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ある統計の本に、t2乗=Fであり、
t検定と1要因2水準の分散分析は同じだ、と書かれていました。

そうすると、t検定が存在する意味がなくなってしまう
(分散分析だけですんでしまう)ことになると思うのですが、
なぜt検定をするのでしょうか。

A 回答 (2件)

bon-chanさん,こんにちは.



以前bon-chanさんと同じように悩んだことがあります.以下,自分なりの結論を述べます(これが正解かどうかは保証しません).

t検定と1×2分散分析は御指摘通りに同様の結論を導きます.そして,分散分析は1×2だけでなく,それ以上の複数の平均値の分析をすることができます.これだけを考えるならば,t検定には利用価値がないような気がします.しかし,いろいろと考えてみるとt検定にはやはり十分価値があります.

1)一つの平均値の検定において有効

t検定の使用法は,心理学領域においては,二つの平均値の比較のために使われています.しかし,t検定の最も基本的な使われ方は「ある数値が基準値と比べて有意に離れているか」というものです.統計法の教科書では「一つの条件の平均値の定数との関係を調べる検定」として説明されているでしょう.比較の手法が頻繁である心理学ではあまり使用されませんが,重回帰分析の偏回帰係数の有意検定はこの種類のt検定が使われています.

2)多重比較の原理として

分散分析では「要因全体として」有意であるかどうかを教えてくれますが,どの水準とどの水準との間に差があるかを教えてくれません.このために多重比較を行うわけですが,この多重比較の計算式をよく見るとt検定と類似しています.御存知の通り,t検定をそのまま使用しては多重比較としては不適なのですが,t検定を修正することによって多重比較の計算を行うことができます.

3)計算が簡単

上記の1)と2)は,あるいは1×2の分散分析で代用することができるかもしれません.しかし1×2の分散分析とt検定を比べた場合,t検定の方が圧倒的に計算が簡単です.対応なし要因に限定をすれば,二つの変数の平均と分散が分かっていればt検定をすることができますが,分散分析の場合は,原理的には個々のデータの平均値からの偏差を必要とします.つまり分散分析の方が計算が複雑なのです.

このように,t検定と分散分析では,その実用性からすれば分散分析に軍配が上がりますが,その基本的原理や簡便性などからt検定の価値が認められます.
変なたとえをすれば,四則演算の計算問題を解くときに,手軽な電卓を使うか,あるいは,わざわざ起動してExcelなどの表計算ソフトを使うか,などの違い,と考えています.
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
同じことを考えた方がいらっしゃると、何だか嬉しいです☆

t検定は確かに平均値の差の検定ですよね。分散分析は確か、要因が効果(?)があるか、という検定だったと思いますが、それがどう違うのか悩んでいました。

多重比較の原理、というのは思いつきませんでした。
実は最近検定をすることがないので忘れてしまってますが、計算式が似てるとは。びっくりです。

計算が簡単なのかな、というのは私も考えました。
でも、私が習った分散分析の計算の仕方は2種類あったんですが、その一方がけっこう簡単なので(Σと2乗とか程度だったような…)、どうなのかな~、と疑問でした。

でもt検定にも長所があるようなので、回答をいただけてよかったです。

ありがとうございました。

お礼日時:2003/09/25 14:30

t-検定は2群設定のみの場合に使用します.


3群以上の検定はANOVAを使用します.
最近はANOVAを実施せずDunnettやTukey
などの多重比較検定で直接検定します.
ANOVAで2群検定をするとt-検定と同じ結果になります.
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この回答へのお礼

お言葉ですが、質問でも書いたように、
1×2の時、
分散分析(ANOVA)ではなく、t検定を行う意味を知りたいので、そちらの回答をお願いします。

お礼日時:2003/09/25 14:18

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