No.1ベストアンサー
- 回答日時:
無敵艦隊→「太陽の沈まない国」スペインの全盛期の象徴
という観点から、最終的には、
・その後のスペインの没落
・イギリスの国際的地位の向上
・ネーデルラントでの独立運動→オランダの発展
あたりのいずれかのテーマに展開していく方法が考えられます。
また、戦いそのものについては、イギリス海軍の戦略やスペイン艦隊の特徴あたりを掘り下げると良いかもしれません。
国際政治的な側面だけではなく、大西洋や地中海の制海権にも言及して、ヨーロッパにおける経済・商業面のフォローできればベストかと思いますよ。
No.4
- 回答日時:
アルマダ、とはArmadaで、スペイン語で「艦隊」の意味です(フォークランド紛争のときのアルゼンチン海軍航空機にはアルマダと書いてあります)。
なので、アルマダの戦いというよりは、フェリペ2世のネーデルランド内乱に対する施策と、英国におけるエリザベス1世とカトリック派閥の対立(メアリ・スチュワートの存在)、で、論旨を組み立てていくのがいいでしょう。アルマダの戦いと言われるものは、スペインでは「英国大遠征」とよばれており、ネーデルランド反乱が長引かなかったら、起きなかったからです。また、艦隊とは言っても、実質輸送船団でもありました。香炉のお話がありましたが、この艦隊は不幸続きで、フェリペ2世が体調くずして出撃延期をしたら、折悪しく有能提督のサンタ・クルスが風邪で死んでしまいます。メナィナ・シドニア伯爵は陸戦しか経験がないので指揮官拝命を固辞しましたが、国王の意向により押し切られます。あげく、出撃してから嵐に遭い、艦隊の財務担当艦ザンジバル号が沈没。ザンジバル号は給料のための金庫を積んでいたため、ネーデルランド、イングランドどちらに上陸しても金がないことになり、先行きの不安が増えます。艦隊の兵士は給料でないことを知り、士気が落ちます。
イギリスの艦隊はこの時はじめて「海軍」となり、階級とトップダウンの命令系統の整備が行われます。この効率のいい組織と、海戦をしらない指揮官の激突となったわけです。
No.3
- 回答日時:
>アルマダの海戦についてレポートを書きたいのですが、どういう切り口から、どんなテーマに絞ればいいか決まりません。
この意味が理解できません。
アルマダの戦いをテーマにするとすれば、海戦の経過を追うしかありません。
むしろ、他の事項の中で、アルマダの戦いが、出てくるほうが、一般的ではなすでしょうか。
イギリス侵攻艦隊は、スペイン艦船だけでなく、ポルトガルの艦船もありました。
この点から、スペイン艦隊とポルトガル艦隊との制度や運行の差や、ポルトガルがスペインに併合された経緯などにすすむことが可能です。
またスペイン艦隊は、ネーデルランドで陸軍を搭載しイギリスに送る事になっていましたが、その陸軍は、そもそもオランダ独立派との戦いに投入されていた陸軍です。
その点から、ネーデルランド独立戦争にからめることも可能です。
またスペインとイギリスとの確執を中心としてまとめることも可能です。
さらに、その戦いの後に繋げることも可能です。
いずれにしましても、アルマダの戦いは、ひとつの経緯でしかなく、アルマダの戦いのレポートではなく、アルマダの戦いとなった経緯、またはアルマダの戦いによってもたらされた結果などをレポートしたほうが良いのではないでしょうか。
No.2
- 回答日時:
歴史は人間の振る舞いを分析する学問ですので、理詰めの合理性だけでは、自分自身も、読者も説得仕切れない側面があります。
#1さんの忠告のように、論旨の理詰めの展開と同時に、人間の深層に迫った、一見不合理な現象にも触れてみないことには、人間の学としての歴史を語ったことにはなりません。私が大分昔にサンティアゴ・デ・コンポステーラの町を訪れた時に、そこの聖ヤコブを祀る大聖堂の僧侶から個人的に直接聞いた話を紹介します。貴方のレポートに色を添えるための参考になるかもしれません。
アルマダの海戦に出帆するにあたって、無敵艦隊の要人達がそのサンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂に祈願に来たそうです。ヨーロッパの多くの聖堂は十字架の形に出来ていますが、この大聖堂には、その十字の交点から長さ20mにも届くかと思われる紐で重さ80kgを超える世界最大の香炉がぶら下がっております。例の如く、それを約10人程の僧侶達がその香炉に繋がって滑車を通してぶら下がっている紐に取り付いて、上下に香炉を動かすことによってその香炉を振り子のように揺らしながら、その煙で海軍の要人達を清め始めました。振り子がほどんど水平の位置までに振れ幅40mぐらいで空高く揺れる頃には、この僧侶達は数メートルの高さを空中で上下しており、大変に豪快な儀式です。ところが、そのアルマダの海戦の前夜の祝福のときには、その香炉の紐が切れて大聖堂の窓から飛び出し、何人もの死人を出したそうです。そこで、何人もの人達は、これは今回の遠征を中止せよとの神からの忠告であると理解したとのことです。ところが、それを押し切って遠征に出かけたところ、イギリス軍に遭遇する前に大嵐が来て、スペイン海軍の大半がやられてしまいました。その打撃に立ち直る前に、イギリス軍との海戦が始まってしまい、スペインの無敵艦隊は止めを刺されたそうです。イギリス軍に神風が吹いたわけですね。
我々はこの話を迷信だとか何とかといって、つい笑って聞いてしまいますが、このような現象は人間の心理の大変深い所にその影響を刻み込みます。今から700年程前の元寇の時に吹いて日本を救った神風は、その後日本人の心に深く刻み込まれ、数百年の後のついこの間の第二次世界大戦のときにも、その影響を具体的な形で残しております。
歴史の分析は、表面的な合理性の分析ばかりでなく、このような、人間のドロドロした内面にまで入り込んだ分析をしないと、学問にはなり得ません。迷信だ何だと言って馬鹿にしようが無視しようが、それで現実に若者達の命を奪う物理的な現象を引き起こすだけの力があることをお忘れなく。そこまでの分析をしないと、人間の振る舞いを分析する学問を語ったことにはなりません。
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