A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
データシート(
http://www.national.com/JPN/ds/LM/LM324.pdf)の7ページの左下にある出力特性(sink)について、SPICEシミュレーション(LT-Spice)の結果と、実測結果を添付します。実測した特性はデータシートのものと良く一致していますが、シミュレーション結果は全く異なることが分かりました。実測でもデータシートでも、ANo3 さんご指摘のように、出力電流が 50uA を境に特性が変わっています。50uA を超えると出力電圧が-側の電源電圧付近から急に離れていき、それを超える電流では 06-0.7Vくらいの差(Vbe)に落ち着きます。しかしシミュレーションでは、出力電流が 1mA まで大きくなっても 0.1V の差しかありません。使用したSPICEモデルは実際の出力特性(sink側)を全くシミュレーションできていないようです。ANo.2 で添付した出力波形は現実を反映していないものでした。お詫びいたします。
ANo.2 では Circuit Maker でシミュレーションしましたが、今回は LT-Spice を使いました。この理由は、DC解析での電流増分が Circuit Maker ではリニアステップしかなく、 LT-Spice には対数的な変化が使えたからです。
No.5
- 回答日時:
>LM324のマクロモデルがそこまでシミュレーションできるモデルになっていない可能性がある
ANo.2 のSpiceモデルはNSのものです(http://www.national.com/models/spice/LM/LM324.MOD)。波形ではよく分からないので、添付図のように、出力に電流源をつけて出力電圧の変化(DC解析)をシミュレーションしたところ、無負荷で -4.425V、1mAで -4.3V となっています。負荷電流が30mAまでは比較的リニアな変化です(35mA以上で急上昇)。電源電圧を±15Vとした場合は、無負荷で -14.89V、1mAで 14.86V です。Spice Model を調べてみます。
この回答へのお礼
お礼日時:2010/12/25 01:02
ご回答下さった皆様
ずっとわからなかったことが,図などを用いて丁寧に説明して頂き,理解できました.本当にありがとうございました.
No.4
- 回答日時:
質問
>素子:LM324 電源:±4.5V 振幅:±3Vの時
>出力振幅のプラス側だけが,ある値から増えなくなりました.このようになる理由を教えてください.
LM324のデータシートの2ページを参照ください。
プラス側には、上側がNPNトランジスタ2段のダーリントンで、下側はPNPトランジスタ1段です。
LM324 を参照
http://www.national.com/JPN/ds/LM/LM324.pdf
ご承知でしょうが、Vbeには0.6V~0.7Vの電圧降下が発生し、Vceは0.2V~0.3V程度に納まります。
よって、
プラス側:約0.7Vx2 で約1.4Vの電圧降下 Vbe x2段
マイナス側:約0.2V~0.3Vの電圧降下 Vce 1段のみ
この電圧降下の差で、先にプラス側が+3V程度からクリップして出力電圧が増加しなくなります。
マイナス側は-4.2V程度まではクリップしないで出力します。
通常特別な回路工夫をしない限り、電源電圧ー2V程度の出力電圧範囲で使うものと考えてください。
よって、
電源:±4.5V であれば、振幅:±3Vのがクリップ限界の振幅と考えてください。
No.3
- 回答日時:
すみません、以下の文章の最後がおかしいので訂正します。
>の電圧がプラス側の供給電圧から差し引いた電圧が出力の上側の代々電圧に
>なります。
誤り:上側の代々電圧に → 訂正後: 上側の出力電圧に
それから、inara1さんから、図とシミュレーション結果のついた詳しい説明がありました
が、その中で「-側について」の補足部分について補足しておきます。
シミュレーション結果で、ー側の出力が-4.5Vまで出ているのはちょっと変です。
inara1さんの添付した回路図で紫色の電流源は50uAtypのようです。(こちらの
メーカ(ナショナルセミコンダクタ社)の資料
http://www.national.com/JPN/ds/LM/LM324.pdf
の2ページ目の等価回路には50uAの電流源が出力と-電源の間に接続されています。
この50uAの電流源ではinara1さんの行ったシミュレーション回路の負荷10kΩは
-4.5Vまでドライブできません、そこまでドライブするには450uA以上の電流源が
必要になります。シミュレーションで-4.5Vまで出力がドライブできているのは
ご使用になったLM324のマクロモデルがそこまでシミュレーションできるモデルに
なっていない可能性があります。私はこのように電流源があるが50uAと小さいので
負荷として90kΩ以下の場合は出力に影響が出ないので最初の回答では
「PNPトランジスタの VBE 1本分の電圧だけマイナスの電源より高い電圧に
なります。」
としました。
それから、下側の電流源ですが、アナログICの開発経験からは450uAもの大きな
電流源を設計することはちょっと考えにくいです。
No.2
- 回答日時:
ANo.1さんの説明だけでは理解づらいと思われるので回路図をつけました。
反転増幅器で、出力電圧の波形の+側が頭打ちになるのは、入力電圧が動作範囲を超えたからではなく、出力回路の構成上、+側の電源電圧に近い電圧を出せないからです(反転増幅器の反転入力端子の電圧は、正常動作している範囲では、非反転入力端子の電圧に等しくなります)。添付図の下半分が LM324 のオペアンプ1個分の内部回路です。赤字で示したのがANo.1さんの説明にある電圧です。0.7V というのはトランジスタのベース-エミッタ間の電圧で、トランジスタが正常動作しているときにはその電圧になります。図で 0.1V と書かれた電圧はトランジスタのベース-コレクタ間の電圧ですが、いつもその電圧が発生しているのでなく、出力電圧に応じて変わります。この電圧の最低値が 0.1V 程度なので、出力電圧の最大値は、+側の電源電圧から 2×0.7V + 0.1V を差し引いた電圧になります。
ご質問は+側ですが、-側についても補足しておきます。
添付図の上半分は、 LM324 を使った反転増幅器のシミュレーション例です。電源電圧を ±4.5V、入力電圧を ±4.5V としたとき、入力端子の電圧(黄色)は動作範囲(-側の電源電圧~+側の電源電圧-1.5V)に収まっています。出力電圧(緑色)の+側は、電源電圧から 1.5V 低い電圧(3V)までしか出ていません。一方、出力波形の下側は-側の電源電圧(-4.5V)まで出ています。
出力波形の下側が-側の電源電圧付近まで出るというのは、ANo.1 さんの説明と異なりますが、そうなるのは負荷が軽いからです。添付図の回路では帰還抵抗の 10kΩ が負荷になりますが、これは軽い負荷に相当します。負荷が軽くて、なおかつ出力電圧が-側の電源電圧に近いとき、出力段のPNPトランジスタが働かず、紫色の電流源が出力端子から電流を引き込む役割を果たします。このため出力電圧の-側は、-側の電源電圧付近まで出ます。負荷が重い場合(負荷抵抗が小さい場合)は、紫色の電流源が動作しなくなり(電流を吸い込めなくなる)、PNPトランジスタだけが動作するので、ANo.1 さんの説明にあるように、出力電圧の-側は、-側の電源電圧に PNPトランジスタのVbe + 0.1V を足した電圧までしか出なくなります。
ここ(http://www.national.com/JPN/ds/LP/LP2902.pdf)の1ページ目の左下に内部回路が出ていますが、これは簡略化されているので、紫色の電流源は描かれていません。この回路図を見れば、入力電圧の範囲が「-側の電源電圧~+側の電源電圧-1.5V」になるのも理解できると思います。
No.1
- 回答日時:
LM324の出力段は上側がNPNトランジスタ2段のダーリントン構成でダーリントン
構成の後ろのトランジスタのエミッタが出力につながれてます。下側はPNP
トランジスタでドライブされ、エミッタが出力に接続されてます。
出力振幅のプラス側はこのNPNトランジスタのダーリントン構成のために、
2つのトランジスタのVBEの和、すなわち、2×VBE分出力のエミッタより高い
電圧が必要になります。更にダーリントンの入力に電流を流すための電流源
のPNPトランジスタがありそのVCEの飽和電圧(約0.1から0.3V)加わります。
これらの合計電圧:2×VBE+VCEsat ≒ 2×0.7V + 0.1V=1.5V
の電圧がプラス側の供給電圧から差し引いた電圧が出力の上側の代々電圧に
なります。
なお、下側の出力の最低電圧はPNPトランジスタの VBE 1本分の電圧だけ
マイナスの電源より高い電圧になります。
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