√2が無理数であることの証明について
一つ疑問が生じまじた。
背理法を用いて、√2が有理数であると仮定すると、
√2=q/p (p,qは自然数)とおけるから
両辺二乗して 2=q^2/p^2
⇒2*p^2=q^2 ・・・A
ここから無限降下法を用いて矛盾を導くのが一般的な解法であると思うのですが、
Aの段階で明らかに(明らかでなくとも、証明すれば)右辺は平方数で左辺は平方数ではありません。
これは矛盾ではないのでしょうか?
例えば、平方数の約数の個数は奇数、非平方数の約数の個数は偶数ということをまず示せば、素因数分解の一意性に矛盾することは言えますが、そのような補題なしに「非平方数=平方数」は矛盾と考えてはいけないのでしょうか?
矛盾と考えていいのであれば一般の非平方数nに対して√nが無理数であることの証明がすごく簡単になるのですが・・・
解説お願いします。
A 回答 (8件)
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No.8
- 回答日時:
←No.6 補足
「非平方数」の定義を「平方数でない自然数」とするならば、
「非平方数」が「平方数」でないのは、アタリマエ(自明)です。
質問文中の証明方針の失敗点は、そこではなく、
A の左辺が「非平方数」である根拠を示していないこと
にあります。
No.5 No.6 に繰り返し書いたように、
「平方数」=「自然数の平方で表される数」=「ひとつの因数分解が、自然数の二乗の形をしている数」
「非平方数」=「平方数でない数」=「全ての因数分解が、自然数の二乗の形をしていない数」
とするならば、
2*p^2 のような、「ひとつの因数分解が、自然数の二乗の形をしていない数」は、
そのことだけでは「非平方数」だとは言えないのです。
「全ての因数分解が、自然数の二乗の形をしていない」ことを示して初めて、「非平方数」だと言えます。
「ひとつの因数分解が、自然数の二乗の形をしていない」ことと
「全ての因数分解が、自然数の二乗の形をしていない」ことが、
実は同じであることは、素因数分解の一意性から言えるのです。
その辺の経過を補題として明示せずに、何となく「非平方数≠平方数 は自明だから」と書いて
2*p^2≠q^2 と結論してしまったら、相当の飛躍がある …というか、
∀ と ∃ の区別ができていないことが、バレてしまう結果になります。
No.7
- 回答日時:
√2が有理数であると仮定すると
√2=q/p(p,qは互いに素な自然数つまりq/pは既約分数)とおけるから
両辺2乗して2=q^2/p^2
→2*p^2=q^2
qは偶数となるからq^2は4の倍数となりpも偶数となるから
pとqが互いに素という仮定に矛盾する
というのが一般的な解法で、無限降下法は一般的ではありません。
No.6
- 回答日時:
「非平方数≠平方数」を自明とすることによって、
そのことを証明するために必要な素因数分解の一意性を
証明の文面に登場しないようにしてもよいか?
という質問なら、ダメです。 そのようにした証明は、
「非平方数≠平方数」という補題の証明を欠いているので、
飛躍有りということになってしまいます。
No.5 補足にある補題の「証明」は、
> 平方数をn=2^a1 * 3^a2 * 5^a3 * 7^a4 * ・・・・・
> 非平方数をm=2^b1 * 3^b2 * 5^b3 * 7^b4 * ・・・・・ とすると
と置いた時点で、既に、素因数分解の一意性を使ってしまっています。
そうでなければ、n から a1,a2,a3,… や、m から b1,b2,b3,… を
決めることはできないからです。
ひとつの n に複数の a1,a2,a3,… が対応し、その中には、
a? のどれかが奇数のものが在るのかもしれません。
「平方数」の定義上は、n の素因数分解の中に a1,a2,a3,… が
全て偶数であるようなものが一組あれば十分です。
同時に、そうでない因数分解も存在する可能性を排除するためには、
素因数分解の一意性が必要です。
何か補題を設けて、そこに包み込むことで、
証明に使用した定理を「使用した」と書かなくてよいか?
という考えなら、そういう考えは止めたほうがよい。
この回答への補足
>「非平方数≠平方数」を自明とすることによって、そのことを証明するために必要な素因数分解の一意性を証明の文面に登場しないようにしてもよいか?という質問なら
ですから、質問は、今回の問題に限らず「非平方数≠平方数」を自明としてよいかと聞いているのです。
>「非平方数≠平方数」という補題の証明を欠いているので、飛躍有りということになってしまいます。
「非平方数≠平方数」は自明でないということと受け取ってよいでしょうか?
No.5
- 回答日時:
実数の範囲での素因数分解! いったい何ですか? それは。
自然数の素因数分解の一意性は、もちろん、証明されています。
そして、それを使えば、質問文の証明は、
『素因数分解の一意性に矛盾する』ことで完成します。
特別新しい考えでもなく、そこらの本に載っている証明です。
『そのような補題なしに 非平方数=平方数 は矛盾と考え』るには、
非平方数とは何か? が問題になって、相当困難があるだろう
と言っているのです。
ちゃんとやらないと、「2が平方数でないから、2は平方数でない」
という循環論にしかなりません。
「自然数の2乗で表し得ない数」⇔「自然数の2乗でない因数分解を持つ数」
は、間違っています。
「自然数の2乗で表し得ない数」⇔「自然数の2乗である因数分解を持たない数」
であって、
素因数分解の一意性を補題として使わなければ、
「自然数の2乗でない因数分解を持つ数」と
「自然数の2乗である因数分解を持たない数」が、同じものだとは言えません。
ひとつの数が、「自然数の2乗でない因数分解」と「自然数の2乗である因数分解」
を両方持つ可能性が否定できていないからです。
したがって、「自然数の2乗でない因数分解」をひとつ示したからといって、
その数が「自然数の2乗である因数分解を持たない」とは言い切れません。
「全ての因数分解が自然数の2乗でない」ことを示して初めて、
その数が非平方数だと言えるようになるのです。
素因数分解の一意性を使わない限りは。
この回答への補足
「実数の範囲で」と言ったのは、数を複素数の範囲にまで拡張すると素因数分解の一意性が失われるからです。
そのことはご存知ですよね?
今の議論では複素数は関係ありませんが、念のため「実数の範囲で」と言っただけです。
失礼ながら貴方は大きな勘違いをしているように感じます。
私が「補題」と言ったのは、「平方数の約数の個数は奇数、非平方数の約数の個数は偶数である」であって、
素因数分解の一意性は定理ですから、それは認めています。
再び述べますが平方数*非平方数が非平方数であることを示すのは簡単ですから、それを示します。
平方数をn=2^a1 * 3^a2 * 5^a3 * 7^a4 * ・・・・・
非平方数をm=2^b1 * 3^b2 * 5^b3 * 7^b4 * ・・・・・ とすると
nが平方数、mが非平方数であることから
a1,a2,a3,a4,・・・・・は全て偶数、b1,b2,b3,b4,・・・・・のうち少なくとも一つは奇数であるので
n*m=2^a1+b1 * 3^a2+b2 * 5^a3+b3 * 7^a4+b4・・・・・・・・・・の指数部分
a1+b1,a2+b2,a3+b3,・・・・・のうち少なくとも一つは奇数となります。
よって平方数*非平方数(n*m)は非平方数であることが示されました。
ここまで示せば、無限降下法を用いずとも、
非平方数=平方数 の形は、この形になった時点で、「補題」から素因数分解の一意性に帰着させずとも(一意性を認めないわけではなく、わざわざ議論に出さないだけ)矛盾と考えてもよろしいか?ということを質問しているのです。
最大限に簡単に説明しますと
平方数n、非平方数mについて、「n≠m」は自明として扱ってよいか、ということです。
別の言い方をすると{平方数}∩{非平方数}=Φは自明として扱ってよいか、ということです。
平方数,非平方数の約数の性質と素因数分解の一意性を用いれば上が証明できるということは百も承知です。
誤解を招くような書き方をしてしまい申し訳ありません。
No.4
- 回答日時:
その、素因数分解の一意性に帰着させる証明は、
有名なもので、本にもよく載っています。
素因数分解の一意性を使わず、非平方数≠平方数
だけで証明しようとした場合、
「非平方数」の定義が問題になるでしょう。
「平方数」のほうは、自然数の2乗で表される数
で構いませんが、それによると、
「非平方数」は、自然数の2乗で表し得ない数
であって、自然数の2乗でない因数分解を持つ数
ではありません。
A の左辺は、因数分解のしかたによっては
自然数の2乗で表されるかも知れず、それを
否定するまでは、「非平方数」とは言い切れない
のです。
素因数分解の一意性が証明済みであれば、
このような煩雑な話は登場しません。
この回答への補足
>「非平方数」は、自然数の2乗で表し得ない数であって、自然数の2乗でない因数分解を持つ数ではありません。
文中の「自然数の2乗でない因数分解を持つ数」とは
"自然数の二乗"ではありえない素因数分解を持つ数、ということでよろしいでしょうか?
それならば「自然数の2乗で表し得ない数」⇔「自然数の2乗でない因数分解を持つ数」であり
「非平方数」⇔「"自然数の二乗"ではありえない素因数分解を持つ(No1の補足後半参照)」だと思うのですが・・・
証明は割愛しますが、「非平方数*平方数(ここでは 2*q^2)」が非平方数であることは簡単に示すことができます。
これを示した場合、問題の「非平方数=平方数」が成りたってしまうので、矛盾と考えていいのですか?
>因数分解のしかたによっては
>素因数分解の一意性が証明済みであれば、
実数の範囲で素因数分解の一意性は先人が証明済みで、わざわざ証明のいらない定理化しているのではないですか?
No.2
- 回答日時:
「平方数」という定義を持ち込むと証明が破綻するように思うのですが間違っているでしょうか.
まず、「平方数は別の自然数の二乗となっている数である」という定義を確認しておきます.
背理法により、「√2は自然数と仮定されている」として証明が始まります.
定義より、2は平方数であり、従って、2*q^2 = r^2 * q^2 が成り立つことになり、ここで「√2*q^2が平方数ではない」と言い出すと自家撞着になってしまうと思いますが.
この回答への補足
√2を「有理数」と仮定するのであって「自然数」と仮定するわけではありません。
実際、√2が存在するとすれば1<√2<2は明らかで、自然数ではないので、
「平方数は自然数の二乗」という定義から、2は非平方数ではないでしょうか?
No.1
- 回答日時:
とても、いい着眼点を持っていらっしゃいますね。
感動しました。
私は、今まで、こういうことに気づきませんでした。
何とも情けないことです。
あと細かいことですが、
「約数」という用語は「素因数」としたほうがいいでしょう。
平方数というものを、
同一の素因数が偶数個あるものの積、と定義したらどうでしょうか?
その代わり、それは、一意性の定理より弱い主張になると思います。
この回答への補足
表現は「約数」であっていると思うのですが・・・
素因数と約数(因数)は全く違う意味になりませんか?
平方数の約数の個数は常に奇数ですが、
素因数で考えると、例えば、4(2^2)の素因数は2のみで奇数個。
36(6^2=2^2*3^2)の素因数は2,3で偶数個(2個)とばらつきがあります。
このことから
>平方数というものを、同一の素因数が偶数個あるものの積、と定義したらどうでしょうか?
の意味がよくわかりません。
また、素因数分解の結果から約数の個数が導け、その逆は少ない場合を除いて成り立ちませんが、
約数の個数が奇数のとき(平方数)、素因数分解して得られる素因数の累乗の積の形では全ての素因数が偶数乗であり、
約数の個数が偶数のとき(非平方数)、素因数の累乗の積の形で、少なくとも一つは奇数乗であることから
素因数分解の一意性への矛盾を言っています。
大学数学をかじったばかりの身で、意味を取り違えていたらすいません。
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