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景気対策のために、政府が数兆円もの紙幣を刷ってばらまくとインフレになるということは、何となくは理解していましたが、自分で具体的に説明できません。
例えば、東日本大震災対策で政府が数十兆円の紙幣を刷ったと仮定して、インフレになる理由を具体的に説明してください。
よろしくお願いします。

A 回答 (9件)

どなたかが既におっしゃっていましたが、あなたが議題にしたいのは政府紙幣の話でしょう


か、日銀券の話でしょうか。

日銀券である、と仮定してお話させていただきます。
日銀が日銀券を印刷したとしても、これを流通させなければ、まったく意味がありません。
市場にお金が流通しないわけですから、インフレにもデフレにもなりません。

日銀が発行したお金を市場に流通させるには、

・日銀が金融機関にお金を貸し出す。
・日銀が市場から金融商品を回収する(国債を含む)。
・日銀が政府から直接国債を買い受ける。

そして、これとは別に、
・政府が政府紙幣を発行して市場に直接流通させる。

という方法が考えられます。同じ「紙幣をする」だけでも、これだけの流通させる方法が
あるのです。

また、一概に「インフレ」と言っても、ここにも様々な考え方があります。

今、テレビ等で盛んに言われているのは、「デフレギャップ」の問題。
つまり、消費総額である年間のGDPと、年間の供給量との間に、30兆~40兆円の大幅な需給
ギャップがある、ということ。

仮に紙幣を印刷して、仮に30兆円市場にばらまくとして、はたしてこの「デフレギャップ」
は減少するでしょうか。

ひょっとしたら、1兆円~2兆円程度デフレが解消するかもしれません。物価が上昇するわけ
ですから、確かに「インフレ」は起こっているかもしれませんが、経済は未だに「デフレ」
ですよね。この状態を「インフレになった」と果たして言うでしょうか。

ひょっとしたら、ちょうど30兆円、GDPが上昇し、供給量とのバランスが合致するかもしれ
ません。デフレは解消しました。ですが、需要と供給のバランスは丁度釣り合いが取れてい
ますから、この経済の事も「インフレになった」とは言わないでしょう。ですが、確かに
物価が上昇しているわけですから、「インフレ」は起きています。

では、この需給バランスが逆転した場合はどうでしょう。
供給量に比べて、需要量が数%~10%程度上回るとします。

どうでしょう。この状態。これ、「物を作っても作ってもまだまだ生産が追いつかない」っ
ていう状況を意味しています。この状態をなんて言いますか?

「好景気」って呼ぶんです。

さて。最後に考えられるのが、馬鹿な経済学者たちが起こりもしない事態をあたかも発生す
るかの如く必死に煽り続けてる「ハイパーインフレ」。これ、定義的には物価が年間で
13000%に上昇する事を言うのだそうです。

まあ、そこまでいかないとしても、日本の戦後経済のように、極端に物価が上昇するような
急激なインフレが日本で紙幣を印刷すると起こる、って言ってますよね。

はたしてそんなことがあり得るのでしょうか。
考えていただきたいのは、発行した紙幣を市場に流通させるための方法のうち2番目。

・日銀が市場から金融商品を回収する(国債を含む)。

という項目です。まあ、日銀はわざわざ紙幣を印刷などしなくても、十分な発行済み紙幣を
保有しているので、「印刷してばらまく」事例としてご紹介するのはちょっと違う気がして
いるのですが、理屈は同じですから。

日銀は、今回の東日本大震災で、急激な株価の落ち込みをシャットアウトし、市場を安定さ
せるため、1週間連続で、合計82兆円に上る短期金融商品(1年間で満期が到来する金融商
品)を市場から買い上げました。

つまり、「日銀は発行した紙幣を合計で82兆円、市場にばらまき」ました。
この中には恐らく短期国債なども含まれていたかと思います。

ところがどうでしょう。インフレなんてものが今、この日本に起きていますか?
むしろ、今、日本で一部商品に関してインフレ傾向にあるものがありますが、それは日銀が
市場に82兆円ばらまいたからではなく、「水」「ガソリン」「農産物」をはじめとして、
「市場から物資が不足した」ことが原因で起こった物価の上昇です。

値下げしなくても物が売れるんですから、わざわざ安売りをする馬鹿な人はいませんよね。

いいですか。インフレが起きる要因となるのは、日銀や政府が紙幣を刷るかどうか、なんて
事が問題になるのではありません。

インフレは、「物資が不足する」から起こるんです。ドイツだってそうですよ。
ルール地方が戦争で破壊され、他国に占領され、ドイツの生産が大幅に減少した中で政府が
紙幣を刷ってばらまいたからあの国はハイパーインフレに陥ったんです。

戦後の日本で起こったインフレも同じ理屈。戦争で日本の生産拠点が各所で破壊され、悲惨
な状況の中で、日本が軍需国債を発行し続けていたから起こったインフレです。

一見すると、今の日本は、東日本で多くの生産拠点が破壊され、あたかも戦後と同じような
状況にある、と勘違いしている人もいるかもしれません。ですが、あの地震で破壊されたの
は、日本の国土全体から考えれば、それほど大きな割合ではありません。

そんな状況の中で、「インフレが起きる」などとばか騒ぎしている連中のたわごとを真に受
けないで下さい。そして、日本が取るべき選択は、

・日銀が政府から直接国債を買い受ける。
ことや、
・政府が政府紙幣を発行して市場に直接流通させる。
ことではありません。そんなことをせずとも、

・日銀が市場から金融商品を回収する(国債を含む)。
だけで十分に事足ります。日本の金融市場はそういう特性をもった市場です。
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お金が大量に流れ出る時には、未来価値をますます高め上げていく新しい産業や新しい経済大陸が見つかる事がとても大切です。

それによってバランスが取れます。

重要な事は、一瞬間の需要であったり、一瞬間の価値ではありません。

そのお金が、常に常に流れ続けて、まだまだどこまでも流れ得る様なルートが出来ている事の意味です。次々と流れて、誰もが皆にまで、そのお金が流れ得る様な一大事業、一大産業が興る時にこそ、大量のお金が発行されて然るべきです。

景気対策の中身こそが大事だという事です。

単に印刷だけをしたものはお金ではありません。お金は巡り巡る事と、回れば回る程にますます感動が広がり、生活水準が終わりなき高まり、まだまだ人間はやれる、この国は行ける!という覇気を自他ともに感じる時に初めて、印刷された紙はお金となります。

今回の3.11東日本大震災では、現段階で描かれている復興構想や復興プロジェクトの様な、復興のモデル、復興のビジョンにはそうした新産業、新技術、新しい経済大陸、新しい成長エンジン、経済発展モデルなどの提案がありません。

これが無い状態で印刷したものは、まるで水に赤いインクを垂らして、それが血液だと言いながら輸血する様なもので、余計に資本主義社会、或いはマーケットがおかしな状況になります。

それがインフレです。

一瞬間の感動、一瞬間の問題解決、部分的な循環ではいけません。旧い産業、旧い技術、旧い商品、旧い感動パターン、旧い経済発展モデル、旧い成長エンジン、旧い・・・そんなところにはお金を回してはいけないんです。

倒れるべきものなので。

逆に、新しい感動パターン、消費パターンを生み出し、新しい産業・技術・商品を提供し、終わりなき発展していく新しい経済大陸が目に見えて分かる時、その時には印刷したお金は最高の道具となり、好景気感が広がる事でしょう。

少なくとも、モノづくり・製造業にはそれは起こりません!

それと、ご存じかとは思いますが、実は世界はお金に溢れています。これ以上お金を印刷すれば、パッとみた薄っぺらい観察からは景気が回る様に見えますが、別の形をとって必ずバブルが起きます。結果的に、そのバブルによってまた経済格差がひどくなり、お金を印刷するときよりも酷い状況が作られます。

重要な事は、世界中に溢れているお金を吸収しえるだけの未来価値、未来発展、未来産業、それを、一発屋や瞬間的にではなく、持続開発的に発展が可能な技術・産業・商品を日本から生み出す事です。

そこに、世界の投機マネーを全部、日本へ頂きますしながら、投機を投資へと変化させ、一方でおわりなき新しい産業をポンポン連発する事、その場合はお金を印刷しても、世界はますます潤うでしょう。

この時は、日本が世界を救う存在となります。

重要な事は、お金の方ではなく、商品や産業や技術の方です。
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政府紙幣と日本銀行券とは別物です。


そこを勉強されると答えは見えてきます。

間接的な答えは、企業が株を増資すればどうなるでしょう?
株価は時価総額に合わせて下落します。
それと同じなんです。
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これまでの回答は一般論であり、傾向としては合ってるでしょう。


でも、質問者様の知りたいのは日本個別のことであろうと思います。
日本経済は巨大であり、且つ現在はデフレであることに注目します。

同じ金額を刷っても、規模の大きい国は規模の小さい国より、インフレ圧力が大分小さいことは見当がつくと思います。また、日本はデフレ、即ち需要が供給を下回っている状態です。この差(デフレ・ギャップ)より刷る金額が少なければ物不足にはなりませんので、インフレにはならないでしょう。また、デフレ・ギャップより多く刷っても、デフレ・ギャップがあるだけインフレ圧力は抑えられます。

結論:大量と言うのがどの程度を指すか曖昧であるが、日本の経済規模の巨大さとデフレ・ギャップの存在から、日本のインフレ圧力は他の国と比較してずっと小さいと言える。

>例えば、東日本大震災対策で政府が数十兆円の紙幣を刷ったと仮定して、インフレになる理由を具体的に説明してください。

デフレ・ギャップも数十兆円と言われていますので、インフレにならないか、仮になるとしても緩やかなものでしょう。
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かなり古い経済論かと。

給料を給料袋でもらってたころの経済論ですね。
ここ20年、日銀は、0金利政策に加えて、積極的に紙幣を刷り続けていますが、インフレにはなっていません。
実際に、市場には、実態紙幣の数百倍規模の帳簿上のお金が出回っていて、紙幣を使った決済は、よほどの方針の会社か、個人などの少額決済に限られます。

銀行の振り込み、クレジットなど、実際の紙幣が動かない市場が多く、銀行や政府が刷っても、市場が受け入れない状態ですから、「印刷を増やして」もほとんど影響はないはずです。
なお、帳簿上は、国債を発行すると、市場から紙幣を吸収する効果が強くあるので、国債を発行しないまま、政府が帳簿上のお金を作って、市場に返すと、ご質問に期待の現象が起こります。
国債が償還され、市場に少なくなると、国債の金利が上がり、インフレに繋がる、という理解でもいいです。
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何でも大量に出回ると価値が下がります。


お金の価値が下がると、当然今までよりも多くのお金(給与等)が欲しくなる。
ローンの金利も上がります。
円の信用は無くなり国債も上げなければ売れなくなります。
円安にもなるでしょう。
インフレになっても多く損をするのは現金(貯金)を多く持つ人だと思います。
借金の多い人は得する人が多いと思います。
借金大国のアメリカや日本はインフレになった方が良い事が多いかもしれませんね。
程度はやってみなければ誰にも分らないでしょう。
想定以上にインフレになるかもしれませんしほとんど影響ないかもしれません。
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こういうことはひとつひとつ言葉を確かめながら理解(説明)していかなければなかなか目的地に到達しないことになります。


まずインフレとは貨幣価値の下落と言われます。
物々交換なら米一俵に対して反物が何反という風に分かりやすいのですが、紙幣(貨幣、お金)はそのものには物的な価値のない観念の産物ですから、どうしても観念的な認識にならざるを得ず、理解を誤らせる原因にもなります。
しかし所詮は交換するときの比率の変動(低下)ですから、同じ原理です。
さて、大震災対策での通貨の大量供給ですが、人によっては紙幣の増刷という説明が使われているようですが、立場によってその意図するところは大きく異なるようです。
その違いは現状をデフレと見るか否かにあるようです。デフレと見る人は日本の供給力(生産力)には十分な余力があり、通貨が多少増えてもインフレにはならない(なっても十分コントロールできる)と考え、反対側の人は戦後のハイパーインフレのトラウマから脱することができずにただインフレを怖がっているように思えます(あるいは給与所得者の味方を標榜しています)。
このように説明していくと池上さんの番組がひとつできるくらいになりますので、あとはこのように世間に流布している主張をひとことひとこと確かめながら検証していくことで疑問が解消するだろうということを理解していただくことでこれを締めたいと思います。
中途半端で申し訳ありませんね。
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http://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3% …

ご参考までに。
URLの文章を読んでも難しいのですが・・・。
(^^;ゞ
規模を小さくして考えると判ると思います。

ある南の小さな島では、大きなシャコ貝(貨幣)一つで、家が一軒買える貨幣制度が有りました。
島には家が100件、シャコ貝の貨幣が100個有ったから、長い間、家の値段は【1シャコ】でした。
ところが、単細胞な王様が、
「お金は、多い方がいい」
とばかりに、「シャコ貝(貨幣)」を100個増産しました。
すると、
「島には家が100件、シャコ貝(貨幣)が200個」
の状態に成った訳ですから、家の値段は【2シャコ】に成る。
つまり、家の値段は「倍」に成った訳ですね。
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簡単な説明をします。


ものが、100あって、お金が1000あるとします。丁度いい流通は、100のものが10のお金で買えれば、全体で、1000のお金が流通してれば安定した経済です。
が、ものは100だけの同じ数なのに、お金が2000になってたら、これまで通りの10では販売する人がいなくなります。20でも買えるのですから、物価は、次第に上昇して行きます。これがインフレです。
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