憲法尊重擁護義務と改憲

憲法99条では尊重擁護義務が国会議員にも課せられています。

ということは、国会議員が改憲を主張することは許されず、したがって改憲の国会発議は事実上できない。と考えてよいのでしょうか。

学説上ではどうなっているのですか。

No.3 ベストアンサー 回答者： politeness 回答日時： 2011/01/09 00:54

憲法学者でこのような説を提唱している方は聞いたことがありません。

たとえ国会議員が改憲を主張したとしても、改憲されるまでは現憲法に従えばよいことですので、何ら憲法擁護義務には反しません。つまり、憲法擁護義務とは、現憲法に従うことを意味します。そして、現憲法には改正条項も存在します。

ただし、改憲を主張するとしても、９６条の手続きにのっとって改正の主張をしなければなりません。その他の方法（暴力革命など）で憲法を改正することは憲法が予定していませんので、こうした主張は問題になります。

ちなみに、「日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入」することは公務員の欠格自由とされ（国家公務員法３８条５号、地方公務員法１６条５号）、このような形で法律によって憲法擁護義務が具体化されています。

この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時：2011/01/09 19:43

No.2 回答者： kumap2010 回答日時： 2011/01/08 14:40

主張や発議が出来ないわけではありません。

学説というか憲法上にちゃんと規定があります。


日本国憲法第96条第1項
憲法の改正のためには、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする」


つまり国会議員の擁護義務は国会による決議での改正が出来ないことを指しているに過ぎません。

この回答へのお礼

ありがとうございます。

しかし私は96条の存在は知っており、それを踏まえて「決議」ではなく「発議」と書きました。
つまり96条と99条は矛盾するのではないか、99条によって96条は死文化されるのではないかということです。

擁護義務によって「決議での改正が出来ない」のであれば、発議も同じではないかと考えたのです。

お礼日時：2011/01/08 19:57

No.1 回答者： kusirosi 回答日時： 2011/01/08 13:42

・国会議員が改憲を主張することは許され

ます

・改憲の国会発議は事実上でき


ます

・尊重擁護義務
とは、憲法を尊重し反した行動をしないということです

改憲（憲法の強化改造、パワーアップ）を主張することや
改憲の国会発議（アップグレード、バージョンアップ）は
憲法の尊重擁護に反しません＼(^^;)...マ

この回答へのお礼

ありがとうございます。

しかし、改憲とは現行憲法に不満を感じて書き改めることではないのですか。
憲法を尊重・擁護していれば改憲を主張するはずがないと考えてしまいます。

お礼日時：2011/01/08 19:52