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半導体微細化の限界について


どこまで微細化が出来るのだろうか。
  ある東大の教授は”。原子サイズという壁も実は壁でない”と申しているが
ならば1nmの半導体を作れと言われて作れるのとかという疑問があります。
 皆さんはどう思いますか?

A 回答 (2件)

私は限界が来ると思いますよ。


今の平面型のトランジスタをただ単にスケーリングしていった場合、あるところで限界が来るでしょう。
ITRSのロードマップで予測されている10nmを少し切った辺りまではいけるかもしれません。
(EUV露光がだいぶ現実味をおびてきていますし)
簡単に言えば、車のエンジンを今の数十センチのサイズから単純に縮小していて、
動作原理はそのままで1cm角のエンジンが作れるでしょうか?
可能かもしれません、では、1mm角のガソリンエンジン、作れるんでしょうか…?
微細加工技術を使えば可能かもしれませんが、全く同じ動作原理で動くものが作れるかどうかは怪しいでしょう。
あるところで違う形状、もしくは違う動作原理に移行していくことが必要です。

恐らく、10nmを切るレベルまでは今の平面型のトランジスタでいけるものと予想されているようです。
1nmのトランジスタを作ることも可能かもしれません。
しかしそれ以上に他の問題が立ちはだかり、現実には1nmのトランジスタを例えば100億個集積化することは難しいでしょう。
個々のトランジスタのリーク電流を抑制しながら微細化することが難しくなります。
ソース・ドレイン間距離が1nmにもなるとショートチャネル効果を抑制することなんて可能なのかどうかも疑問です。
ゲート絶縁膜もほぼ原子層レベルにまで薄膜化されているでしょう。
そのレベルできちんと絶縁膜として働くかも疑問です。

単純に微細加工技術だけでいえば、EB露光などを使って数nmまで微細化できるでしょうが、
そのトランジスタを1チップに集積化し、発熱に耐えられなければなりません。
こういった微細加工以外の問題が非常に大きいので、あるところで今のCMOS技術は限界を迎えるでしょう。

ただもちろん限界をむかえてそこで終りと言うことはなくて、新しいものに推移していくんだと思います。
まず最初にあげられるのがトランジスタチャネルの3次元化ですね。
カーボンナノチューブを使った方法も研究されているようです。
色々な方法が研究されていますが、決定的な打開策はまだないのではないでしょうか。
今後画期的なブレークスルーがあるのかもしれません。
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とりあえず、2009年度板のITRSロードマップでは、2025年にゲート長7.4nm になることになってます。


(ちなみに、ITRS2007では、2022年にゲート長4.5nmと言っていたので、ちょっと予想が後退してますね)
ITRSに書かれたことはなんだかんだいって、だいたい実現してきているので、できてしまうのでしょう。
http://www.itrs.net/

その先は?
分からんけど、結局できてしまうんではないですかね。
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