No.4
- 回答日時:
#3さんの
>南蛮渡来・貿易をシャットアウトした「バテレン追放令」。江戸時代の鎖国政策につながるもので、日本の発展を大いに遅らせましたね
この意見は私は納得は行きませんね。たぶんその反対が正しいのだと思います。物を発展させるには、その集団が外部に余り開かれ過ぎているのは危険で、ある程度の孤立が必要であると言うことが、近年の複雑系を論じる非線形数学の発展で明らかにされております。
例えば、世界で最も効率が良い研究所とされているのはドイツのマックス・プランク研究所だと言われています。事実、ノーベル賞を受賞された方の数をそれに注ぎ込んだ予算で割ると、この研究上が世界で一番高い数になります。この研究所は、実はドイツに幾つでもあり、各々が適度に孤立しており、ルーズに繋がっております。そのために、各研究所の研究者達は、次から次へと入って来る過多な情報を遮断することが出来て、他から邪魔されずにじっくりと自分の考えを発展することができる。
その反対に、一番効率が悪いのは、優秀な研究者達を一堂に集めた巨大研究所や研究所都市を作ってしまうことです。具体的には、アメリカのGMだったかGEの中央研究所や、日本でのけいはんな関西文化学術研究都市や筑波学園都市などです。そのようなところでは、新しいアイデアの情報が飛び交い、そのアイデアの潰し合いが始まってしまう。どんなアイデアでもそれが出て来たときには未熟で粗だらけですので、それに対する批判なんて子供でも出来る。その批判に晒されると研究者も萎縮してしまい、その後の発展が望めなくなる。事実、これらの中央研究所や研究都市からは、今までの物の改良版は幾らでも生まれて来ますが、今までとは全く違った新しい世界を築くような発見はほとんど出て来ていません。
新しい発展は、そのことに関する知識の平均値が決めるのではなくて、その平均値のまわりの揺らぎから起こって来ます。そして、揺らぎの大きさは、その集団を構成している数が少ないほど相対的に大きくなることが、数学では知られております。上の例は、その具体的な例になっているのです。
同じようなことは生物界でも起こっております。何処だったか忘れましたが、ある国の湖の中でトミヨと呼ばれる魚の一種が、生物学的な常識からすると短い時間で凄い勢いで進化していることが見付かりました。その湖は外界から孤立していました。もし、その湖が外界に開けていたら、そのように今までとは違った形に変化した魚は、外界の魚に立ちどころに食い尽くされてしまう筈なんですが、それが孤立していたお陰で、前から変化した者達も生き残れているのです。勿論、変化せずに前と同じ形の物は既に数百万年渡って順応していたので生き残れたのですが、その形から偶然な揺らぎで変化してしまうと、前より目立つようになり、他の魚から食べられてしまうのです。それが、「孤立」と言う偶然のお陰で生き残れて、新しい種の出現を許したのです。そして、世界がより多様な方向に変化して行きます。
その反対に、世界が一つに繋がってしまい、情報が幾らでもスムースに流れている社会では、偶然に突出できた勢力に世界全体が飲み込まれてしまいます。その結果、多様性が拒否され、一つの価値観で統一されてしまいます。すなわち、統一化は退化であり、その反対の多様性への分岐が進化なのです。そのような例は、人類の歴史や生物の歴史を見ていると幾らでもありますね。
勿論、孤立が新しい存在形態を必ず発展させるとの補償はありませんが、その発展を助長する確率が高くなります。その反対の開放は、必ずその揺らぎを潰す方向に力が働くことは解っております。
ですから、日本の鎖国の結果、独自で個性的な文化を作り上げ、日本人は人類に多様性を付け加えことが出来ました。更にその鎖国の間に世界には類を見ない独自に発展させた日本人の世界観は、その後の開国後に日本だけが他の非西洋諸国と比べて何故こんなにも効率よく西洋に追いつけたかの、重要な根拠を与えております。他の非西洋諸国は日本のような鎖国時に培って来た独自性を持っていなかったので、日本の真似をしても中々巧く行かなかったのです。
No.3
- 回答日時:
日本に貢献では無く、逆貢献ですか・・・・。
徳川家康。確かにそうとも言えますね。タヌキと呼ばれる所以でしょうか。関が原の合戦で小早川の軍勢を寝返らせなければ、結果は変わっていたでしょうね。私は豊臣秀吉かな。この人は本当に百姓でした。あらゆる知恵を働かせ織田信長に近付き、足軽になりましたね。信長の草履を自分の肌で温めておいたという逸話がありますが、それが事実であろうとなかろうと、信長に気に入られる為には何でもする男には違いないです。この人「戦は数」というアホでも分かる事を自分の戦歴になぞらえて、のたもうてますが、完全に自己陶酔ですね。でも所詮は朝廷や武家の子ではありません。天下統一を成し遂げたは良いですが、関白としての政治はメチャメチャ。農民一揆を恐れた我儘政策「刀狩」。負けるのが誰でも100%分かるのに、自分の戦歴だけを信じた「朝鮮出兵」。南蛮渡来・貿易をシャットアウトした「バテレン追放令」。江戸時代の鎖国政策につながるもので、日本の発展を大いに遅らせましたね、これで。秀吉が幕府を開かなかったのは不幸中の幸いですが、その後に家康が幕府を開いちゃったから同じ事ですね。
No.2
- 回答日時:
想像を逞しくすると、幾らでもその例が見付かるのではないでしょうか。
ある人曰く、日本の歴史で最悪悪人は明智光秀である。何故なら、信長の開けた世界観のお陰で、日本人はその頃どんどん海外に進出して、インドネシア辺りまで行っていた。あの調子で海外進出を続けていたら、オーストラリアは日本人によって発見されていだろう。だから、きっとオーストラリアに多くの日本人達が移民した、その内に、丁度アメリカと同じように移民した日本人達が日本に対して独立宣言をして、オーストラリアに日本語を話す共和国が出来ていたに違いない。それを潰してしまったのは光秀である。
でも、その反対の考え方もありそうです。もし信長が暗殺されなかったら彼は天皇家を潰して、今までの封建制度を潰し、西欧の封建制度を除いて世界の何処にでもある中央集権国家に移行していただろう。その結果、日本は西欧を除いたその他大勢の国になってしまい、西欧のように効率よく産業革命も出来ず、したがって効率の良い資本主義国家も作れなかっただろう。その悲劇を救ってくれたのが明智光秀である。
さあ、光秀は日本の生み出した最悪人だったのか、それとも現代のような目覚ましい資本主義国家になれなくなる可能性があったのを救ってくれた救世主なのでしょうか。
私は、家康を大変高く評価しています。彼は信長ほどの絶対権力を持つことが出来なかったので、信長の試みたように全豪族を潰して中央主権国家を作ることが出来ず、まあドングリの背比べと言うことで止む終えず、天皇家を残し更に諸大名を残す幕府制度という封建制度で妥協してくれました。その結果、西欧の類似した封建制度の下に、江戸時代の安定期に各大名の間に競争原理が働いて、その後に来る産業革命や資本主義の発展に対して、西洋にも匹敵する貢献をしてくれました。世界で西欧と日本にしかなかった、この封建制度が今日の西欧と日本の近代国家としての富を作っていることを考えると、家康が幕府制度でやらざるを得なかったことが、近代の日本の発展にどんなに重要な寄与をしたか計り知れません。
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