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観測可能宇宙は部分集合と考えて良いですか?

観測可能宇宙に関して以下の二つの考え方があると思います。
命題1:観測可能宇宙が宇宙の総てである(=観測可能宇宙が全体集合)。
命題2:観測可能宇宙は宇宙の部分集合であり、補集合を想像することは無意味ではない。

最近の研究によれば、不思議なことに宇宙空間の曲率は0らしいということが解ってきました。すると曲率がマイナスと思っていたときには疑問に思わなかったことが疑問になってきます。

仮説(1):宇宙空間の曲率は0である。
仮説(2):ビッグバン宇宙の宇宙年齢が約137億歳である。
仮説(3):相対性原理は宇宙空間で一般に有効である。

さて、地球の公転面に垂直な線を想定し、その一方向に100億光年ほど離れた星を見付け、これを「北星」と名付けます。同時に反対方向にやはり100億光年ほど離れた位置に別の星を見付け、これを「南星」と名付けます。宇宙空間の曲率=0ですから、北星と南星は大体200億光年ほど離れており、それぞれの星を中心にミンコフスキー時空を考えると、宇宙年齢137億歳の現時点では、北星と南星は相互に因果関係が無いことが分かります。
仮に上記の命題1.を真とすると、北星と南星は同じ宇宙に属していないことになり、このことは宇宙が複数あるという議論に発展してしまい、ビッグバン宇宙仮説に反します。

したがって、北星からみた観測可能宇宙と南星からみた観測可能宇宙はともに宇宙の部分集合であり、宇宙論としては観測可能宇宙の補集合は「空」では無いこと、そして空で無いなら議論する意味が有るという結論に達します。

私たち観察者が太陽系にいるので、宇宙年齢137億年の現時点において半径137億光年とハッブル球の積集合が観測可能宇宙です。この観測可能宇宙の外側にも恒星が散らばっており、それぞれがハッブルの法則で「光速を超えて」私たちから遠ざかっていると考えてよいのでしょうか。

この様な整理をすると、今度は仮説(3)に制限を加えなければなりません。

仮説(3)改:相対性原理は観測可能な宇宙空間内において一般的に有効である。

上記の考えに破綻が無いかどうか、御意見をいただきたくお願いいたします。

A 回答 (3件)

インフレーション宇宙論の言うところのインフレーションがあり、宇宙が一様等方であるという仮定が正しいという前提で、ご賢察のとおりと思います。



北星、南星からも私たちと同じように宇宙は見えているということになり、我々からは観測不能な範囲をそこからは見えるとおもいます。曲率は0に近いわけですから、その関係はどこまでも続き宇宙は広がっていると思います、無限に。
一方で、意外に小さく、後ろ姿が観測できるかも、という話もあるようです。この場合、曲率はどうなるのでしょうか。この疑問はむしろCMBの研究者が言っているようです。

仮説(3)改は、観測可能な宇宙は膨張速度が光速を超えないということになります。光速を超えているものは相対性理論の適用外ですから、この前提も正しいものだと思います。

相対性理論に関しては、完全に証明されているのは太陽系の範囲程度だと言われてます。最近もっと大きな範囲で正しいことを証明したという記事もありました。しかし、重力レンズなどから観測可能な手前まで正しいと思ってます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>後ろ姿が観測できるかも、
というのは、宇宙空間の曲率がマイナスだった場合の位相幾何学的な概念を言っていますが、不思議なことに2005年ごろに宇宙空間の曲率がゼロであるということが判明したそうです。

したがって、宇宙空間は「有限であって果てが無い」という説明ができなくなり、宇宙空間は有限か無限かという命題が残ってしまいました。
観測可能な宇宙は有限ですので、観測可能な宇宙以外を含めて無限なのかという疑問ですが、いかんせん観測できないのですから、数式をいじくりまわして”理論的”に推論するしかないのかもしれません。
時間に虚数を導入するなど、数学上、概念上の操作が可能となり天文学と純粋数学の境界が判然としなくなるような気がします。

もちろん、これらは観測可能な宇宙は部分集合にすぎない、観測可能な宇宙を補集合とする大宇宙があるという前提での議論になると思いますが、、、。

お礼日時:2010/06/20 15:15

宇宙年齢137億年についてはやはり同様にに疑問を持っていました


しかし
現実の北と南は400光年いくら遠くても500光年です
両方足しても1000光年
137億光年にとっては1000光年は飲み込まれてしまい、
1000光年は宇宙にとって地球ぐらいの大きさの規模にしかなりません
地球から見ると東西南北は存在しますが
宇宙から見ると東西南北は存在しない、どこでも中心ということは、どこでも東西南北です
ですから宇宙では北と南が存在しない
すなわち観測地点が宇宙の始まりで終わりでもあります
地球から見ると
137億光年×2は成立しますが
実際の宇宙は北と南が無い以上
137億光年×2は成立しません
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

宇宙空間に東西南北が通用しない事は分かります。
「北星」「南星」というのは名称にすぎず、「A星」「B星」でも同じです。
宇宙空間に「A点―太陽系―B点」を最短距離で結ぶ線分を想定するための目印です。

お礼日時:2010/06/20 15:04

「反対方向に百億光年離れた天体の距離は、137億年の宇宙年齢


=半径137億光年の宇宙の広がりをこえるから~」という時点で、
すでに一様等方な定常宇宙論が先入しています。
137億光年経った宇宙において、どこにいても「半径137億光年」
の宇宙が観察されるのが、膨張と時間の経過の連動した量子論的
宇宙モデルです(過去回答をご参照下さい↓(BAではありませんが))。
http://okwave.jp/qa/q5975674.html

たとえば、その「百億光年離れた天体(百億年前の天体)」に
カメラを据えて宇宙を撮影したとすれば、そこに映っているのは、
半径37億光年の宇宙です。
(つまり距離を積算しても常に137億光年の範囲におさまる)
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この回答へのお礼

Psytexさんありがとうございます。

太陽系から「北星」を見るとき、100億年前、すなわち宇宙年齢37億歳の北星を見ていることは、理解しています。
太陽系から「南星」を見ても、宇宙年齢37億歳の南星を見ているはずです。
北星から太陽系を撮影していると想定すれば、そのカメラには宇宙年齢37億歳当時の太陽系が映っているはずですよね。

ここまでは祖語が無いと思います。

では、北星のカメラに南星が映っているかいえば、宇宙年齢137億歳の時点では映っていない。
南星のカメラに北星が映っているかといえば、宇宙年齢137億歳の時点では映らない。
と私は思いますが、この点がPsytexさんのお話と異なるのでしょうか?

つまり、Psytexさんが仰りたいことは、
「宇宙年齢137億年の時点で北星から南星の方向を撮影すれば、いつの時代かの南星が映っている」ということでしょうか?

お礼日時:2010/06/18 17:36

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