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海産魚を塩分濃度の低い海水で飼育すると成長が良いと言われますが、そのメカニズムを教えてください。
海産魚は、体内に水分を取り込むのにエネルギーを使うから成長がおちる。汽水で飼えば成長がいいと言います。なぜですか?

A 回答 (1件)

水は、浸透圧の低い溶液から高い溶液に移動します。

海産魚の体液の浸透圧は、外界の海水よりも低く、何も調節しないと水がどんどん海水に吸われて脱水状態になります。海産魚は浸透圧調節をしないと海水と同じ塩辛さの塩漬け魚になってしまうのです。

そこで海産魚は失われた水を絶えず体内に取り込む必要がありますが、真水はありませんから仕方なく海水を多量に飲みます。そして不要な塩類だけを鰓にあります塩類細胞と呼ばれます細胞から絶えず汲み出しているのです。

この塩類細胞は、イオンポンプと呼ばれるポンプを持っていましてエネルギーを多量に使用して塩類を汲み出しています。ですから塩類細胞はエネルギーを発生しますミトコンドリアを細胞内に多量に抱えています。海産魚の細胞の中で最も多量のミトコンドリアがあります。つまり多量のエネルギーを消費していることになります。

等張の海水で飼育しますと、水の移動はありません。ですから上で説明しました塩類細胞もあまり働く必要が無くエネルギーも消費しません。結果として塩類細胞が消費していた分を成長に回すことが出来るわけです。何かの参考になりましたでしょうか。

この回答への補足

ありがとうございます。
海産魚が苦労して海水中で生きているのがわかりました。
どのくらいの塩分濃度が成長にもよく、ストレスを受けないのですか。
海産魚にとって海水中で生活するメリットは何ですか。

補足日時:2010/01/14 08:08
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