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仮登記の可否について
相続を原因とする仮登記をすることはできないと聞いたことがあります。
でも、仮登記抵当権の場合、もともとが仮登記なので、相続を原因とする移転仮登記をすることができるというのも聞いたような気がします。

質問(1) 相続を原因とする抵当権移転仮登記の移転仮登記は申請できるのでしょうか?
質問(2) 相続を原因とする所有権移転仮登記の移転仮登記は申請できるのでしょうか?

はっきりしないのですが、所有権と所有権以外で取り扱いが異なっていたような気もして混乱しています。どうかこの点について教えてください。お願いします。

A 回答 (4件)

>相続を原因とする仮登記をすることはできないと聞いたことがあります。



 まず、1号仮登記は、登記識別情報(登記済証)の提供ができないとか、第三者の許可書が添付できないといった場合にすることができます。しかし、相続を原因とする移転登記は、そもそも登記識別情報を提供する必要がありませんし、相続が開始すれば第三者の許可等を要せずに当然に相続人に移転するのですから、例えば農地法の許可は得ているが、ただ許可書の添付ができないという状況にはなりませんので、1号仮登記をすることができる前提条件を欠きます。
 また、相続は当然承継なのですから、条件付で被相続人から相続人に移転するとか、相続人から被相続人に対して移転「請求権」が発生するといったことは観念し得ませんので、2号仮登記もすることができません。

>でも、仮登記抵当権の場合、もともとが仮登記なので、相続を原因とする移転仮登記をすることができるというのも聞いたような気がします。

 その仮登記抵当権が1号仮登記であればその通りです。(事例1)しかし、設定請求権仮登記(2号仮登記)であれば、その移転の登記は本登記になります。(事例2)

事例1(YはXの相続人「以下同じ。」)
1    抵当権設定仮登記 原因 (一部省略)年月日設定 権利者 X
余白
付記1号 1番抵当権移転仮登記 原因 年月日相続 権利者Y
余白

事例2
1    抵当権設定請求権仮登記 原因 (一部省略)年月日設定予約 権利者 X
余白
付記1号 1番抵当権設定請求権移転 原因 年月日相続 権利者Y

所有権の場合も記しておきます。

事例3
1 省略
2 所有権移転仮登記 原因 年月日売買 権利者 X
余白
3 2番仮登記所有権移転の仮登記 原因 年月日相続 権利者Y

事例4
1 省略
2 所有権移転請求権仮登記 原因 年月日売買予約 権利者 X
余白
3 2番所有権移転請求権の移転 原因 年月日相続 権利者Y

>所有権と所有権以外で取り扱いが異なっていたような気もして混乱しています。

 その前に「所有権移転仮登記」、「所有権移転請求権仮登記」、「何番仮登記所有権移転の仮登記」、「何番所有権移転請求権の移転」、「何番所有権移転請求権の移転請求権仮登記」の違いは分っていますか。それらの登記の性質は、仮登記なのか本登記なのか、主登記で登記されるのか、付記登記で登記されるのかきちんと理解していますか。
 もし、まだ分かっていない状態でしたら、一旦「相続」の事例は忘れて下さい。テキストでは、売買と売買予約、抵当権であれば設定と設定予約、あるいは債権譲渡と債権譲渡予約といった登記原因の事例で説明していると思いますので、まずは、それらの事例でどのような仮登記になるのかしっかり頭にたたき込んでください。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。2号仮登記と相続については納得できました。
しかし、所有権の1号仮登記と相続については今一つスッキリしません。
なぜかというと、
所有権の1号仮登記権者である被相続人に相続が発生しても、相続人は被相続人名義に本登記後、相続を原因として相続人へ移転登記をすることができると思うので、わざわざ相続を原因として1号仮登記の移転仮登記をする必要性はないように思えてきてスッキリしないからです。
もし、この点についてご助言等がありましたら、教えていただければ幸いです。
この度は、ありがとうございました。

お礼日時:2010/04/23 21:13

>所有権の1号仮登記権者である被相続人に相続が発生しても、相続人は被相続人名義に本登記後、相続を原因として相続人へ移転登記をすることができると思うので、わざわざ相続を原因として1号仮登記の移転仮登記をする必要性はないように思えてきてスッキリしないからです。



 「実務で、そのようなことをするのは稀である。」ということを承知の上で回答をするとすれば、例えば、Yが設定者となって、3番仮登記所有権を目的とする抵当権設定仮登記をすることができます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。被相続人名義に本登記をして相続人に移転登記をする前に、被相続人の3仮登記所有権を目的として抵当権設定仮登記が入る可能性もあるから、1号仮登記の移転仮登記をして順位の保全を図る必要性はあるということですね。スッキリしました。

お礼日時:2010/04/25 18:42

質問者様は受験生でしょうか。


受験生ということでお答えします。
売買・贈与等の法律行為に基づく登記と、相続に基づく登記は根本的に違います。
法律行為の場合は、当然共同申請であり、なおかつ当事者全員が申請人となりますが、相続は保存行為のため、権利者義務者の共同申請という概念も無ければ、相続人の一人による申請も可能です。

このことをふまえて仮登記とは何かをお考えください。
仮登記は順位保全の登記テクニックで、条文では3種類を規定しています。
この条文を読めば仮登記が法律行為を前提としているのが分かります。
ですから基本的に保存行為の仮登記はありえないという結論になります。

しかし前の方が回答しているような仮登記の仮登記、これは登記テクニックとしてやむをえない事情です。

話はそれますが、相続が発生し、遺産分割協議、これは法律行為ですが、効力は相続時に遡及しますので、登記申請は保存行為となります。
遺産分割という法律行為には登記権利者・義務者という概念は生じますが、登記申請には権利者・義務者という概念は存在しません。

仮登記はまさに権利者・義務者の世界で、順位保全が第一のことです。
民法とは違う登記という手続き法の考え方を身につけてください。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。mk1946さんの推察のとおり私は試験勉強のために不動産登記法を勉強している者です。mk1946さんの「仮登記は順位保全の登記テクニック」という表現が仮登記をイメージしやすくしてくれました。
そこで、もしよかったら教えていただきたいのですが、
仮登記権者の死亡後、第三者が死亡している仮登記権者を義務者として1号仮登記の移転仮登記をするということは考えにくく、相続人が相続を原因として1号仮登記の移転仮登記をしてまで順位を保全する必要はないように思えて仕方がありません。
本登記をする条件が整った後、被相続人名義に本登記をして、その後相続人名義に移転登記するのではいけないのでしょうか?相続人が相続を原因として移転仮登記をしてまで順位を保全する必要はあるのでしょうか?
この点について何か助言がありましたらよろしくお願いします。
この度はありがとうございました。

お礼日時:2010/04/23 21:50

誰が先に死ぬかわからないので、相続人を特定して権利者となることはできないです。

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