ニュートン力学について。
私は物理に関してはまったくのシロートなのですが、読んでいる本の中によく分からない部分があったので教えてください。ユーグリッド幾何学と非ユーグリッド幾何学(この二つの違いもいまいち分かっていませんが・・・)の説明の部分だったのですが、私なりに要約してみますと、
ニュートンはユーグリッド幾何学を根底に置いて絶対時間・絶対空間を前提とする力学体形『プリンキピア』を構成した。しかし、十九世紀に入るとユーグリッド幾何学だけが唯一の幾何学ではないことが相次いで証明され、いわゆる非ユーグリッド幾何学があらわれた。ただし、非ユーグリッド幾何学は直感的認識が難しいものであり、自然界とは無関係と思われていました。ところが、十九世紀末になるとニュートン力学は地球規模のスケールにしか適応できないことが観測的事実から明らかにされた。宇宙規模のスケール物理現象を説明するためには、重力が時空そのものを変化させると言う概念が必要だった。この概念を確立したのがアインシュタインの一般相対性理論であり、この理論は非ユーグリッド幾何学に基づいていた。つまり、宇宙全体は非ユーグリッド幾何学によって描写されることが分かった。
という趣旨の文章でした。
ここで分からないのは、
問1、『プリンキピア』といえば有名なのは万有引力の法則ですが、これも宇宙規模になると適応できなくなるのでしょうか??
(あくまで、ここでいう万有引力の法則とは「当時のニュートン力学の範囲内の万有引力の法則」です。私の想像ではありますが「現在の宇宙物理学における万有引力の法則の解釈」というのも研究されていると思いますが、今回は適応外とさせていただきます。)
問2、この宇宙規模のスケールには適応できないことを証明した「観測的事実」ってどんなことですか??
問3、上記の問に関係なくても結構です。専門用語などに関して私も出来るだけ理解に勤めますので、上記の文章を私のような文型人間にも分かるように教えてください。
正直申しますと、私もこれの何が分からないのかもよく分かっていません。なにとぞよろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
>問1、『プリンキピア』といえば有名なのは万有引力の法則ですが、これも宇宙規模になると適応できなくなるのでしょうか??
結論から言えば、現在の宇宙論のベースの一つが、ニュートン理論にとって代わるアインシュタインの一般相対性理論だということです。特に双方の重力理論としての差異は重要です。
ニュートンの重力理論は「遠隔作用説」だと言われます。具体的に言えば、二つの物体の間にはこれこれの代数的な数式で表される力が働く、といったものです。
この代数的な数式はこの宇宙の空間(や時間)はユークリッド幾何学的であることが前提となっています。我々の空間は3次元ですが、1次元落として2次元で考えるのなら、真っ平らな平面だということになります。
一般相対論ではこれを、物体の周りではこれこれといった偏微分方程式で表されるような空間のゆがみが生じ、それが重力である、と説明しています(こういうものを近接作用説と呼びます)。空間が歪んでしまうのですから、1次元落として平面で例えると、もはや真っ平らな平面ではありません。たとえば球面のようになっているわけです。
アインシュタインは数ある非ユークリッド幾何学の中でも、球面のようなものを扱えるリーマン幾何学を基礎として、一般相対論を作り上げました。今は宇宙全体は「平ら」だとする説が有力になっていますが、以前は球面のように「閉じている」、つまりまっすぐにどこまでも進んでいけば元の地点に戻るのではないかとする説が有力でした。こんなものは2次元で言えば真っ平らな平面を基礎とするユークリッド幾何学では説明できませんね。
>問2、この宇宙規模のスケールには適応できないことを証明した「観測的事実」ってどんなことですか??
一般相対論のいろいろな検証実験や観測事実でしょうね。水星の近日点の移動は有名です。ニュートン理論でもこれはあるのですが、理論計算と観測事実が異なっていました。一般相対論で計算すれば、充分小さな誤差の範囲にとどまったのです。
近年では、地球のような「小さな」重力でも、重力赤方偏移(重力で光のドップラー効果、つまり光の波長に変化が生じる)があることが確認されたり、果ては「空間の引きずり」(物体が移動したり回転すると、その物体自身だけでなく周囲の空間を巻き込む)まで確認されています。
>問3、上記の問に関係なくても結構です。専門用語などに関して私も出来るだけ理解に勤めますので、上記の文章を私のような文型人間にも分かるように教えてください。
お示しの文章はとりあえずここまででOKと思いますがせっかくです。
宇宙論で重要なのが、一般相対論以外では、量子力学(もしくは、場の量子論)です。電子のようなミクロの物体は、その存在が「確率的である」とされています。位置や速度を一意に決めることはできず、電子が1個だけだったとしても、それが特定の位置に存在せず、確率的に雲のように分布しているといったところです。
量子力学の他の重要なトピックとしては、不確定性原理というものがあります。電子のようなミクロな物体の、たとえば位置と速度をできるだけ正確に測定しようとしたとします。もし位置を正確に測定すればするほど、その速度については不正確なことしか分からない、というものです。
ミクロな物理学である量子力学は、たとえばブラックホール、たとえば宇宙の誕生(宇宙は点のようなミクロから誕生した)についての理解には重要です。特に、今の宇宙がなぜこのようであるかについては、宇宙の誕生の様子を事細かに知る必要がある、とされています。
返事が遅くなって申し訳ありませんでした。
内容が難しかったので、この回答を参考にいくつかの書籍を当たってみましたが、なんとなく分かってきました。ありがとうございます。
No.1
- 回答日時:
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