現在通説となっている"桶狭間の合戦"には、ここ何年かの間に大きな変遷がありました。
私が子供の頃は、信長率いる少数精鋭部隊による迂回奇襲が常識でした。
ですが、このところの十数年間に"迂回奇襲説"は真っ向から否定され(TVドラマや関連本での表記も皆目無くなった)、信長軍が低地の中嶋砦より攻め上り快勝を収める"正面強襲説"が有力となり、私自身"桶狭間"のイメージが様変わりして仕舞いました。
しかし、ここ最近"迂回奇襲説"が復活してきています。
主力の正面強襲部隊以外に、今川本隊(桶狭間山)の背後に廻り込んでいたと思われる別働隊の存在が取り沙汰されています。
もしこの別働隊の存在が本当だとすると、織田軍はただでさえ劣勢の兵力を膳照寺や鳴海城方面に割き、それ以外に別部隊を抽出していたことになり、戦の常道としてこの様な作戦が成り立つのか不思議でなりません。
やはり信長の天才たる所以なのでしょうか?
皆さんのご意見をお聞かせください。
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
馬2頭が並んで通れる道はほとんどないでしょう。
大体隣と仲のいい国はないでしょうから、兵の移動を容易にする道路の整備なんか、するわけもなく、中島砦の東側は旧東海道、鎌倉街道に通じていますので、当然どちらの軍も兵の展開をするのがあたりまえですよね、信長公記の桶狭間戦を書いたくだりのどこにも柴田は出てきません。私見ですが、中島砦から有松方面に進出した強力な部隊を指揮していたのではとおもっています。乱戦になり義元が旗本に守られて逃げようとする記述のくだりに、捲くるがごとく崩れたとあります。簡単に崩れたということでしょ。柴田が有松から南に討ち入って、本体と遭遇乱戦になったのを、今川方は味方の裏切りと勘違いしたのではとも考えています。これが後の迂回奇襲攻撃と採られたのではと、この方面の敵を殲滅してのことでしょうから、迂回でも奇襲でもないでしょう、(通常の側面攻撃)だいたいこの合戦がこんな大掛かりな結果になるとは、双方おもいもしなかったことではなかったかとも考えいます。単なる西三河尾張国境紛争戦でしょうから、伊勢神宮に残っている今川の重臣の文書は尾張表に出張とありますし、大高に兵糧を込め、目障りな2つの砦は取り除き、100%目標を達成していますし、後は撤退のみでしょ。その最中の不慮の事故で死んだことになる。三河物語のなかで、大高で2つの砦の攻撃を督戦して、岡崎への撤退中、棒山での次第となったということでしょうか、先鋒の朝比奈は義元の死を岡崎で聞いています。逃げ帰ったわけでなく、戦後なんの咎めも受けていませんから、予定通りのことだったのでしょう。本能寺のことといい、この合戦も、歴史の大いなるいたずらとしかおもえません。大変参考になりました。
回答を寄せて下さいました皆様方に感謝いたします。
歴史というものは勝者による勝者のための歴史ですから、勝者に都合良く敵方の戦力は多く見積もるし、より勇ましく虚勢を張った脚色がなされたであろうことは容易に想像ができます。
後世の人がどれを史実として受け取るのかは、その時代時代の世相に大きく影響を受け、捻じ曲げられ歪曲化されたものが当然の歴史認識として定着しているのだから日々変化するのが当たり前なのかもしれません。
回答者さんの言われたように、今川軍の永禄3年5月の遠征は上洛を目指したわけでも、尾張の併合を目論んだのでもなく単に新分国である西三河の安定化を目的とした後詰戦に過ぎないのかもしれませんし、
信長は信長で、決して義元の首を狙ったわけではなく、乱戦に持ち込み今川の一部隊に一撃を与えられればそれで十分と考えた故の部隊配置なのかもしれません。
No.3
- 回答日時:
信長としては、今川軍も分散してくれなければ勝負になりません。
多くの資料が語るように、信長の戦略は今川軍を分散させ、その本隊を奇襲してあわよくば義元の首を取ろうというものでした。ですからそもそも今川軍に分散してもらうには、ある程度自軍も分散配置しなければなりません。信長は自分の旗本部隊を機動軍として手元に置いておき、あとは必要に応じて配置したのでしょう。この配置のさじ加減は非常に難しかったはずです。旗本部隊を強力にしようと兵数を集めれば各地に配置された部隊があっさり撃破されて今川軍の足止めができなくなるばかりか肝心の旗本部隊も小回りが利かなくなります。一方、分散しすぎると各個撃破の憂き目に遭います。その配置を間違えなかった辺りが信長の天才たるところであったでしょう。
スポーツチームの監督でも、軍隊の将軍でも、優れた将というのは共通して「柔軟な戦略」を持っているんですよね。結果からするとその名将の思い通りに展開していたように見えますけど、展開がどうなってもいいようにちゃんと手を打っているんですよね。
もし展開がまた違ったものになっていたらどうするつもりであったか、信長はいろいろ考えていて、いろんな準備をしていたと思いますよ。今となってはもう知る由もないですけどね。
No.2
- 回答日時:
国境紛争だから、信長としたら、今川が国境の城を奪取するのを防げばいい話で、防ぐのは勝ことではなく、出血を強いること。
この意味で,防御側の信長としては分散防御は妥当な戦略。
どこに主攻勢がくるかは、攻撃側の今川が握っていますから。
義元が討たれたのは、偶然以外の何者でもない。
信長自身が、「あれに見えるは、疲弊した一時退却軍だ」と言っているそうですから。
No1の方が述べているのを数字で表せば
駿河・遠江・三河が合計で80万石
尾張が57万石(いずれも太閤検地段階)
信長は桶狭間の前年の段階で尾張の統一を終えています。
この状況を考えれば、今川の基本戦略は
「信長の権威が確立する前に、国境に圧力をかけておこう」ということになります。
あっさり、どこかの城が落ちれば「どーも、信用できなな信長」と尾張の国人層は理解して、信長の尾張統一がガタガタになる。
信長の天才性は、本拠地の移動を行ったことだと思います。
No1の方が アウェーと言われていますが、戦闘力は
総戦力 × (1/距離)の二乗
と言われています。なので、軍事ではいつも「策源地はどこよ?」という話になります。
No.1
- 回答日時:
そもそも織田と今川の国力を比較した場合に従来言われてきたほどの差はなく、今川の方がアウェーであることも加わって、そんなに兵力の差は大きなものではなかったという説があります。
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