アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

古代ローマ関係の文献をみていて思ったのですが、今の欧州人にはエドワード→エディのような愛称が存在しますが、古代ローマ人名で愛称をみたことがありません。
実際にそのようなものは存在しなかったのでしょうか?

A 回答 (1件)

古代ローマでは現在の西欧社会で用いられる愛称、即ち「名前を短縮した言い方」は存在しません。


しかし古代中国での「字(あざな)」の様な、本来の正式な名前(姓名)とは別に、普段の日常生活で使われる「コグノーメン(cognomen)」と言う物を持っていました。日本語では「コグノーメン」は「家族名」とも訳されます。


◆マルクス・アウレリウス・アントニウス ::
例えば「マルクス・アウレリウス・アントニウス」という名前なら、

・マルクス …………プラエノーメン(個人名)
・アウレリウス ……ノーメン(氏族名)
・アントニウス ……コグノーメン(家族名)

~以上の様に、古代ローマ人の名前は主に3つに分解出来ます。
で、一般の会話などでは「アントニウスさん」と呼び。「マルクス君」とか「アウレリウス様」とか言う事は滅多にありません。公の場などでは「マルクス・アウレリウス・アントニウス殿」と言う風に、きちんと正式名称で呼び習わすのが習慣です。

また公文書などに記す時には、
「Marcus Aurelius Lucii f. Quinti n. tribu Galeria Antoninus Felix, domo Caesaraugusta」
~と言う風に「個人名, 氏族名, 父親の名, 祖父の名, 部族名, 家族名, 添え名, 住所」と書きます。

ただし古代ローマでは、成長や就職などに伴って人名が変わるのは常識ですので。
例え同一人物でも活躍した時代や、誰に仕えたのか、どんな官職だったのか~等でも頻繁に名前が変化しました。この事が原因で、今でも研究者たちを混乱させています。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!