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何方か哲学で「カントの呪縛」ってわかりますか?
知ってる方がいらしたら教えてください。
宜しくお願い致します。

A 回答 (2件)

 このカテにはあまり来ないのですが、たまたま読んだので発言します。

ラプラスの悪夢についてです。
 結論を言うと、近代・近世の哲学は、現在では考えられないほどに大きく、物理学(古典力学=ニュートン力学)の影響を受けていた、という話です。ラプラスの悪夢とは、こんな話です。

 放物運動は御存じだと思うのですが、そこでの仮定は3つあります。

  (1)投げられる質点(放物)は、ニュートンの運動方程式に従う。
  (2)ニュートンの運動方程式は、他の条件が同じなら、質点の初期位置と初期速度だけで解が決まる(運動方程式が、二階の微分方程式だから)。
  (3)他の条件とは重力作用(運動過程で力がどう働くか?)だが、重力作用は、地球と質点の距離のみで決定でき(万有引力の法則)、これによって、(2)が保証される。

 古典力学的世界観とは、上記の3つを勝手に普遍化したものです。ここで質点を原子と言い換えます。

  (1)原子は、ニュートンの運動方程式に従う。
  (2)ニュートンの運動方程式は、他の条件が同じなら、原子の初期位置と初期速度だけで解が決まる(運動方程式が、二階の微分方程式だから)。
  (3)他の条件とは原子間の相互作用(運動過程で力がどう働くか?)だが、相互作用は、原子と原子の距離のみで決定でき(今は全てわかっていないが)、これによって、(2)が保証される。

という訳です。

 ゆえに、宇宙開闢時での全ての原子の位置と速度さえ与えられれば(現実に宇宙はあるから、神が与えたはずだ!)、ニュートンの運動方程式と原子間の相互作用法則に従って、未来永劫の原子の挙動は、原理的に計算可能である。宇宙中の原子の一部は、後年人間を形造るので、人間の行動や思いも、宇宙開闢時の一瞬に既に決定されていたのだ!。

 これが自由意志の否定です。#1さんの例で言えば、犯人が強盗する事も、店員が(迷った末)金を渡す事も、全て宇宙開闢時に決まっていた、という事になります。つまり迷う事すら決定事項だった、という訳です。
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この回答へのお礼

何度か読み直して完全に理解出来ました。
丁寧な説明をありがとうございました。
ずっと理解出来なかった「カントの呪縛」理解出来てうれしいです。
ありがとうございました。

お礼日時:2009/12/05 19:18


カントの呪縛というのは、因果律の体系、ニュートン力学=古典力学である。
質点は、はじめの位置と力(速度)が与えられれば、必然的な運動を永遠に行う。
天体の運行を範にとったラプラスの悪夢のごとき決定論。
これによると、人間の意志さえ、最初から決まっており、自分で決めたと思える行動さえ、最初から決まっていたと言う考え。
自由意志の存在を否定する。

と、思います。
詳しい方、補足説明、または、修正お願いします。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。 やはり難しいですね。 つまり自由意志の存在否定という事ですね。 どこぞの大学教授の論文の中に、自由意志とは拘束のない意志である。 例えば、商店にピストルを持った強盗現れ、店員に金庫を開けるように指示をする。 店員は強盗の言われるままに金庫を開ける。 これは拘束ではなく、制限であり金庫を開けた店員の自由意志となる。 これの否定ということなのですか?
かなり難しいです。
しかし、おかげでカントの呪縛が解ってきたように思います。
有難うございました。

お礼日時:2009/12/01 20:09

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