No.3ベストアンサー
- 回答日時:
エンジンの冷却水の温度は、80~90度あたりがベストだそうです。
それ以上低すぎても逆に冷えすぎてよくないようです。
冷却水の温度が低すぎると、シリンダーヘッドが冷えすぎて燃焼が安定しないそうです。
また、水温が低いときはエンジンオイルの油温も低いので、オイルが固くてエンジンがスムースに回りません。
エンジンを暖機するのは、それによって水温、油温を通常の温度まで上げることで、エンジンを正常に稼動させるためです。
エンジン内部では、ガソリンが何百度という温度で燃焼しており、エンジン、特にシリンダーヘッドはかなりの高温になるため、90度の冷却水でも充分冷却できます。
エンジンオイルなども、回して走っている時はテンプラが作れるような温度になります。
ターボ車のチューニングカーなどでは排気温度計などをつけている車もありますが、全開で回している時の排気温は800度とかになるようです。
もちろん、全開走行中の排気タービンは高温で真っ赤になっています。
そんな温度の燃焼ガスが通っているシリンダーヘッドなので、90度の冷却水でもはるかに低い温度なわけですね。
チューニングカーやスポーツカーなどでは、エンジンオイルの冷却に小さいラジエーターのようなオイルクーラーをつけてたりしますが、車種によっては普通の乗用車でも水冷式のオイルクーラーがオイルフィルターのところについていたりします。
エンジンオイルは軽く100度を超えるので、90度の冷却水でも冷却効果が期待できるからです。
ちなみに、ラジエーターの電動ファンは90度前後で回るようになっていますが、仮に冷却水の温度が100度を超えても、ラジエーターキャップで圧力をかけているため、100度では沸騰しません。
ファンが故障したりして、冷却水の温度が下がらなくなり、加圧した状態でも沸点を超えてしまうと冷却水が沸騰してボンネットから水蒸気がブワ~ッと吹き上がってしまいます。
これがオーバーヒートです。
よく、ラジエーターキャップに「熱い時に開けるな」と書いてありますが、特にこのオーバーヒートした時にキャップをあけるのは極めて危険です。
エンジンを止めて沸騰が止まって、吹き出さなくなった状態でも、冷却水の温度は100度を超えています。
ここでキャップを開けると、それまで圧力をかけることで沸騰していなかった冷却水が、いきなり大気圧に落とされるため、当然沸騰します。
そのため、キャップを開けた瞬間に100度を超えた熱湯がいきなりものすごい勢いで吹き出します。
不用意にキャップを開けると、これで大火傷します。
エンジンとラジエーターの間には、サーモスタットと呼ばれるバルブがついています。
冷却水が冷えている間はこれが閉じており、冷却水はラジエーターを通らずにエンジン内部だけで循環しています。
水温が85~90度くらいになって初めてサーモスタットが開き、ラジエーターに冷却水が循環します。
その後も、冬場などで気温が低い場合は、冷却水温が一定以下に下がるとまたサーモスタットが閉じてラジエーターへの循環を止めてしまうこともあります。
そのくらい、水温は低ければいい、というものではなく、逆に一定の範囲に保っておきたい物だったりします。
上がりすぎれば電動ファンで冷やし、下がりすぎればサーモスタットでラジエーターへの循環を止める、こうやっていつも水温は80~90度前後に保たれています。
No.9
- 回答日時:
No3です。
No2さんへのお礼の中にある、冷却ファンのFFとFRの構造の違いについて、ですが。
FFで電動ファンが採用されているのは、一般的にエンジンが横置きになっているからです。
FRはエンジンが縦置きなので、冷却ファンを直接ベルトで回している物が多く見られます。
この冷却ファンも、昔(3~40年前)はベルト直結で、水温に関係なく常時エンジン回転に比例して回っていました。
しかし、最近のものは、ファン中央にフルードカップリング装置がついていて、これがラジエータを通ってファンにあたる空気の温度でバイメタルが作動し、低温の時にはファンを切り離しています。
見た目には、ひきずられて回転しているのでファンが回っていますが、エンジン回転と直結してはいません。
これにより、オーバークールの防止、及びエンジンの負荷の軽減を図っています。
ベルト駆動ファンが多いFRですが、最近はFRでも電動ファンのものも増えています。
理由はいろいろとあるんでしょうが、やはりベルトファンよりも安定している、というのも大きいんじゃないでしょうか。
ベルトファンは、結局はエンジン回転に依存しています。
渋滞にはまってノロノロ運転の時は、走行風が当たらないのでファンの風量が全てです。
しかし、当然渋滞ではアイドリング付近なので、ファンの回転もゆっくりです。
電動ファンであれば、エンジン回転に無関係に、いつも一定の風量を確保できます。
また、冷却ファンの役目は、ラジエータに風を当てて冷やすだけが仕事ではありません。
ラジエータと2枚重ねで、エアコンガスを冷やすコンデンサという部品がついています。
(エアコンガスのラジエータみたいなもんです)
エアコンを使っているときは、水温が高くなくても電動ファンが作動して、コンデンサに風を当ててガスを冷やしています。
ベルトファンでは、アイドリング付近では風量が弱く、コンデンサに充分な風を当ててやれないため、渋滞ではエアコンがあまり冷えない、という弊害も出ます。
そのへんを回避するためか、最近のFR車(特に高級車)では、FRでも電動ファンを採用するケースが増えています。
それから、FRでも、ワンボックスバンや軽バンなど、エンジンがシート下にあるものでは、電動ファンの車種もけっこう見られます。
たとえばハイエースなどでは、先代はラジエータもシート下にあり、ベルトファンが使われていましたが、現行型は(安全対策などのからみで)ノーズが伸びて、そこにラジエータを入れる余裕ができたため、フロントグリルの直後にラジエータを置いて、電動ファンになっています。
逆に、初代のエスティマなどは、エンジンはシート下、ラジエータは一番前ですが、エンジンから1mほどもある長いシャフトを前に伸ばして、ベルト駆動でファンを回していました。
また、電動ファンも、昔とは変わってきています。
昔の電動ファンは、ONかOFFか、つまり止まっているか全開運転しかありませんでした。
しかし、最近では、水温やエアコンの使用状況などに合わせて、ファンのスピードを2段階や3段階に切り替えて回している車種も見られます。
なお、極めて少数ですが、横置きエンジンのFFでも、ベルトファンを採用している車種もあります。
ミニ(現行のBMWのミニではなく、先代のローバー・ミニやオースチン・ミニ)がそうです。
この先代ミニは、普通は一番風が当たるフロントグリル直後にラジエータを置くのですが、ベルトファンにするために、エンジンの横、タイヤの脇にラジエータがあります。
なので、走っていても走行風はほとんどラジエータに当たらず、ファンの風がほぼ全てです。
なんとなく、非常にもったいない事をしているように思うのは私だけでしょうか・・・
No.8
- 回答日時:
日本語の言葉の感性について。
文学作品等での表現の時は、ひとつの例として、熱いものを体温近く(体温以上)に温度を下げる時は「さます」と表現し、体温より低い温度に下げる時は「ひやす」と表現します。
最も、この基準は必ずしも体温に限りません、その時の状況により、摂氏0度だったり、または20度だったりしますが、その感性を持ってすると、100度の熱湯で冷却するなんて・・・・と思いますね>
No.7
- 回答日時:
冷却水の温度は他の回答者様の回答のとおりですけど、少々角度を変えて。
ラジエータの存在はご存知ですよね?
水冷エンジンとて、水を冷やすのは空冷と同じく外気です。ラジエータに風が当たり、熱くなった冷却水も空冷のエンジンと同様に冷やされてエンジンに戻っていきますよ?夏場の高温度は空冷エンジンと同じ条件ですので、空冷エンジンが冷やせるのなら水冷エンジンの冷却水も冷やせませんか?それだけではないかと思うのですが・・・。
ちなみに水冷と空冷で何が違うのか?
一つには「冷やしやすさ」です。
エンジンはボンネット内で、風があたりにくい場所にあります。特に最近はパワステやらエアコンやらいろんな機器もボンネット内に入れられ、中は風が通りにくくなってます。
一方の水冷エンジンのラジエータは、もちろんボンネットの一番外側に置かれ、風が当たりやすい位置にあります。冷却に関しては特等席にありますね。だから冷やすには効率がいいんです。(バイクにはまだ空冷エンジンも多い理由の一つは、エンジンがむき出しで冷やしやすいからです)
もう一つは、均等に冷やせることですね。エンジンに直接走行風を当てる空冷エンジンでは、前より後ろが、外側より内側が冷やしにくいのは想像できると思います。水冷エンジンの場合は冷却水が循環し、ラジエータは一枚の板状になっているため、冷え方が均等になります。
空冷エンジンの場合、
No.6
- 回答日時:
冷やすという意味を、生身の自身を中心に考えるから、そんな疑問が出ます、または、まさかと思うが0度以下にすることが、冷やすことと思っているのかも。
1000度で真っ赤に焼けた鉄の大きな塊は、そのままではなかなか冷えませんが、水をかければ早く冷えます、そのままで800度になった時は、日本語では、「さめた」または「ひえた」と言います、水をかけた時は「さました」または「ひやした」と言います、漢字ではいずれも「冷」を使います。
100度を超える物体に10度の熱湯をかければ、100度までは温度を下げることができます、もう、わかりますね、30度に冷やしたいときは、30度より低い温度の水または空気その他が必要なことが。
No.4
- 回答日時:
バイクは放熱フィンから直接大気に放熱し、水冷は水を媒体にして空気で冷やすというだけで空冷エンジンなのです。
80~90℃では放熱しにくいのでラジエタという放熱器で大気に放熱します。大気温度は夏場で40度としても温度差は40~50℃ありますので、ラジエタで放熱できます。某エンジンの仕組みを、冷却水温82℃でサーモスタット(エンジンとラジエタの間にある弁)が開き始め冷却水をラジエタに送り出し始める、これで十分冷えなければサーモスタットが更に開き95℃で全開になります。全開でも十分冷えなくて97.5℃に達すれば電動ファンが回転して強制冷却となります。強制冷却で冷却水温が下がるとファンは停止しサーモスタットも閉じます。閉じれば水温が上がって行き再びサーモスタットが開き始めます。
No.2
- 回答日時:
いなかのくるまやです。
夏場は水冷エンジンとて実は”そのまま”ではオーバーヒート
気味になってしまうのです。
特に現代における駆動方式の主流たるFFの場合はクランクシャフト
直結のクーリングファンを設置できないためその傾向は顕著です。
それゆえFF車の場合は「電動式クーリングファン」という装置を
補助的に設けてあり、夏場などはそれがどんどん稼動することで
冷却効率をサポートするようになっているのです。
その電動ファンの始動スイッチは水温センサーによって制御され、
特に夏場だと頻繁に稼動し水温が一定温度を保つようになっています。
もし電動ファンやファンの制御スイッチが故障したりすると、
夏場なら確実にオーバーヒートしてしまいます。
ということで、夏場の高温下でもエンジン冷却がうまくいっているのは
ひとえに「電動ファンのおかげ」ということがいえるのではないでしょうか。
この回答へのお礼
お礼日時:2010/07/06 13:24
電動ファン、確かにバイクなんかにも付いていますね
それは冷却水を冷やすための物だったんですね
FFには電動式クーリングファンと言うファンが付いているんですね
ではFRとでは構造が違うのでしょうか?
とちょっと興味深くなりました
詳しい説明有難うございました
No.1
- 回答日時:
水冷エンジンの水の温度は80度くらいが最適と言われています。
これは人間にとっては火傷をするほどの高温ですが、エンジンから見れば結構これで冷たいのです。ですから80度でもじゅうぶん冷却効果があります。空冷エンジンは止まったままだとオーバーヒートということはあり得ないですよ。ファンを回して空気を強制循環させている上、止まっているときはアイドリングで回転しているのでそんなに冷やす必要はありません。
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