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【簿記2級】差異分析について

現在、簿記二級の標準原価計算の勉強をしています。

その中で、直接材料費差異の分析をやっているのですが
どうして価格差異を求める際には、『(標準単価-実際単価)×"実際"消費数量』で
数量差異を求める時には『"標準"単価×(標準消費量-実際消費量)』なのでしょうか?

価格差異と数量差異を求める式で
かける値として"実際"と"標準"を分けている理由は何なのでしょう?

我ながら小さい事だと思いますが、気になっています
御回答いただけたら幸いです

宜しくお願いします

A 回答 (1件)

標準原価計算の本来の目的は、原価が増加しないように管理して、適正な価格に抑えることです。

そのためには原価がどのような原因で増加したのか、あるいは減少したのかを調べなければなりません。

もしかすると、歩留まりが悪くて原材料を無駄に消費しているから原価が増加しているのかもしれません。あるいはもしかすると高い原材料を買ってしまったから原価が増加したのかもしれません。

原材料を無駄に消費しているとしたら、それは製造現場の責任であり、製造現場が無駄に消費しないような取り組みをしなければなりません。高い原材料を買っているとしたら、それは仕入れ部門の責任であり、仕入れ部門が安い原材料を手に入れるような取り組みをしなければなりません。


さて、製造部門は仕入れ部門が調達してきた原材料を与えられて製造を行います。製造部門では原材料の仕入れ価格をコントロールできませんから、製造部門の責任は、「与えられた原材料を、いかに無駄なく使うか」です。では、これを金額に置き換えるとしたらいくらになるでしょうか?

標準原価が¥1,000/kgの材料を800g使うとある製品が1個作れるはずでした。原材料費は1個当たり¥800のはずです。
ところが1個当たり900g使ってしまいました。しかも使った材料は実は¥1,100/kgのものだったので、単価は¥990かかってしまいました。

差額の¥190はすべてが製造部門の責任でしょうか?
材料の価格が¥1,100だったのは仕入れの責任であって製造の責任ではありませんよね。仕入れ部門が予定通りに¥1,000の原材料を仕入れていれば原価は¥900で済んだはずです。製造部門の責任は材料の使用量が100g多かったことです。ですからプラス¥100を製造部門の責任に帰すべきでしょう。つまり、

標準単価×(標準使用量ー実際使用量)=数量差異

が製造部門の責任、ということになります。
残りの¥90が仕入れ部門の責任、つまり

(標準単価ー実際単価)×(標準使用量ー実際使用量)=価格差異

ということになるわけです。


人件費の差異も同じ考え方です。
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