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PL、BSから経営統合効果を分析することはできますでしょうか?
A社とB社が合併した場合、単純にAの財務諸表とBの財務諸表を足したものと、A社とB社が統合後に
できたABホールディングスの財務諸表には差が出ると思います。たとえばA社とB社との間の取引は相殺されるのでABホールディングの財務諸表には出ませんが、この差分が財務諸表から見える合併効果ということになるのでしょうか?

A 回答 (3件)

>たとえばA社とB社との間の取引は相殺されるのでABホールディングの財務諸表には出ませんが、この差分が財務諸表から見える合併効果ということになるのでしょうか?



「世界が100人の村だったら」という本がベストセラーになりました。さて、世界が2社の村だったら、国内総生産はどうやって計算するのでしょう?
答えは、2社の付加価値の合計から、相互の取引分を相殺するのです。そうすると、A社とB社の全体の利益が計算できるわけです。

つまり、A社とB社間の取引を相殺したということは、A社とB社の全体としての利益を計算したことになるのです。
合併前の2社全体の利益を、相互取引を相殺することで計算し、合併後の利益を計算した時に、それが等しくなるとしたら、合併をしてもしなくても同じだ、つまり合併による経営統合の効果はなかったことになります。
内部取引を除去した残りの利益が合併する前よりも大きくなったかどうか、が合併の効果です。


たとえば、A社の顧客の中にA社では扱っていない商品を欲しがっている顧客がいて、その商品をB社が扱っていると、合併することで旧B社部門は新規開拓活動なしで新規顧客が手に入り、売り上げが増加します。これを「販売シナジー」と呼びます。
販売シナジーによる売り上げの増加は、合併することによって生じたわけですから、これは合併の効果であると考えられます。


A社はある製品Xを製造していました。商品Xはよく売れていたのですが、生産設備を作るときに、もっとたくさん売れることを期待して、生産力に十分すぎる余力のある設備を作っていました。その結果、設備投資金額の割には利益が少なく、資本効率はあまり高くありませんでした。1日に5時間しか稼働していませんでした。
B社はある製品Yを製造していました。とてもよく売れていて、現状の生産設備では生産が間に合わず、バックオーダーを抱えていました。しかし、ここで設備投資をしても、製品Yが今後もずっと売れ続けるという保証はありません。B社としては設備投資をしたいのだけれども、投資にはリスクが伴うので、躊躇していました。
さて、A社とB社が合併しました。すると旧A社の、生産力に余裕のある製品X用の生産設備で製品Yも生産できることがわかりました。そこで、この設備の余力(1日3時間)を使って製品Yを生産することにしました。
旧A社部門では生産設備の資本効率が上がり、旧B社部門では投資をせずに生産力が向上しました。これを「投資シナジー」と呼びます。
投資シナジーも合併することで生じた効果ですから、合併効果であると考えられます。


このように、合併後の利益が、合併前の両社全体の利益より増加した時に、「合併による効果があった」と考えられます。
1+1が2よりも大きくなることを「シナジー効果」と呼びます。A社とB社とが合併することで何らかのシナジー効果が発生し、1+1が2よりも大きくなったときに合併による効果があったと考えられます。1+1が2でしかないのなら、合併をしてもしなくても同じ、つまり効果がなかったということになります。

これは、外部から見た場合、A社とB社の取引がどれだけあったかがわからないと効果があったかどうかはわかりませんし、効果があるとわかったとしても、それがどのようなシナジーによるものかは、内部の情報がないとわかりません。
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両社が上場企業であれば、有価証券報告書が入手できます。


これを見ると、互いに重要な取引先であれば、その取引金額はそこに出ています。
ただしその取引にかかる内部利益までは出ていませんので、これは平均の利益率とか、セグメント情報の事業別利益とかで推定するしかありません。
従って外部のものからはこの程度のものでしょう。

もし内部の方ならば、連結決算に準じた計算を両社の決算に基づいてすれば、かなり正確にだせるかもしれません。
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BSPLに会社別の取引は載っていないので


そういった意味合いの分析は不可能です
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