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江戸時代の書状を読んでいると、
季節や節句などのあいさつの贈り物としてよく魚が出てきます。
魚を送る風習はどうして生まれたのでしょうか?

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

「さかな(魚)」という言葉は、もともと酒の肴(さかな)から出た言い方で、古くは「うを」とだけ用いられていたものです。


古代においては、神に土地の産物をささげる神饌や、土地の支配者に産物(贄)を捧げることにより土地の支配を象徴する贄(にえ)などが贈り物の日本におけるもともとの形と考えられます。神饌や贄は、米・酒・塩・野菜・海藻・アワビそして魚類(鯛などの海産だけでなく鮒・鯉や鰹節なども)が主要なものでした。
ところで、節句はもともと説日(せちにち)とも言われ、節会と呼ばれる宴会が開かれ、酒食が供される習わしでした(奈良時代以降)。その多くは神事に由来を持ち、神事の最後に直会(なおらい)として、神との共食共飲行事としての性格を持っていました。大嘗会・新嘗会の後の豊明節会などがその代表的な行事でした。
贈り物をすることの多くは、節句や祝い事などの神事に関連することなので、神饌や贄の内容物が贈られることになります。特に神饌には酒が付くのが普通で、贈り物には御神酒として酒を贈ることが多くみられるようになります。それに肴として上記の産物をつけるわけですが、その中で酒の肴として相性の良さ、見栄えなどから魚が主になり、酒を贈らずに肴=魚だけを贈ることが出てきます。
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