寺社奉行が司る寺社領。
>町方は残りの20%を占め
ていたそうで、寺社地にいた人たちは文字通り寺社関係者ばかりで、
当然寺社奉行の裁きを受けると考えていいでしょう。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/1979/ …
>寺社奉行は、全国の寺社、僧侶、神官、寺社領の人民を支配し訴訟を裁き、
>あわせて関東以外の直領における人民の訴訟を裁く役
と言われ、大変な職責ですね。しかも1652年、4代将軍家綱の時代には
玉川上水の建設計画の立案にも寺社奉行安藤右京亮が当たったということです。
http://www.tamariver.net/jouhou/tamagawashi/part …
参考URL:http://db.gakken.co.jp/jiten/na/401550.htm
回答ありがとうございます。
その後、調べましたところ、寺社領内であっても門前町に住む町人の取り締まりは町奉行が行うように改められた、ということがわかりました。ということは、寺社領内に住んでいる門前町以外の住人の取り締まりは代官が行っていたということになるようですね。
また、江戸は大坂と違い武家の街であると言われていますが、残り少ない20%の町人は限られた土地にひしめき合って生活していたようですね。現在、ビルが林立している土地が、かつては寒村の一角であったというのは想像できません。
江戸末期の古写真に色づけした写真を見付けましたのでごらんになって下さい。
http://www.aa.wakwak.com/~elph/gengi/baku7.html
http://www.aa.wakwak.com/~elph/gengi/baku1.html
No.2
- 回答日時:
「レファレンスの杜」というサイトに江戸の範囲について詳しい答えがありました。
ぜひご覧ください。
寺社奉行は寺院・神社をすべて管轄していたわけですが、
由緒ある寺社は大規模なものも多く、人口稠密な町人地より
郊外にあったほうが都合がよいと考えられます。
それゆえ寺社奉行にとっての「江戸」は町奉行の関わる「江戸」の範囲より
大きくなると言えましょう。
町奉行と寺社奉行の管轄地は相補的・排他的ですから、
町奉行管轄たるべき町人地にある寺社は、当然寺社奉行の管轄となります。
お祭りなどで近所づきあいが悪かったり、お金を出し渋る家に対しては
わざとお神輿をぶつけたりして制裁を加えることもあったようで、
被害者が町奉行に訴えても「祭りのことは寺社奉行に言え」と門前払い、
今度は寺社奉行に行けば「町人のやったことゆえ預かり知らぬ」
と突っぱねられるという笑うに笑えぬ話もあったそうです。
・「江戸町奉行」
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Ayame/5161/ …
・「江戸東京重ね地図」
http://www.zdnet.co.jp/magazine/kurashi/edo/edo_ …
もご覧ください。
それから「江戸っ子」の件ですが、深川などは隅田川の川向こうですから
本来は御城下ではなく、厳密に言えばそこの住人は「江戸っ子」ではなかったのですが、
「江戸っ子」というのは一種のステータスですから
自称する人がいてもおかしくはないでしょう。
(まだ頭が寝ているからとんちんかんなことを書いているかもしれません)
参考URL:http://www.soumu.metro.tokyo.jp/01soumu/archives …
回答ありがとうございます。
ご紹介頂きましたページにも江戸朱引図の画像が載っていましたが、墨で描かれている枠は町奉行が支配する御府内で、朱色で描かれている枠は寺社奉行支配の地域だと解釈していますが、朱色で描かれている枠内に住んでいる町人に対するお裁きは寺社奉行が担当していたのでしょうか?ご存知でしたらお教え下さい。
また、町奉行と寺社奉行が互いに仕事を押し付け合って、それで町人が右往左往するさまは、現代にも通ずる部分がありますね。
No.1
- 回答日時:
「江戸の境界線」、すなわち江戸城下に属する区域は、
今の東京よりもはるかに小さなものでした。
要するに「下町」のことですが、そのおおよその範囲は
>北の境が神田川、東が隅田川、西に江戸城の濠があり、南に東京湾
までを指しました。
今も江戸時代から続く「かねやす」という小間物屋(今でいう化粧品店)が
文京区の本郷3丁目交差点にありますが、
ここが「本郷もかねやすまでは江戸のうち」という川柳のもとになっており、
中仙道ルートの江戸の北境と言われています。
・「かねやす」
http://www5.big.or.jp/~ejiri/nakasen/exp/vk01/00 …
さらに「江戸処払い」の基準となる「見送り坂」(本郷4丁目37先の本郷通り)と
「見返り坂」(本郷5丁目23先の本郷通り)がかねやすから
そう遠くない東大の南にあります。その名の由来は、
> 江戸所払い(江戸追放)の者が、この別れの橋で放たれ、
>南側の坂で見送り人が 、涙で見送ったから「見送り坂」。
>追放者が北の坂でふりかえったので、「見かえり坂」と名付けられ
たことからきているそうです。
・現在の「見送り坂」「見返り坂」
http://homepage2.nifty.com/tokyo-walk/a050166.htm
・本郷3丁目交差点から「見送り坂」までの地図
http://www.mapion.co.jp/c/f?el=139/45/49.071&scl …
参考URL:http://www.qfront.co.jp/summary/literature0.html …
回答ありがとうございます。
本郷3丁目までは町奉行の管轄する「江戸」だったようですが、寺社奉行が管轄していた「江戸」は、正式には江戸ではなかったのでしょうか?また、この枠外に住む下町の住人が自らを「江戸っ子」と称することがありますが、これは自称なのでしょうか?ご存知でしたらお教え下さい。
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