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ハロゲン化アルキルはなぜ水に溶けにくいのでしょうか。
ハロゲンは電子吸引だし、アルキルは電子供与ですよね・・・。

どなたかご教授お願いいたします。

A 回答 (2件)

溶解度の説明は単純なものではありません。


完全に説明できるものではなくある程度どまりです。

たとえば、-OH は、芳香族置換反応で、アルキルよりもはるかに強い
電子供与性です。エタノールやヒドロキノンのように、水に溶けやすく
なる性質があります。あなたの質問文とは、違いますね。
電子供与・吸引の極端な例のイオン性物質でも、すべて水に溶けるわけ
ではありません。塩化銀や硫酸バリウムなどほとんど溶けません。

ハロゲン化アルキルは、TLC などクロマトをやっているとわかりますが、
極性がかなり弱い部類です。一般的に有機物で
炭化水素<ハロゲン化物<エーテル<エステル<ケトン<アルコール
炭素数が同程度なら、右に行くほど極性が大きく、水溶性もほぼ同様。

なお、CH4, CH3Cl, CH2Cl2, CHCl3, CCl4 の比較では、真ん中が極性が
大きく、水への溶解度も大きいのは当たり前です。
CCl4 では C-Cl の極性ベクトルは、対称で打ち消されます。つまり、
C-Cl と残り3個の C-Cl のベクトルは逆向きにつりあうため同等です。
つまり、CH3Cl と CHCl3 は、分子レベルでほぼ同じ極性で、重さあたり
の溶解度は、変わらないレベルといっていいでしょう。
で、CH2Cl2 が極性の合成ベクトルは最も大きいのですが、もちろん倍に
ならず、計算では1個の C-Cl の 1.15 倍程度です。
ハロゲンの場合、たくさんついたからといって、まわりの他の分子から
見て、極性は大して大きくなるわけではないのです。

酢酸とトリフルオロ酢酸を比べた場合、酸としては後者が強くなりますが、
水への溶解度は、両方よく解けますが、後者は限界があります。

ジエチルエーテルとテトラヒドロフランを比べた場合、ほぼ同じ分子量の
エーテルでも、後者は、水と自由に混和します。
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>水に溶けにくい


ちっとも溶けにくい事はありませんよ。ただアルコール類のように水素結合を作るわけではないので、「完全な相溶」でないだけです。
クロロフォルムが0.8g/100mL(水)、
ジクロロメタン、1.3g/100mL(水)、
クロロメタン、0.5g/100mL(水)
話はそれますが、エーテル類ではジメチルエーテルが水と完全な相溶、メチルエチルエーテルはかなり溶け、ジエチルエーテルはあまり溶けないと言う事になっています。
しかし、使用直後のジエチルエーテルの空瓶に少量の水を入れ、掌で蓋をして両手で握って良く振ります。内部はかなりの減圧になります。ジエチルエーテルの蒸気が水に溶けたのです。溶解度は6.9g/100mL(水)です。
このように、水は非常に良い溶媒ですので、溶媒を乾燥するのには非常に高度なテクニックが必要です。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
塩素の数は溶けにくさに関係しないのでしょうか?
クロロホルム(塩素3)→ジクロロ2→クロロ1にむかってどんどん溶けやすくなるというわけではないのですね。
アルキルに関しては、小さければ疎水の影響が少ないので「完全な相溶」ではないけれど、溶けるといった感じでしょうか?
エーテルに関連したお話まで、ご丁寧な回答をありがとうございます。

補足日時:2010/02/12 14:50
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