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免疫染色を行うため抗体を選んでいます。
マウスの細胞を染色する予定です。

そこで
交差性とは何ですか?
そのほか、種由来と免疫動物は以下の考え方でよろしいでしょうか?

種由来について
染めたい物の細胞がマウスである場合はマウス

免疫動物について
抗体が作られた動物の種類

インターネットで調べてますが、いまいち分かりづらくて悩んでいます。
抗体にお詳しい方、ぜひ教えてください。
宜しくお願いいたします。

A 回答 (3件)

まず、最初に


質問者様はまだ実験を始めたばかりの方とお見受けします。
まずは、身近な方(先生は先輩)に直接質問するようにしてください。
教授に聞くのが怖いとか、忙しそうとかあるかもしれませんが、
聞くことです。理解できていないまま実験していることがバレた方がよっぽど怒られます。

さて、本題ですが、まずは落ち着いて英語の意味を辞書で引いてみてください。

>ReactiveSpecies(種由来)はマウス

「Reactive」の意味は「反応する(形容詞)」とかではないでしょうか?
そうすると
ReactiveSpeciesとは「反応する種」となり、何が反応するのかと言えば
「抗体」であり、つまり、その抗体が反応する種となります。

ここから先は「抗体とは何ぞや」ということを勉強されることをお勧めします。簡単に言うと、

先の回答にも書きましたが、「抗体」は「抗原」を認識して結合します。
「抗体」の作製には「抗原」を動物の接種して「抗体」を作らせるのです。
この時、接種を受けた動物が「免疫動物」であり、「HostSpecies」です。

さて、抗体を作らせるときの「抗原」ですが、ある人が
「マウスの細胞に発現するタンパク質A」を抗原としたとします。
そして、そのマウスタンパク質Aをウサギに注射したとします。
その後、マウスタンパク質Aに対する抗体が出来たとします。
その抗体をチェックしてみると、きちんとマウスタンパク質Aに結合するようでした。

この時、ウサギで作ったマウスタンパク質Aに対する抗体を
日本語で「抗マウスタンパク質Aウサギ抗体」と言います。
英語では「anti-mouse proteinA rabbit antibody」とか言います。
「anti」って英語、調べてみてください。「抗~」とか「対~」とかあると思います。そして、「抗体」は「antibody」です。

さらに、このマウスタンパク質Aと構造が似たタンパク質Bがマウスには発現するとします。
そして、この「抗マウスタンパク質Aウサギ抗体」がタンパク質Bをも認識することがあり得ます。これを「交差」と言います。

さらに、マウスのタンパク質Aのヒト版といいますか、同じ遺伝子がヒトにもあるとします。そして「抗マウスタンパク質Aウサギ抗体」は
ヒトのタンパク質Aも認識することがあり得ます。これも「交差」です。

このタンパク質Aに対する抗体が売ってあるとして、情報を記すとしたら
以下のようになります。

1)HostSpecie ウサギ
2)ReactiveSpecies マウス ヒト
3)SearchTerms タンパク質A
4) applications ウエスタン 免疫染色など

HostSpecieの欄に複数の生物が書いてあったら、いろんな動物で抗体を作ったということです。

>「マウスの細胞を培養して抗体はチロシンハイドロキシラーゼを使う」

抗体と、その抗体が認識するタンパク質、それをごっちゃにした文章で気味が悪いです。そのことを理解してください。

>「マウスの細胞で発現しているチロシンハイドロキシラーゼを染色」
意味は同じですが、正確に言うと
「マウスの細胞に発現するチロシンハイドロキシラーゼを染めるために抗チロシンハイドロキシラーゼ抗体を使う」
です。

antiについてはいいでしょうか。
PubMedでの調べ方は、キーワードの選び方にそれぞれコツがありますので、それは身近な人に聞いてください。

抗体の選び方に付いては、最初からメーカーのカタログを調べると、
その抗体が使われている論文が記載してあるので、その抗体が本当に使えるかとかわかります。
ちなみにメーカーからという意味では下のようなサイトもあります。
http://www.biocompare.com/
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この回答へのお礼

完璧に理解できました。
知りたかった要所がきっちり理解できました。
教科書など読んでいると詳しすぎるというか難しくて把握するまでに到達できないというか・・・
otxさんは完璧に理解されてるから、私みたいな未熟者にも分かりやすく説明できたんですよね。すごい!
本当にありがとうございました。
助かりました。

お礼日時:2009/10/08 15:53

まず、言葉の問題から



>マウスの細胞を染色する予定です。

これはおかしいです。マウスの細胞で発現している「タンパク質(やアリン酸化したアミノ酸、糖鎖など)」を染色するのです。

抗体とは、タンパク質などの「抗原」の構造を認識して、特異的に結合するタンパク質です。

「交差」とは、
「抗原」が似たような形をしている場合、
例えば「抗原A」と「抗原B」がマウスの細胞にあるとして、それらの構造が似ている場合は、その抗原に対する抗体は抗原Aと抗原Bのどちらも認識するときがあります。

これが、「交差」です。

これはマウスに発現する抗原Aと構造が似た抗原が
ウサギでもヒトでもなんでもいいんですが、発現していれば「交差」し得ます。


さて、先に述べたように、「抗体」自体もタンパク質ですので、
マウスの抗体はウサギにとっては異物ですので「抗原」になり得ます。
つまり、マウスの抗体をウサギに注射すると、「マウスの抗体に対するウサギの抗体」が出来ます。

この時、ウサギが免疫動物となります。

>免疫動物について
抗体が作られた動物の種類

答えはYesです。

次に、以下の質問についてですが
>種由来について
染めたい物の細胞がマウスである場合はマウス

ここでの「種由来」という言葉の意味は私にはわかりません。
もう少しどういうことを言っているのか詳しく述べてください。

もしかして、一次抗体を作った免疫動物がマウスである場合、
二次抗体はマウスに対する抗体を使うということをおっしゃっているのでしょうか?
もし、そうであるのならば答えはYesです。

この回答への補足

ありがとうございます。そうですよね、私の質問がめちゃくちゃでした。すみません。

今の状態を詳しく説明いたします。
マウスの細胞を培養して発現しているタンパク質を染色する予定です。抗体はチロシンハイドロキシラーゼです。

今、Linscott'sのサイトで抗体を探しています(教授の指示です)
http://www.linscottsdirectory.com/

この場合ですと
1)ReactiveSpecies(種由来)はマウス
2)SearchTermsはtyrosine hydroxylase
3) applicationsはimmunohistochemistry
までは理解できました。
HostSpeciesの意味が分からないです。

otxさんはお詳しそうなのでもう一つ質問ですが、PubMedで論文を探す場合についても教えてもらえますか?
「マウスの細胞を培養して抗体はチロシンハイドロキシラーゼを使う」という事は
「マウスの細胞で発現しているチロシンハイドロキシラーゼを染色」と言う意味でよいのでしょうか?

ここで教授から「PubMedで、immunohistochemistry→mouse→anti-tyrosine hydroxylaseと入力してみなさい。」
と言われたのですが、この場合のantiという意味が分かりません。

この抗体の他に四種類の抗体を探さないといけないのですが、「anti-」を付けるのと付けないのとでは違ったものになるのですか?

長くなりましたが、ご理解いただける範囲で教えてください。
宜しくお願いいたします。

補足日時:2009/10/08 11:05
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免疫染色の原理から考えれば、もうすこしすっきりするのではないでしょうか。


マウスの細胞にある因子のアミノ酸配列を認識して一次抗体が結合します。
この抗体は、この抗体がつくられた動物種(免疫動物)特有のアミノ酸配列を抗体が持っています。この配列を認識する二次抗体を使ってHRPや蛍光標識を行いますよね。

で、いま染めたい因子が例えば、ヒトの同じ因子のアミノ酸配列を元に一次抗体を作製していても、マウスもその部分が似た配列であれば、交差します。この場合は交差してくれれば問題ないのですが、
二次抗体においては、たとえば、その一次抗体をウサギでつくってあって(つまり免疫動物がウサギです)、二次抗体がウサギの他にも山羊などを認識してしまう抗体だと、二重染色を行う際に山羊抗体(免疫動物が山羊です)を同時に使えなくなります。
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