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ウィキリークスは社会にとって善なのですか、悪なのですか?

A 回答 (7件)

「社会」というのは多層的で多義的ですので、これに対して一定の善悪や功罪で仕分けるのは無理だと思います。



かといって、「~だけは明か」などと前置きしつつ偏った推論混じりの要素だけを列挙してあたかも客観的見解のように装うのも野暮ですので、自分なりの推論に基づく主観という前提で回答してみます。

端的に言って、ウィキリークスの基本姿勢は「反権力」だと考えます。
情報の秘匿と利用こそ権力の重要な源であり、或る情報を漏えいさせることは或る権力への対抗を意味します。
ここで重要なのはそれが事実であるかどうかではなく「誰かにとって不都合な情報」であることです。
情報には検証作業が欠かせませんので、その真偽に関わりなく或る情報の露呈は挙証なり論争の契機となり、複数の情報、つまり事実により近い情報が露出します。
情報が事実と信じられる程度に無矛盾で、なおかつそれが法規等に従わない内容であれば、結果として必要以上の権力が公然と抑止される効果を生みます。
またあるいは、検証不可能な乏しい情報であったとしても、明確な反証がなされない限り、ガバナンスへの監視が惹起されることにより一定の過剰な権力行為が抑制される期待があります。
また云うまでもなく、偽情報であることが頻繁に疑われるようであればその媒体自体が淘汰され、残った情報媒体の信頼性を担保します。
つまり、情報漏えいサイトという媒体の有りようは「権力の制限と監視」という民主主義を効率的に運用するために有用なツールとしての機能を満たしていると考えられますので、それは善なり功なりと考えます。
一方、ソースを秘匿した情報が真偽の検討を経ないまま流言の温床となって社会に無用な混乱を引き起こし、コミュニティとしての側面からガバナンス自体を狂わせるという危険性もあり、これは悪なり罪だと考えます。

総体的に評価の針をいずれに振るかについては、情報の取捨選択に恣意性が有るかどうか、という点を検証の要にしたいところです。
これについて、ウィキリークスは複数大手マスコミへの事前提示による検証という客観化の手順を踏んでいますので、いたずらに情報の混乱を目指したものではないと云う主張には一定の理がありますが、このプロセスはクローズドであるので、つまるところ情報操作を隠匿しているのではないか、という疑念もまた妥当です。恣意的に選択された偽情報はテロリズムそのものだと云えますから、その危険性は常に考慮すべきです。
なので、ソースの秘匿は已むなしとしても、ソースの偏りの排除と検証のスキームをアナウンスした上で個々の情報についてプロセスを透明化すべきでしょうし、複数の矛盾した情報があればなおさらでしょう。
あと、運営サイドの諸情報は組織防衛のために秘匿するとしても、収益事業に類する財務形態の有無は明確にすべきかと。
私益無きが正義だなどと幼稚な事は云わなくとも、疑念を排除することで情報の価値を担保するくらいの誠意なり処世術は期待したいものです。

とはいえ、実際のところ、漏えいサイトという存在が情報の民主化であるのかテロなのか、これは尽きない疑問です。ウィキリークスに関してもあまりに情報が不足しています。
でもこれって、ぶっちゃけマスコミ業界全体にも同様の考察をする必要があるのでは・・・とも感じますので、「一石を投じる云々」という使い古された評価は実に的確なのかも知れません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。非常に明晰な意見だと思いました。

お礼日時:2010/12/09 21:06

善悪とか正しい・正しくないというのは相対的な概念です。

見る人の立場や考え方で異なるので、議論しても面白い結果は得られないでしょう。

ただ明らかなことはいくつかありますね。

(1)まずウィキリークスは、ある人々が秘密にしておこうとしていた情報を不正に盗み出し公表したという事実。

(2)ウィキリークスが真実を公表しているとは証明できないにも関わらず、ウィキリークス=真実だと勘違いしている#5の回答者のような人間が表われること。こういうお莫迦な人たちはリークと聞くと、それだけでソソラれちゃうんでしょうね。

(3)世間は思ったほどウィキリークスを支持していないこと。特に米国では人々の間でウィキリークスが米国の利益を損なう行動をとっていると考えている人が大半であること。

(4)ジュリアンアサンジ氏にとっては無償の協力者たちをうまく利用して自身は金もうけをしているという事実。

(5)ここ数日マスコミがウィキリークスネタで明け暮れていること。もうどうでもいいんだけど。

それだけだと思います。そのうちアサンジが逮捕されて話題も終息していくでしょう。
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1.真実(事実)は善悪を超越していて、それを知ること自体に意味があると思います。

真実を知らないでの議論は事実を歪めると思います。
2.真実の公表によって益を得る人にとっては善であり、損を被る人にとっては悪だと思います。善と悪は表裏の関係だと思います。
3.ウィキリークスによって、大集団(政府、メデア・・・)に独占されていた事実が個人に開放される
  ことを願っています。
*参考
 「核持ち込み密約」「尖閣ビデオ流失」・・・なども合わせて考えてみて下さい。
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ウィキリークスは基本的にはハッカー思想的なものの上に成り立っている感じがしますね。



「ハッキングして政府の○○機関のサーバーに潜入してやったよ」みたいな事がハッカー間からネット好きの間ではヒーロー扱いされる傾向にあり、そのノリに近いですね。その後侵入先から何か正当化できそうな情報を探して後付けで正当化するという感じですね。

なので、政府の阿漕な機密を暴露するのには有益に働くでしょうが、それを判断する能力のない 自分とディスプレイの間 でしか思考が及ばない幼稚な人がウィキリークスを主導するような事となっていると、社会の破壊装置としてしか機能しないでしょう。

常識人ではなく痛い奴でないと出来ない事っていうのがありますから、国家のような巨大権力が腐ってれば腐っているほどウィキリークスは役に立つし、国家が社会へ善意の存在として機能している場合にはその善を破壊する存在となるという事でしょう。

まぁウィキリークスの狙いもそこにあり、ネット系の人が言いがちな「自分には責任はない、場を提供しているだけ、社会が判断すればいいこと」というところを落ちにして、責任逃れをするというパターンですね。


まぁ欧米ではこういう事すると後々けっこう儲かることが多いんですよね~。
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内部告発とは、その告発が社会的に有益である場合(公益性が高い場合)に成立するものでしょう。


公益性は全く考慮されず、単に内部情報を暴露するコトのみを目的としたウィキリークスは、単なるデバガメ根性だけだと思いますヨ。

誰でも他人の秘密には関心があります。
私だって興味はあります。

ただ、秘密を暴露された側のコトを考えてみて下さい。
質問者様が女性であれば、自分のヌード、男性であれば自分の彼女のヌードを盗撮されて、ソレをネットで世界に配信されても平気ですか?

盗撮者やサイト運営者は、その被害者に対し無責任な人達です。

元ハッカーとも言われてるジュリアン・アサンジュ氏が、各国の当局に身柄を拘束されない様、逃げ回ってますね。
そういう人が創設したウェブサイトですよ。
もし「善」であれば逃げる理由は無い筈です。
創設者が逃げると言う行為を行っていること自体、正当性が無い何よりの証明かと思います。
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悪にも膳にも利用されると思います。

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メディア同様、ウィキリークスは社会にとって善にも悪にもなりえます。



ウィキリークスに投稿された情報を実際に公開するかどうかは、一部の人間であるウィキリークスの内部検閲者が決めていますから、その内部検閲者の主観が情報を操作できてしまいます。

しかし、現在のところ、投稿者の個人情報が漏えいしないという保証がありますので、善に近いでしょう。
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