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自分自身が普段、不安定なので心理学を勉強しようと思う中学3年生です。
さて、心理学(とくに精神分析学)について質問させていただきます。
■現時点で最も効率のよい勉強方法はなんでしょうか。
■フロイトやユングが著した本の訳本は読んだほうがいいのでしょうか。
■心理学を学んで取れる資格はどんなのがあるか。また大学の心理学科に行く必要はあるか。

既に図解式の本は数冊読んで纏めましたが
心理学系統の情報が少なく、どうしたらいいのかわからないので勉強方法を教えてください。
また一体、内容はどこからどこまでが・・・正確な内容を書いてあるかも不安。

宜しくお願いします。

A 回答 (3件)

大学で心理学を担当し、同時に臨床心理士をしています。



質問者ご自身が、「不安定である」とおっしゃっていますが、中学生ということから、青年期前期あるいは、思春期と呼ばれる発達段階にいらっしゃいますね。
この思春期では、急激な身体的な成長、性的な成熟をきっかけに、また、抽象的な思考が可能となるという認知面での発達をベースにして、自分自身のことや、自分の生き方といったことがらを考えるようになることもあり、どうしても情緒不安定な時期になります。
こういう特徴は、早い遅いという個人差はありますが、中学生~高校生くらいには普遍的に見られます。
まず、このことは十分にご理解ください。

さて、その上で、心理学、とくに精神分析を勉強したいということですが、現代の心理学においては、フロイトやユングが提唱した、そのままの形での精神分析学や、分析心理学は認められていないといえます。
もちろん、臨床心理学の中でも、精神分析的な見方、分析心理学的な見方は続いていますが、科学的な心理学としては、実際に証明することが難しい学説や、考え方がたくさん含まれていますので、もともとの理論がそのまま認められているとはいいがたいのです。

もちろん、精神分析の考え方を学ぶことを全面的に否定するつもりはありません。
しかし、フロイト、ユングの本は、必ずしも容易ではありません。
一般に学問は、抽象的な概念で説明を行いますので、そうした抽象的な思考になれる必要があります。
また、中でも心理学は、本に書いてあるような体験は、私たちも実際に経験したりはしていますが、「こころ」自体が、実態として(つまり、いす、机、身体器官などのように、「もの」として)存在するものではありませんので、概念的に説明されると、余計に理解が難しく、議論についていけない恐れがかなりあるのです。
したがって、その辺りは、フロイトやユングの著書にいきなり挑むよりも、「新書」という形式で出ている本に、それらを解説したものがありますから、講談社現代新書、筑摩新書など多数、新書形式の本が出ていますから、そこから選んで読んでみるのがよいと思います。

私としては、むしろ、心理学というのはどういう学問で、どのように学ぶのか、どこで学べるのか、心理学を学んだ上でどういう職業に就くのか、心理の資格にはどういうものがあるのかについて、全般的な知識を得られてはどうかと思います。
そのためには、次の本が、やや古くはなりましたが、中高校生の方には最適な参考tしょだと思います:
海保博之(2003):心理学ってどんなもの.岩波書店(岩波ジュニア新書#427),ISBN4-00-500427-X,\740+税
大きな書店に行けば、新刊として入手できると思いますし、公立図書館などには所蔵されていると思います。

また、心理学に限らず、学問は、体系的に、基礎から応用へ、また、その方法論などもきちんとした形で学んでこそ、本当に理解ができますので、ご興味が続いているのであれば、大学の心理学科へ進学して、きちんと学ぶことをお勧めします。

心理学科を卒業しますと、申請によって、日本心理学会が認める「認定心理士」の資格を取ることができます。
この資格は、ただし、心理学科を卒業し、心理学をきちんと体系的に学んだことの証明に相当する程度です。
このほか、それぞれ認定された大学院を修了しますと、臨床心理士、学校心理士、臨床発達心理士などの心理学の資格を取得できます。
これらの資格は、現状では、財団法人や、心理学の専門学会が集まった公的な認定機構が試験を実施して、合格者に付与しているという資格で、まだ国家資格ではありません。
しかし、心理の資格については、国家視覚化が必要であるという考え方に基づいて、ゆっくりではありますが、関係者の間で協議が進んでいますので、質問者様が大学に進学する頃には、一定の国家資格が制定されている可能性もかなりあります。

気をつけなければ行けないのは、心理の資格は、「資格商法」といって、かなりルーズで、いい加減な形で取得できるものが横行しています。
これらは、お金儲けが目的で、容易に取得できるものの、実際の仕事にはほとんど結びつかないものがたくさんあります。
中には、お金を払わせただけで、連絡が取れなくなるようなところもあります。
Wikipediaに、日本の心理学に関する資格一覧というページがあります。
ここの記述は信頼できますので、興味があればご覧ください:
http://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&cd=1 …

今のところ、心理学については、大学でしか学べませんので、中学、高校時代には、大学で学ぶ基礎的な力をつけるという意味で、主要5教科をはじめとして、それぞれで学ぶ学習内容をきちんと理解して、実力をつけていただくとよいでしょう。

以上、ご参考までに。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
長文いただきとても嬉しいです。
「心理学ってどんなもの」は購入して読んでみようと思います。
心理学的な全般知識を身につけるところからはじめてみようと思います。
現在は主要教科をきちんと勉強しながら
新刊を読みまとめる作業で心理学を勉強しようと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2011/08/20 15:36

> 現時点で最も効率のよい勉強方法はなんでしょうか。



効率の話をするならば、将来自分が学びたい大学でちゃんと学べるように基礎学力をつけておくのが一番です。
こう書くと不満でしょうが、心理学の勉強をいきなり独学で始めようとするのはかなり難しいことです。
おそらくきちんと理解できません(特に精神分析は)。

図解式の本は読まれたということですので、次はもう少しちゃんとした「心理学入門」を読まれるとよいと思います。
大きな書店に行けば、有斐閣、新曜社、北大路書房、金剛出版など、心理学系の専門書を出している出版社の本がありますので、そのなかで探すとよいでしょう。

> フロイトやユングが著した本の訳本は読んだほうがいいのでしょうか。

読まないほうがいいです。
あれは一通り基礎をやった大学院生とかが、ゼミで教授と一緒に読むものです。
入り口としては講談社学術文庫から出ている小此木啓吾の『フロイト』『現代の精神分析』、それと雰囲気を把握するのであれば藤山直樹の『集中講義・精神分析』(岩崎学術出版社)もいいと思います。

> 心理学を学んで取れる資格はどんなのがあるか。また大学の心理学科に行く必要はあるか。

臨床心理士などいくつかありますが、一般論として大学の心理学科にいく必要のない資格は、たとえ取っても何の役にも立ちません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
書いてくださった本を買ってみようと思います。
やはり大学の心理学科は重要だったのですね。
たいへん参考になりました。

お礼日時:2011/08/20 15:25

・心理学にはいろんな分野があるのはご存知ですか?



いろいろな方がいろいろなアプローチの仕方で分析に反映されています。
ですので、現時点で一番正しい分析と言うものは、それを実践している会派の数だけあるともいえます。

つまり「効率のいい勉強方法」はたくさんあるともいえますし、ないともいえます。

・フロイトやユングの本は「知識」としてや「読み物」として読んでも参考にはなります。

柔軟に捕らえてください。

・心理学の資格は「日本の心理学に関する資格一覧」で検索されれば、たくさん載っています。ただし、大抵の物は、大学の心理学科を卒業したほうが所得しやすいでしょう。

ほかの教育学部でも、取れないことはありませんが。

ご参考までに。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
なるほど、やっぱり心理学科や教育学部にいく必要があるのですね。
今は独学の範囲内でできることをやってみることにしました。
参考になりました。

お礼日時:2011/08/20 15:21

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