No.3ベストアンサー
- 回答日時:
まず自由主義の説明から、
自由主義は元々は市民革命に揺れる1600年代のイギリス辺りで確立したシステムです。ちなみに、それを理論化したのが哲学者のロックです。
その基本は私的所有権です。
つまり経済的には
1.俺のものは俺のものである。
2.俺が働いて稼いだものも俺のものである。
3.それを侵害してはならない。
という考えの社会です。
つまり、経済システムに限るなら、純粋な自由主義は純粋な資本主義と考えていいでしょう。
この考えの下、人類は大幅な躍進を遂げたわけですが200年ぐらいして、1800年代中ごろから格差が拡大し恐慌が頻発するようになります。
一方では餓死者が発生する反面、一方では商品が売れず廃棄され首をつる資本家が続出するわけです。
それを見た人々の中から自由主義・資本主義には根本的問題があるのではないか?問題解決に何らかの措置が必要なのではないか?という考えが生まれます。
そういう考え一般を、社会主義といいます。
ですから、自由主義・資本主義に何らかの措置が必要だとしてもどれくらいの措置が必要かというのはそれぞれ異なるわけです。
ソ連のように資本主義を原則否定するような国もあれば、戦前のナチスや日本のように独裁政治に都合のいいように資本主義を改造し利用するような国もあれば、現在の北欧国家のように民主主義と自由経済については最大限確保するけれども税や保険などの制度を通して分配は平等にすることで修正を目論むという考えもあります。
ですから、日本やアメリカのような国ですら1800年代の資本主義と比べればかなり社会主義的です。
そして共産主義とは社会主義の中で最も過激な思想です。
つまり、貧者が生まれるのは資本主義が原因なのだから、諸悪の根源である資本主義なんていうシステムなんて捨て去るべきだという考えです。
その為には、私有財産制度を否定し全て国で管理することで、平等な社会を実現しようという思想です。これは銀行強盗が生まれるのはお金があるからだ、だからお金なんてなくしてしまえばいいんだというレベルの論です。
そういう考えを主張した人は沢山いましたが、その中で最も多くの人々から賛同を得たのがマルクスです。
しかし、共産主義思想はあまりにも人間原理を無視した考えだったので上手く行きませんでした。
また、共産主義はあまりにも高い理想なため、共産主義に移行するにはステップが必要だと考えられました。
つまり最終的には共産主義を目指すんだけど、その過程として社会主義を経由するということです。
ですから、ソ連は共産主義国の建設を目指す共産党がその過程として作り上げた社会主義国なわけです。
(まあ共産主義国家なんて神の国と同じ永遠に到達することのないマヤカシの希望なわけですが…)
ですから、共産主義系の社会主義は、基本的に資本主義否定します。
そして資本主義とは経済的自由主義ですから資本主義を否定するということは自由主義を否定するということでもあるわけです。
ちなみに共産主義社会は、国民皆が配給だか生活保護を受け取り、国民皆が国営工場で配給だか生活保護の原資を稼ぐ社会のようなものを想定していたっぽいです。
それに近いモノといえば戦時中の日本でしょうか、国民皆が国の命令で軍需工場などでほぼ無給で働き、国民皆が国から食料などの配給を受けていた時代が最も共産主義的だったと思います。
・補論 社会主義と自由主義 平等と自由
例え北欧系の社会主義であっても経済的自由は阻害されます。
年収1000万円の人が税金で半分持っていかれたら、500万円分出来た筈のことができなくなるわけですから、その分自由を阻害されていることになります。
頑張って必死に稼いだお金をそのように取り上げられるのには反発が起きて当然ですし、何も考えずに金持ちから金を取って貧乏人に分配すれば、有能な働き者から金を奪い無能な怠け者に金を渡すということにもなりかねません。
しかし、それと同時に一方では使い切れないほどのお金があるのに、もう一方では明日の食費も困っているという社会に問題があるのも事実です。
ですので、この二つの問題をどれだけ両立させた上で、どちらを重視するのかというのが、ここ100年の経済的課題です。
No.2
- 回答日時:
「自由主義」は、個人の考え方や活動の自由を最大限尊重しようとする考え方です。
「自由が一番!」ってやつですね。
「自由主義」を根底に、
経済において、資本家たちが自由に利益を追求するという考え方を「資本主義」といいます。
この考え方だと「稼いだモン勝ち」の社会になりますね。
この「資本主義」の対義語となるのが、「社会主義」と「共産主義」です。
自由すぎるとどうしても、例えば、「資本主義」でいえば、
貧富の差が生まれるなどして平等が損なわれてしまいます。
そこで、この「平等」を重視したのが、「社会主義」と「共産主義」といった考え方です。
「平等が一番!」ってやつですね。
ここで大事なのは二つの考え方の違いです。
例えば、生活品に関して言えばこういうことです。
「社会主義」 … 働いた分だけ生活品を受け取ります。
「共産主義」 … 必要な分だけ生活品を受け取ります。
こう見ると「社会主義」が高度に発展したものが「共産主義」である事が見えてきます。
つまり、
「社会主義」では働いた分だけ生活品を受け取るけど、
生産力が高い「共産主義」になれば、誰でもほしいだけ生活品が受け取れるようになる!
です。
「共産主義」は、ある種の理想なんですね。
ちなみに「その生活品、誰がくれるの?」
おわかりかとは思いますが、それは国家であればもちろん「政府」です。
できるだけ誰にでもわかるように説明してはみたつもりですが、
わかりにくかったらすいません。(^_^;)
No.1
- 回答日時:
経済学のカテゴリで、社会主義、共産主義の社会の仕組みを研究されるなら、資本主義社会と比べて、
どこが違うのか?生産手段の私有があるか、ないかでしょう。
現代の世界史では、経済的には、資本主義的な生産、流通、消費、投資が一般的です。
日本も、まだ、社会主義社会には移行していません。
「社会主義、共産主義」は、未来社会の話です。
「未来社会」のことは、その道の専門家に聞くことです。
「マルクス 未来社会論」不和哲三著、新日本出版社、この本を図書館で読んでください。
「共産主義国家」もう国家が必要でなくなる状態、どんな社会なのでしょうか?
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