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大学で動的光散乱法によって金属ナノ粒子の粒子径を測定する実験を行いました。
その際に粒子径の分布として横軸が粒子径[nm]、縦軸が散乱強度[%]のグラフが得られましたが、
この散乱強度とはどういったものなのですか?

例えば半径1nmの粒子が100個、半径50nmの粒子が10個ある場合、
個数分布では半径1nmの方が多くなりますが、体積分布では半径50nmの粒子の方が多く表されます。
これは体積は半径の3乗に比例するので、粒子径の大きいものほど影響が大きくなるからですが、
散乱強度分布で表された場合はどうなるのですか?
散乱断面積に比例するような気がするのですが合っているでしょうか?

すみませんが、ご教授お願いします。

A 回答 (1件)

光散乱でポリマーの平均分子量を測り、レーザで融体の速度分布を測り、


拡散理論と遊んだが、動的光散乱法は知らないというOBです。

前から気に成っていたのでこの機会に勉強してみました。参考書は
http://www.photal.co.jp/book/be_01_03.html
http://www.waseda.jp/zaiken/fol_kyodo/local/buns …
の2つです。

原理は大略、粒子による散乱光の揺らぎの自己相関関数が粒径の異なる
粒子からの自己相関関数の和として表され、分解されたそれぞれの自己
相関関数から粒径とそれに応じた散乱光強度を算出し、この散乱光強度を
ある仮定の下に頻度に換算し粒径(分子量)分布を求めると言うものです。

散乱光強度は粒子の重さ(重量平均分子量)、つまり体積に比例します。
測定角度を固定すれば、大きな粒子からの散乱光は多く、小さな粒子
からの散乱光は少なくなります。当然粒径が同じなら散乱光強度は
散乱体積中の粒子個数に比例します。
これが、重なり合って、時刻tでの(合計)散乱光強度I(t)として
観測されます。
時刻t+τまで追跡した時の散乱光強度をI(t+τ)とすれば、
自己相関係数G(τ)は
G(τ)=< I(t+τ)*I(t)>/I(t)^2  となり、相対%表示となります。

しかし、粒径分布の場合には更に次の操作が必要です。
G(τ)=ΣGi  で表されるとして、重畳曲線GをGiに分離し、
それぞれのGiに Gi(τ)=< Ii(t+τ)*Ii(t)>/Ii(t)^2  を求めます。
粒径区分が五個の場合、G1(0)、・・・G5(0)の相対比率が散乱光
相対強度%で表されていると解釈できます。

とても便利な装置で近年の電子工学の進歩を感じましたが、解析過程
での仮定が多く、結果は本当に分子の形状と大きさを表して居るのかな
という印象を持ちました。
モデルの仮定に始まり、仮定に仮定に仮定を重ね、それらしい分子量と
分布を導出し、ついには商品化する。凄いです。
以上OBの繰り言です。
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この回答へのお礼

返事が遅れてすみません。
詳しく説明していただいて、ありがとうございます。
粒度分布として表されるまでに、多くの数式が用いられているのですね。
参考に挙げていただいたサイトも読んで、勉強したいと思います。

お礼日時:2009/10/27 21:34

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