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映画の話なので、史実とは違う脚色と言われてしまえばそれまでなのですが

映画「桜田門外の変」で、井伊直弼が井伊邸から桜田門に向かった際の行列の供回りは、全員、素足で三里あて(膝下の三角巾)を付けていたように思います。三里あては中間や奴の装束だと思っていましたが、ある程度格上の武士もこの様なお供役では下半身は奴のような格好をしていたのでしょうか、見た範囲、袴をはいていた武士は居なかったようです。

また、後半、関鉄之介が処刑されるときの水戸藩?の首切り役人も三里あてをしていました。御徒役とは思えない首切り役人で、三里の灸はしないと思うのですが、三里あてをしていたのには何か理由があるのでしょうか(流行だったなど)

また、これも映画ですが、「十三人の刺客」での明石藩の一行には、こういった奴中間が全く見あたらなかったと思うのですが、これは参勤交代の帰路の行列の仕立てとしてあり得るのでしょうか、江戸近傍での装束とある程度離れてからでは違うのですか

A 回答 (2件)

こんにちは。


私は、自称「歴史作家」です。

>>全員、素足で三里あて(膝下の三角巾)を付けていたように思います。

まずは、「三里あて」は「三里紙」(さんりがみ)とも呼ばれました。

さて、回答の方ですが、
当時、井伊直弼は「安政の大獄」を実行したため、水戸藩や薩摩藩から狙われている・・・と言う情報が耳に入っており、将軍から、警護の人数(お供の人数)を増やしたらどうか・・・と言われていました。
しかし、井伊は護衛の強化は失政の誹(そし)りに動揺したとの批判を招くと断ったため、常時のお供の皆さんは、いつでも戦闘体制が取れるよう、袴をたくし上げて、脛には、古来からの三里にうつお灸の後を隠すための「三里あて」をしての登城でした。

>>また、後半、関鉄之介が処刑されるときの水戸藩?の首切り役人も三里あてをしていました。

これは、罪人として取り扱われたためです。
町奉行所などでも罪人を処断する時は、首切り役人は袴をたくし上げて「三里あて」をして処刑にのぞみました。
切腹などの場合は、介錯人は袴姿で介錯にのぞみました。

>>また、これも映画ですが、「十三人の刺客」での明石藩の一行には、こういった奴中間が全く見あたらなかったと思うのですが、

奴は、駕籠を担いだりしますので、大概の場合「三里あて」をして参勤交代にのぞみました。
まあ、特に規則があるわけではありませんでしたので、財政の窮屈な藩などでは、省略しました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>常時のお供の皆さんは、いつでも戦闘体制が取れるよう、袴をたくし上げて、脛には、古来からの三里にうつお灸の後を隠すための「三里あて」をしての登城でした。

そういうことだったんですね、あの格好では寒くて(本当に寒そうだったので)動きが悪いのかと思っていましたが、当時の人は私のような最近の軟弱者とは比べものにならないくらい寒さに慣れているし、三里に灸を打っていて健脚なんですよね。

>町奉行所などでも罪人を処断する時は、首切り役人は袴をたくし上げて「三里あて」をして処刑にのぞみました。

確かにそうですね、越後まで追跡した藩士が好意的に遇していたので、水戸藩内では割と好意的だったのかと勘違いしておりましたが、藩としては、断固処断するのは当然でしょうね。

十三人の刺客に関しては、考えてみれば、松平斉韶は乗馬でしたし、襲撃の情報があったので、軍事行進のような状況ですから、駕籠での場合とは違いますね。それに、脚絆をつけていたような記憶もあります(もう思い出せない)。

お礼日時:2010/11/11 23:20

bungetsuです。



>>当時の人は私のような最近の軟弱者とは比べものにならないくらい寒さに慣れているし

「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる」
は、兼好法師の「徒然草」の一節です。
つまり、暖房は着物をたくさん着込んだり、火を炊いたりすれば暖はとれます。
しかし、夏の暑さだけは、どうやっても逃れることができない。
従って、昔の人は、日本の家屋は、夏向きに建てられており、隙間風などが吹いても耐えられる・・・つまりは、寒さには慣れていたと思います。
また、旅に出て途中で陽が暮れてしまい、野宿などをしたりしますが、焚き火などで暖をとったり雨合羽で風除けとしたり・・・と、寒さには耐えられたのでしょうね。
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この回答へのお礼

追加質問みたいになってしまい、申し訳ありません。

確かに、昔の家はガラスなんて無いですから、採光するとなると、室内なら障子越しくらいにはなりますが、廊下兼縁側などは吹きさらしにならざるを得ないわけですから、寒いと言ってもどうしようもないですよね。

質問におつきあいいただきありがとうございました。

お礼日時:2010/11/17 01:16

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