専門家の方の意見をお聞かせ下さい。
ある専門家の予測だったと思いますが、「過去のデータで見ると、新型のインフルエンザが流行すると、それまでのインフルエンザは消えていく(衰えていく?)ので、今年は季節性インフルエンザはあまり流行しないのではないか。」みたいな記事を読んだのですが、専門家のみなさんはどう思われているのでしょうか?あくまでも予測だとは思いますが。今のところ僕の住む地域では、季節性が出たという話は聞きません。小学生の子供がいるのですが、季節性のワクチンも接種しておいた方がいいのでしょうか?
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
数週間前のWHOの発表では中国のA型インフルエンザは半数はAH3(A香港)とありましたが、新しいCDCの発表では1~2割ですね。
北半球でのインフルエンザの動向は南半球での流行をみて予想します。
オーストラリアでは一峰性で新型がほとんどでしたが、ケニアが不気味な動向を示しています。昨シーズンは、オーストラリアでは季節性であるAH3のビクトリア類似株が猛威を振るったので、オーストラリアは今シーズンはAH3のビクトリア類似株の流行はなかったと考えられますが、昨年、ケニアはビクトリア類似株の流行はあまりなかったので、今頃流行したのかもしれません。日本も昨シーズンはビクトリア類似株はあまり流行しなかったので、年を越したらもう一回、小ピークはあるかもしれないと考えています。
参考URL:http://www.cdc.gov/h1n1flu/updates/international …
No.5
- 回答日時:
No.4のJagar39です。
No.4で
> なお、現在のインフルエンザの流行ですが、もちろん全数把握ではありませんが統計的には90%以上が新型である、と推計されているはずです。
と書いたのですが、そのソースへのリンクを貼っておきます。
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/20 …
夏くらいまではまだ香港型(グラフではAH3と表記)やソ連型(AH1)がちらほら分離されていますが、この10週くらいではほとんど全てが新型(AH1pdm)になっていますね。
No.4
- 回答日時:
獣医師でウイルスに専門知識を有します。
「新型のインフルエンザが流行すると、それまでのインフルエンザは消えていく」というのは、実際に過去の"新型インフルエンザのパンデミック"では必ず起きていた現象です。
人類が経験した「新型インフルエンザのパンデミック」は、はっきり判っているだけで過去に3回ありました。今回が4回目ということになります。1回目は1918年のスペイン風邪、2回目は1957年のアジア風邪、3回目が1968年の香港風邪です。
血清学的な調査では、スペイン風邪以前にもH3亜型だったか(失念しました)のインフルエンザが"季節性"として流行していたらしい、ということが判っていますが、スペイン風邪のパンデミックと共に姿を消し、以後はスペイン風邪(H1亜型)がそのまま季節性として人類に定着し、季節性として流行するようになりました。
同様に、アジア風邪(H2亜型)のパンデミック時は"スペイン型"が姿を消し、それ以降は"アジア型"が季節性として流行するようになり、香港風邪(H3亜型)の流行時には"アジア型"が姿を消しています。
で、現在では香港型が季節性として人類社会で流行しているわけです。
過去に起きた3回の"新型インフルエンザのパンデミック"が、いずれもそれ以前の季節性インフルエンザを駆逐して"取って代わる"現象が見られている以上、今回の同じ事が起きる可能性が高い、と考えるのは当然でしょう。
抗原抗体反応の面から見ると確かに新型と従来の季節性は別物なので影響はなさそうに思えるのですが、もちろんA型インフルエンザ全てに共通する抗原もありますから、まるで無関係というわけでもありません。
ただ、今回の新型についてはそうはならない、すなわち従来の季節性と共存するようになる、という可能性もある、とは思います。
というのは、最近になって新型のワクチンが1回接種で十分な免疫を誘導できることが判ったことや、流行が若年層に非常に偏っていることから、多くの人に新型インフルエンザウイルスに対する"基礎免疫"があるのではないか、と言われ出しているからです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091026-00000 …
"基礎免疫がある"ということは、過去に同じか似た抗原性のウイルスに感染したことがあることを意味します。新型の流行が若年層に集中しているということは、ある程度以上の年齢層には"基礎免疫"があるため感染防御に成功するか感染しても極めて軽症で済んでいる可能性があるわけです。
この推測が正しいとすると、ある程度以上過去に流行していたソ連型のウイルスが新型と似た抗原性を持っていた、ということになります。
(そんなことはすぐに判りそうなものなのですが・・)
という状況は、ソ連型の登場時と少し似ているように思います。
ソ連型が登場したのは1977年なのですが、つい最近(アジア型が登場する1957年)まで季節性として流行していたスペイン型と同じH1N1亜型でした。
つまり1957年以前に生まれている人は、ソ連型に免疫を持っている割合が高く、そのためソ連型の流行は若年層に限定されていました。
なのでソ連型はかなり大規模な流行をしたにも拘わらず、"新型インフルエンザのパンデミック事例"にはカウントされていません。また、当時季節性として流行していた香港型を駆逐することもなく、以後は香港型とソ連型が共存して季節性として流行する、という状況が続いています。
というわけで、もし本当に今回の新型が過去のソ連型と近く、過去のソ連型に感染歴がある人は新型に対しても感染防御能を持つか軽症で済む、というのが正しければ、今回の新型はソ連型だけを駆逐して香港型とは共存するか、あるいはソ連型とも香港型とも共存するようになる、という可能性だってあるわけです。
というわけで、現状ではどうなるのか判らないので、季節性のワクチンも接種しておいた方が良いのでは、ということになるかと思います。
なお、現在のインフルエンザの流行ですが、もちろん全数把握ではありませんが統計的には90%以上が新型である、と推計されているはずです。なので病院でA型インフルエンザと診断されれば、90%以上の確率で新型であると判断して良いと思います。
詳しい解説をありがとうございました。そういう歴史があったのですね。ところで、型が合うとか合わないとかで、ワクチン接種もあまり意味がないという話も聞きますが、感染した時の症状を抑えるためにも、やはりできるなら接種しておいた方がいいのでしょうか?よろしくお願いいたします
No.2
- 回答日時:
新型の陰に隠れるだけで、流行らないというのは誤りだと思います。
病院の簡易検査キットは新型も季節性も同じA型(季節性だとB型もある)と判定されます。本来、新型か季節性かは遺伝子検査をしなければ分かりません。
現在世界的に新型インフルエンザ罹患者の全数報告は中止されています。日本も7月には中止しています。
それでも本来、季節性インフルエンザが下火になる夏場などに陽性反応が出れば、高い確率で新型と判断出来ましたが、現在は季節性インフルの流行シーズンと被っているので全く分からないというのが現状です。なのでおっしゃるように新型と思っていても実は季節性だったというのはあり得ます。
現在、新型と季節性がどの程度の割合で流行しているかという数は実は誰もわからず、統計的な形で推定するしかないという状況です。
No.1
- 回答日時:
私は、その予想は根拠がないと思っています。
まず、ウイルスの型が違うので、新型に感染したとしても従来の季節性に対する抗体は出来ないからです。
現在、新型と診断されているものも、実は単にA型、というだけで、「おそらくこの時期なら新型だろう」と言われているだけです。
殆どの人が、本当に新型だったかは診断されていません。
ワクチンですが、接種しておいてもいい、くらいでしょう。
そもそも、ワクチンに感染を防ぐ機能はないのですから、ワクチンを接種しても感染を防ぐ必要はあるわけですが。
ありがとうございます。「殆どの人が、本当に新型だったかは診断されていません。」とありましたが、そうなんですか?ということは、新型だと思い込んでいるだけで、実は季節性にかかっていることもあり得る、という意味でしょうか?
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