No.1ベストアンサー
- 回答日時:
家督を継ぐと、養子・実子を問わず、先代の名を名乗ることが、かなり広範囲に行われていました。
武士層もそうですが、「家督」を継ぐ農家は、庄屋や村役人階層で、室町時代には土豪として農業を行いながらも、戦があれば小規模な戦闘部隊の長として、近在の人を動員して参戦するような生活を行っていた様な家がほとんどです。(家系としての歴史も古く、そのような家を続けるという点で、家督を継ぐということに意味があり、代々「長」であったということが、集落運営の求心力となっていました。)
江戸時代、武士は公務員であり、村役人は農民ながら行政の末端を担い、準公務員として機能していました。
大名の領国統治=行政は、『責任の所在』をはっきりさせる意味で、これらの村役人に武士に準じて、苗字を与え脇差を持つことを許しましたが、基本的には、苗字=本人特定、脇差=過失に対しては自決して責任を取るという意味があります。
これら村役人を務めるような家は、江戸時代においては、農産物の集散や肥料の買い付けなど、流通でも力を持つ場合があり、商人を兼ねることもありました。この場合、「家」と言うのは、現在の「会社」としての側面を持っています。
このような「家」では、情報の伝わる速度・規模が小さかった時代ですから、当主が代替わりをして、異なる名前を社会に再度覚えてもらうより、同じ名前を使うほうが変化がなく、遠いところの取引相手に無用の混乱を招くことがありません。
家も、名前も一種のブランドで、代々の当主が引き継ぐとメリットが大きいという、一種の「看板」であったわけです。
このような人の名前は、「佐竹庄左衛門種継」のように、代々引き継ぐ「佐竹庄左衛門」という名前と個人の「種継」という名前から出来ています。
普通の社会生活では「佐竹庄左衛門」という名前で十分ですが、頻繁に出会ったり、代々の役職や会社代表としての付き合い以上の関係であれば、代数である「六代目」とか「種継」で呼びますし、公式書類で村役人が承認しているという以上の、本人特定が必要な重要記録等の場合には、フルネームや何代目かを記載することが行われました。
No.3
- 回答日時:
日本は古くから家督制度でしたという回答がなされていますので一言。
地域的には東北が家督相続と同じ長男単独相続が多く西南地方は次男三男が相続する方が多いようです。
末子が相続するのは近畿・瀬戸内・九州で見られるそうです。末子相続はWikipediaに書かれてあります。
身分的には士族は家制度ですが、平民は異なります。
歴史的には日本は基本は女子相続です。土地建物を所有している女の所に男が通う妻問い婚です。
ですから財産は女のものが古代です。その後家父長制度になりヨメイリが始まりました。
家督相続が古くからの慣習というのは、明治の保守派の国会議員の主張です。
その説は民族学で否定されています。
武士の養子縁組は歴史に残ってますが、平民農民の養子縁組は民族学で読んだことはありません。
地域により異なりますが、平民農民は15歳過ぎると若衆宿・女宿で暮らすようになり、家から出るので平民農民に家制度があったのか、従って養子縁組があったのか分かりません。
名前を継ぐと書かれてあるので、氏・姓(カバネ)・姓(セイ)・名字・苗字・本姓・本貫等々をWikipediaで調べてください。
No.2
- 回答日時:
>武士も平民も養子縁組をしたら名前を継いでいたのでしょうか?
その通りです。日本は古くから家督制度でした。財産や権利は『 戸 』単位で相続されました(現在は『 家 』単位で相続)。戸主が全財産と全権利を差配する権利を有し、同時に全員を扶養する義務を負ったのです。
その戸主が死亡し、新戸主が家督を相続すると、新戸主は前戸主の名前も相続(襲名)しますが、襲名するのは前戸主の実名(または諱。生まれた時に与えられる名前のこと。)ではなく『 戸 』の名称、つまり家号(または屋号)です。
『 戸 』に男子がいない場合は、多くの場合は他から男子を迎え(養子入り)ました。戸主が死亡すると養子が家督を相続し、同時に家号を襲名しました。養子入りと同時に家督を相続する場合は、同時に家号を襲名しました。
>農民も養子縁組をして家督及び名前を継ぐことをしたのでしょうか?
その通りです。農民にも家督制度が適用されました。
因みに家督制度が廃止されたのは、第二次世界大戦後のことです。つい最近まで、家督制度が続いていたのです。
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