日本語はいつから話していたのか
古代の日本で日本語はいつから話されていたのでしょうか。縄文人は日本語を話していたのか、別の言語、たとえばアイヌ語を話していたのでしょうか。
弥生人は渡来人という説がありますが、そうするとこの人たちは何語を話していたのでしょうか。卑弥呼は? 実はバルセロナの大学生たちに日本語の歴史について話すことになったのですが、ここのところがどうも分からなくて。
ametsuchiさんのおっしゃっている内容は,ほぼ間違っていないと思いますので,できるだけそれと重複しない範囲で書きます。
バルセロナの大学生たちということならスペイン語(またはカタロニア語)を話すのだと思いますが,まず「バルセロナではいつからスペイン語を話しているのか」ということを考えてみてください。元々ラテン語だったものが,「いつの間にか」スペイン語やカタロニア語やフランス語・イタリア語などになっていたわけで,明確に「いついつからスペイン語になった」とは言えません。日本語でも同様で,「いつから日本語が話されているか」というのは,少なくとも「日本語」の定義をはっきりさせない限り答えようのない質問です。
弥生文化の到来とともに日本語が大きな影響を受けたのは事実でしょうが,住民がごっそり入れ替わるようなことはなかったようですから,縄文語と現在の日本語が,アイヌ語と現在の日本語ほどには隔たっていないのは確かでしょう(ノルマンコンクエストの結果あれほどフランス語を借用したアングロサクソン人も,基本的には「英語」を話し続けました)。また,語彙的な面に注目すれば,平安期以降に大量の漢語が日本語に取り入れられたことは,ひょっとしたら弥生文化が縄文語を変えた以上に大きく日本語を変貌させたかもしれません。さらに,敬語の体系を含め文法的な側面がやっと現代日本語と直接に本格的につながってくるなと初めて感じられるのは,中世後期,狂言などの日本語を目にしたときです。
こうして見てくると,「日本語はいつから話されていたか」を問うことは「日本語とは何か」を問うこととほとんど同じだと思えてきます。
ロマンス語を話す人たちにとっては,ごく大ざっぱにいって,ラテン語という単一の言語が四方に枝分かれした,その枝の1つが自分たちの言語だという認識(さらにはヨーロッパ語全体がいわばインドヨーロッパ祖語の枝分かれだという認識)があるのではないかと思いますが,それとは逆に,日本語の場合は,1万年前からこの島々に住んでいた縄文人の言語がまずあり,そこに弥生語や漢語や西洋語などが外から影響を与えた結果,現在のような日本語ができあがった,ということを大まかな見通しとして述べるのが,話としてわかりやすいのではないでしょうか?
ちょっと具体性に欠ける話になりましたが,日本語の起源・成立について現段階で安心して言えるのは,だいたいこれが精一杯だと思います。「縄文語」「弥生語」の正体については議論百出の状態ですから(これからも結論は出ないでしょう)。
この回答へのお礼
そっそくのご回答ありがとうございました。やっぱり弥生人は渡来人なのでしょうね。バルセロナで翻訳通訳を専攻している学生たちの日本語の授業を1回つぶして日本語の話をすることになっています。彼らは主専攻がスペイン語かカタルーニャ語、副専攻が英語、フランス語、ドイツ語ほか大学に入るまでに一定のレベルに到達している言語、日本語は大学に入ってから初めて習う第二外国語です。日ごろ彼らに日本語を教えている友人は時々学生に「日本語にはprincipleがないのか。」と責められるそうです。また、漢字学習を嫌がる学生もいて苦労しているようです。そこで、日本語の歴史を持ち出して日本語の中にはいろいろな文化が交じり合っていること、たとえ日本語を話したいだけだとしても漢字の学習は日本語という言語を知るために必要なことなどを分かってもらいたいと考えています。話は出来たら少し日本語で、無理そうだったらスペイン語でしようと思っています。比較としてスペイン語の歴史なども読み始め、はまっています。
日本列島の周辺から,1.マラヨ-ポリネシア系がもとになっいてるかも.
グァム--チャモロ,台湾--原住民の言語タイヤル語など
フィリッピン--タガログ、ミンダナオ語 アイヌ語(私見ですが-Ku-アイヌ語 マレ-系とも私の意、 いずれも接着語が多い)
台湾やグァムなどにましてハワイやマダガスカルまでいく海洋民族のマラヨ-ポリネシア人達が大きな日本列島を見落として通りすごすことは考えられますでしょうか.
2.朝鮮半島--百済語--高句麗に追い出されて日本にきたのですから,韓国朝鮮語とは違ったと思っています.理由--百済,新羅を韓国語では「くだら」「しらぎ」とは読まない.これは不思議です.
3.モンゴル系‐-沿海洲から日本海を経て‐‐ 母音調和.8母音
4.中国大陸からの民族
5.なぜ日本語は他の国よりも狭い区域なのに方言が多いのか--1.から4の融合された証拠と思っています. 「マラヨ‐ポリネシア系は母音4から6」韓国朝鮮語は
いまも日本語より母音多く,喪失していないのに,もし日本語が朝鮮韓国語系であればは平安時代に喪失しているはずはない.もとがマラヨ‐ポリネシア系であるがために区別できなくなりやすかった. もとはマラヨ‐ポリネシア系だと思っています.これは素人の私見です.
この回答へのお礼
さっそくのご回答ありがとうございました。私の持っている本の中にはマラヨ-ポリネシア系という説は見当たらなかったので新鮮なご意見です。この次日本へ帰ったらまた本屋で日本語についての本をいろいろ買い込もうと思っています。
全くのシロートです。
・定説はないようです。
・音韻規則などで日本語との親戚関係がキチンと証明されているのは琉球語だけのようです。
・朝鮮語やアイヌ語、そして、一時騒がれた、タミル語など、文法的に共通の特徴を持つ言葉は、中国を取り囲むように広く分布しているようです。
・朝鮮語からの借用語がかなりあるようですが、だからといって朝鮮語で万葉集を解読したなどというのはデタラメです。
・弥生人の言葉が殆どそのまま日本語に繋がったか、或いは、縄文人の言葉がかなり残ったかは、はっきりしないようです。しかし、弥生人の男性が少数で縄文人を征服し、縄文人の女を妻とした場合は、女(=母)の言葉が子孫に受け継がれる可能性が高いようです。そうでなく、女連れで、日本列島に弥生人が移民に来たとしたら、弥生人の言葉がそのまま残るでしょう。
・様々な研究から北海道(アイヌ)、東北北部と沖縄、九州南部には、縄文系の血がかなり濃く残っているようです。しかしアイヌ語と日本語との関係は上述のように、音韻規則による厳密な親戚関係が証明されておらず、琉球語(あるいは、琉球方言)には明確な親戚関係がある。これも謎です。
この回答へのお礼
さっそくのお返事ありがとうございました。2年前に帰国したとき日本語関係の本をまとめ買いして、大野晋の本も新書版で3冊持っていることはいるのですが、大野氏の説だけを元にするのもと思って質問をしてみたのです。相変わらず定説がないことを確認できて助かりました。
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