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魚や植物の酵素は低温下でも働いているのでしょうか。
何か特別な仕組みがあるのでしょうか。

好気呼吸・光合成のカルビン・ベンソン回路では様々な酵素が働いているので、低温下でも生息していられる魚や植物の酵素どのように働いているのか疑問に思いました。

酵素の至適温度は一般的に30~40℃ほどだと習いました。低温下で酵素活性が落ちてしまい生命活動に支障がでてしまわないのでしょうか...

A 回答 (1件)

一般の生物の酵素の至適温度は確かにご指摘通りですが、あくまでも一般の生物だけの話です。

現在全てが解明されているわけではなくほとんどが研究中ですが、極限環境生物は0℃~120℃の範囲で活発に生活しています。ですからそれらの生物の酵素の至適温度は0℃~120℃の中の狭い範囲にあります。細胞膜もそんな温度では、低温下では流動性を失ったり、高温下では細胞膜の構造を維持できませんから脂質も違った性質のものになるようです。

例えばアイスアルジー(氷で生活する藻です)やスノーアルジー(雪中藻)は0℃で生活していますので、その酵素の至適温度は低いもので、18℃程度になれば酵素は失活しまして死滅します。スノーアルジーの中で雪中カワゲラ等の昆虫が生活していますが、同じように手に取ると手の熱で死亡してしまいます。ですから低温で生活している生物の酵素の活性はグラフにしますと低温に移動したものになります。南極の棚氷の下で生活する海洋生物は、長い間0℃~4℃で生活していますから温暖化の影響で数度海水温が上昇しますと絶滅すると考えられています。

一方高温下に生育します高耐熱生菌のそれは100℃近くの高いものです。犯罪調査等でDNA分析等が話題になりますが、その基礎技術にPSRといったDNAを増幅する技術があります。その際に使用される酵素は高耐熱生菌の酵素を使用しています。高耐熱生菌の酵素は高温で作用しますので工業化に恩恵があるために盛んに研究されている所です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
PCRは利用したことがあり、至適温度が70℃にもなるDNA合成酵素の発見はすごいことだな、と思っておりました。

>低温で生活している生物の酵素の活性はグラフにしますと低温に移動したものになります。

>南極の棚氷の下で生活する海洋生物は、長い間0℃~4℃で生活していますから温暖化の影響で数度海水温が上昇しますと絶滅すると考えられています。

上記の説明に非常に興味がわきました。
そこで、ワカサギなどの比較的生息可能水温域の広い魚の酵素活性はどのようになるのか疑問に思いました。

ワカサギの酵素活性についても、知っていらっしゃる方はお聞きしたいです。

また、特定の魚の酵素活性について調べたという研究(論文)はあるのでしょうか?

ご存じの方がおりましたら、よろしくお願いします。

お礼日時:2011/01/28 21:21

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