プロが教えるわが家の防犯対策術!

日商簿記1級の勉強をしております。
固定資産の未実現利益の際、償却費用を修正しますが、これは内部の取引であるから、その固定資産はその状態のまま移送したに過ぎない。(固定資産の金額、償却費用も)
しかし、個別にみると、取得側は売却損益分、固定資産が変動している。よって、償却する時変動分だけ売却側と違ってくる。
この違ってくる分は、連結上はただの固定資産の移動なので、あり得ません。よって、売却損益分の償却費を消去することになる。

この考えは、合っていますでしょうか?

A 回答 (1件)

既にご回答が出ていたら申し訳ありません。



「連結上はただの固定資産の移動」とみなす考え方が合っていますので、理解に自信を持って大丈夫だと思います。

>固定資産の未実現利益の際、償却費用を修正しますが、これは内部の取引であるから、その固定資産はその状態のまま移送したに過ぎない。

その通りです。個別上の会計処理では、外部から固定資産を取得した際と変わらない通常の会計処理を行っていますから売却損益が発生します。
が、グループ全体の取引として考えると、ただ単に固定資産がグループ内で移動したにすぎない取引に対し損益が発生するのはありえないため、修正を加える必要があります。
この作業に登場するのが「未実現損益及び減価償却費・減価償却累計額の連結修正仕訳」になります。

ちなみに補足しますと、連結会計とは、子会社の会計担当者によって日々個別に仕訳処理を行い仕上げられた個別財務諸表を、親会社の会計担当者が「連結決算処理の時だけ、グループ会社全体の連結財務諸表を作成する」ために、親会社の個別財務諸表と引き合わせ、合算消去を加える会計手続きのことです。
毎年、決算のたびに開始仕訳にて連結年度以降の未実現損益を計上する必要がある理由は、連結決算作業が終われば、また親会社は親会社、子会社は子会社で、単独の会計処理をおこなう方法に戻すからです。

>個別にみると、取得側は売却損益分、固定資産が変動している。よって、償却する時変動分だけ売却側と違ってくる。

その通りです。だから、売却前に売却側が行っていた固定資産の状態に帳簿上をリセットし、あらためて減価償却を行うための修正仕訳が必要になるのです。

以下の取引をセットで憶えておくと便利です。
売却時点が当年度かそれ以前かで必要とされる仕訳が異なるためご注意ください。

■売却前の「固定資産」及び「固定資産減価償却累計額」に振り戻す仕訳

固定資産×× / 固定資産減価償却累計額××

■前年度までの固定資産売却の際に発生した未実現損益の消去仕訳

利益剰余金期首残高×× / 固定資産××
 あるいは
固定資産×× / 利益剰余金期首残高××

■当年度の固定資産売却の際に発生した未実現損益の消去仕訳

固定資産売却益×× / 固定資産××
 あるいは
固定資産×× / 固定資産売却損××

■前年度までの「固定資産減価償却費」「固定資産減価償却累計額」の未実現損益に伴う取消仕訳(売却側と取得側の償却費差額の調整)

固定資産減価償却累計額×× / 利益剰余金期首残高××
 あるいは
利益剰余金期首残高×× / 固定資産減価償却累計額××

■当年度の減価償却の取消仕訳(売却側と取得側の償却費差額の調整)

固定資産減価償却累計額×× / 固定資産減価償却費××
 あるいは
固定資産減価償却費×× / 固定資産減価償却累計額××
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
ものすごくわかりやすくかつ、丁寧にありがとうございました。
理解が格段に深まりました。
本当に感謝いたします。

お礼日時:2011/09/12 13:16

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!