イ・ムジチ演奏,ビバルディ「四季」ですが,このたび,1977年(?)カルミレッリ版を購入しました.完璧なアンサンブルですが,時々独特の「節回し?」があります.独自の解釈,ということでしょうが,すんなり入り込めません.なんだか,ベテラン演歌歌手が,かつての大ヒット曲を,ちょっと節をつけて歌っているような...学生のころ聞いた,「正攻法の」演奏が聞きたいです.くせのあるピリオド楽器でなく,なめらかなモダン楽器で,イ・ムジチで調べてみると,1959年の「アーヨ版」(ステレオ録音),1969年(?)「ミケルッチ版」,1995年の「シルフ版」が.あるようです.アーヨ,またはミケルッチを推す意見が多いようですが,どちらがいいでしょうか?また,ほかの楽団でも,おすすめはあるでしょうか?カラヤンのフル・オーケストラ版はちょっとどうかな,という気もしますが.
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
殆どの人は、最初に聴いた演奏を好む傾向にあるとか・・・?
絶対とは居えませんが、よほどの違和感を感じなければ、暫らくの間は、そう言う状態だろうと思います。人に因っては、その後、幾つもの演奏に接し耳が肥えてくれば、その時々の通過点に因って、好ましく感じる演奏が違ってくるのも当然な事です。
しかし、初めての出会いが理屈抜きにベストと感じる演奏も有りますね!
以下、四種は、全てイ・ムジチなのでご存知でしょうが!!
●(1)(ソロ・ヴァイオリン:フェリックス・アーヨ)版 <録音:1959年4月29日~5月6日>です。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1887444
40年位前、日本での「四季」ブームの火付け役歴史的名盤と言われている様ですが!?
イ・ムジチが現在まで6回の録音をしている2番目の演奏。
実家に帰省した様な気がして、何故かホッとします!?これが私の原点回帰?(苦笑)?
●(2)(ソロ・ヴァイオリン:ロベルト・ミケルッチ)版 <録音:1969年9月20日~26日>
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0009N2VDC/re …
後を継いだミケルッチのソロにて、演奏スピードが少しアップ。全体的に引き締まった印象!確かにイ・ムジチ!この演奏も好きです。
以下の2種類は、聴いた事が有りません。
●(ソロ・ヴァイオリン:ビーナ・カルミレッリ)
http://amanatu.com/amazon/asin/B00005FFCL/
質問者様、お持ちの演奏でしょうか!?
●(シルブ・マリアーナ/ブッカレッラ・フランチェスコ/野入志津子)
http://amanatu.com/amazon/asin/B00005FGFH/
さて他に出合った演奏から少し。
CDで出ているのか未確認なので、無意味になるかも知れませんが・・・
(1)と同じアーヨのヴァイオリンで・・・
●(3)ヴィットリオ・ネグり指揮:ベルリン室内合奏団(ソロ・ヴァイオリン:フェリックス・アーヨ)
メイン・ヴァイオリンが一緒でも楽団がイタリアからドイツに換わると、笑えるほどドイツでした。
●(4)ネヴィル・マリナー指揮:アカデミー室内管弦楽団(ソロ・ヴァイオリン:アラン・ラヴデイ)
イ・ムジチ版に慣れていると少し違和感を覚えますが、聴き慣れてくると、教科書的「四季」演奏ってこんな感じかも、と思えて来ます。でも標準的と言う安定感が作用してか訴求力には欠ける気がします。
●(5)小沢征爾 指揮:ボストン交響楽団
このソロ・ヴァイオリンは、他の演奏では聴こえてこない(聞き逃しているのかも)音を丁寧に丹念に送り出していて、四季のソロ部分の新たな発見が出来た様な新鮮さを感じました。オーケストラのサウンドもバランスとハーモニが意外なほど良かった。
面白演奏・・蛇足中の極めつけ蛇足!
●(6)ストコフスキー指揮:ニューフィルハーモニア管弦楽団 <録音:1966年8月24日>
ナルシストの本領発揮!ストコフスキーの音楽がここにも有った!っと、心が不思議にハシャグのです。ヴィヴァルディを語るなんて余地は無いのです。ストコフスキーが世界を変えるのです。他の演奏と較べる?そんな意味はここには有りません!
蛇足はこの位にして、最近の私の「四季」マイブームは、
●(0)イタリア合奏団:ヴィヴァルディ:協奏曲集「和声と創意への試み」(2枚組CDの中の一枚目)<DENON>
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83 …
私の知っている昔のイ・ムジチよりは男性的で理性的!でも、ドイツ的な強持てでもフランス的な洒落た孤独感でもなく、確かにイタリアの温かさが心地好いのです!!
この回答への補足
アーヨ盤,10日ほどで届きました.オリジナルのフィリップス盤はすでに絶版で,デッカのリマスター盤でした<http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005CD9Z/re …>.ジャケット写真も変わってます.96kHz,24bitの「super digital transfer」と書いてあります.1950年代の録音なのに,とにかく驚くほどノイズレベルが抑えられています.オリジナルは聴いたことがないのですが,ノイズを抑えた反面(?),ツルンとして皮を剥かれたような印象です.リマスターが本当にいいのかどうかはよくわかりません.演奏は,思ったよりゆったりした感じでした.実は「四季」を家のスピーカーで聴くのがちょっとはずかしいので,通勤途中で聴いています.ご紹介いただいたミケルッチ盤やイタリア合奏団も聴きたくなってきました.Telemannの室内楽とWeissのリュートにもはまってるので,おこずかいで少しずつ増やしていきたいです.このたびは,貴重なアドバイスありがとうございました.
補足日時:2011/04/19 13:28早速の回答ありがとうございます.大変ていねいに解説いただいて感謝しています.鳥類の幼鳥は,卵の殻を破ってはじめに出会ったものを自分の親と認識する,「刷り込み」があるそうですが,音楽もそのようですね.クラシックでもジャズのスタンダードナンバーでも,特に若いころ・子供のころに始めて出会った演奏の印象がとても強くなるような気がします.ご指摘のとおりです.いまでもわたしは,ベートーベン・ピアノソナタ,マーラー5番など,その「トラウマ」?があり,むかし聞いた有名でない東欧のオケの廉価版LPが忘れられなくなっています.やっぱりイタリア合奏団もいいですよね!滑らかで温かい.少しずつ手にはいるものから検討させていただいて,あらためめてまたご報告させていただきたいと思います.今回は,国内で販売されていない「アーヨ版」の新品が,輸入物で入手できるらしいと知って,わたしの「迷い」が生じました.重ねて親切なアドバイスに感謝いたします.
No.3
- 回答日時:
何がベストかは、人それぞれで、人の数だけあってよいと思います。
1959年の「アーヨ版」(ステレオ録音)は、最初の最初でヴィヴァルディの四季を知らしめたものです。最新の演奏・録音より多少瑕があっても、別格、いわば横綱と考えてよいと思います。
大関を検討されてはいかがでしょうか。
ちなみに、私はLPを持っています。1968年ごろ買ったと思います。だいぶ傷んでいますが、24ビット-192KHzで録音して編集すると、見事によみがえりました。DVD-Audioにすると、これもまた結構なものです。
この回答への補足
アーヨ盤,10日ほどで届きました.デッカレーベルになり「50 great recordings」というシリーズになっているようです.<http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005CD9Z/re …>.ご紹介いただいたフィリップス盤の,その後の再発売時のジャケット写真を一部取り入れたようです.96kHz,24bitの「super digital transfer」と書いてあります.192kHzのDVDよりはすこし落ちるリマスターでしょう.オリジナルは聴いたことがないので比較できないのですが,とにかく信じられないくらいノイズレベルが抑えられています.まったく別のCDですが,最近聴いた,ジュリーニの「ヴェルディ,レクイエム(1963年録音,リマスターされ,現在はEMIからsuper quality CDとして発売されています)」よりもノイズがないです.ノイズを抑えた反面(??),妙にツルリとして皮を剥かれたような印象です.「リマスター作業」でなにをしているのか,詳しくは知りませんが,やり方によっては,本当にいいのかどうかはよくわからないと感じました.演奏自体は,思ったよりゆったりした感じでした.最近流行のピリオド楽器・ピリオド奏法では,せわしなく感じることもあり,モダン楽器でも,心癒される,または大きな感動を与えてくれる名演はたくさんあると思います(たとえば,バッハ,マタイ受難曲とか).実は「四季」を家のスピーカーで大音量で聴くのがちょっとはずかしいので,一人通勤中に聴いています.このたびはご親切な回答・アドバイス,ありがとうございました.
補足日時:2011/04/19 13:47ご丁寧な補足回答ありがとうございます。貴重なLPのすばらしい画像までアップしていただきまして、感激しています。このたび私が購入したカルミレッリ盤にどうしても違和感を感じておりまして、質問を立てさせていただきました。「四季のベスト」という質問は、なんとなく気恥ずかしい気がしておりました。「クラシックの超入門、ド素人の好きな曲、安っぽいBGM」と言われてしまうのではないか、という引け目です。「コレルリはピリオド楽器のホグウッドじゃないと」「ジェミニアー二は暗いね」「ドイツのトラヴェルソ音楽はフランスにかなうわけないよね」「カメラータの演奏は単調でつまらない」とか、高い視線からの会話ばかりで、心安らぐ素直な演奏はないかしら、モダン楽器でも真心こもった優しい音楽はないかしら、というわたしの素朴な疑問を解きほぐす場が得られなかったのです。ご親切に重ねて感謝いたします。
No.2
- 回答日時:
ヴィヴァルディは、忘れられていた作曲家で、一般に注目されたのは最近(といっても半世紀前)です。
何をもってベストというかは難しいところですが、四季といえば、やはり1959年の「アーヨ版」でしょう。これで、ヴィヴァルディの四季のスタイルが確立されてしまったと言ってよいと思います。
確か、昭和30年代、TVの皇室アルバルという番組のBGMに使われていたと思います。当時は、そんな古い曲とは誰も思わなかったと思います。
回答ありがとうございます。お礼が遅くなりまして恐縮です。やはりステレオ録音のアーヨ盤にとどめをさすでしょうか。今回、国内で入手できないと思っていたアーヨ盤のリマスターが、輸入物で手に入ることに気づき、質問を立てさせていただきました。No.1の方のご回答も参考に、現在注文/購入手続き中です。配送までにはすこし時間がかかるようです。
<http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005CD9Z/re …
観賞後、改めまして、音質/演奏に関する感想など、ご報告させていただこうかと考えています。
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