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民間大型船の船長らが、公務員ではない民間人の中で唯一、
特別司法警察職員に指定されているのは、
(=私人逮捕ではない逮捕が許されているのは、)
刑事訴訟法214条(「直ちに」官憲へ犯人の身柄を引き渡す義務)に
違反したという理由で船長らが処罰されることを回避する事が、
実質的な目的と考えられているのでしょうか?

民間人船長の司法警察権は事実上形骸化しているのに、
いまだに制度が残されています。

【刑事訴訟法】

第二百十三条  現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

第二百十四条  検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない。

      ***

戦後の日本国憲法は、
事実上米国が草案を作ったとも言えます。
それなのに、日本は米国とは違い、
民間人が公権力を行使することを非常に嫌います。
鉄道公安制度も郵政監察制度も、
公社の民営化とともに廃止されました。

ところが、民間大型船の船長ら一部船員は、
特別司法警察職員に指定されており、
これが日本で民間人に司法警察権が付与されている
唯一の例となっています。

刑訴法213条(現行犯人は誰でも逮捕できるという規定)は、
逮捕する側が私人の場合には強制力はなく、
万一やむを得ず現行犯人の身柄を確保した場合でも、
例外的に逮捕監禁罪(刑法220条)に問わないようにする
趣旨に過ぎないと解する考え方があります。

その発想が行き過ぎたのか、プロの法律家に至っても、
「私人に現行犯人を逮捕する義務はないのだから、
 現行犯人に逃走の意思がなく、
 先方が現場に警察官を呼ぶことを要求した場合、
 強制的な逮捕拘禁を行うのは人権侵害で違法だ。」
などと、アホな事を言う寝ぼけた人がいます。
(強制処分でなければそもそも「逮捕」とは言わないだろうに。)

このような刑訴法213条の消極的解釈論者・人権病論者は、
民間人船長らに与えられた司法警察権についても、
海上では海上保安官をすぐに呼べないことから、
単なる私人逮捕権では船長らが刑訴法214条違反によって
逮捕監禁罪に問われるおそれがあるために、
そのような事態を回避する趣旨で
例外的に一部民間人に警察権が与えられているに過ぎない、
と船長らの権限を限定的に解釈しているのでしょうか?

A 回答 (1件)

>刑事訴訟法214条(「直ちに」官憲へ犯人の身柄を引き渡す義務)に違反したという理由


客船舶の場合、外洋上の航海においては、仰るように直ちに身柄の引渡しは物理的に不可能な状態に置かれることが多く、かつ限られた空間では他の乗客の安全や秩序維持のために、さらには航行の安全・円滑な運行のためにも、犯人を確保・拘束し留めておくことは必要不可欠と思います。
そういう事情によって警察権を認めているのだと理解しますが、条文に言う“ただちに”は、この場合は“最寄の港に入港し次第”と解するのがいいような気がします。
ですが、予定されている航行スケジュール通りの寄航地で引き渡すべきか、それとも想定外ということで、航行スケジュール通りではなく、拘束した時点での最短寄港可能地に直行すべきか・・のどちらを想定しているのかは私は分かりません。

「例外的に」という言い方ですが、そうなると船舶航行時はすべて例外扱いということになります。ですが環境的には全ての船舶は海洋上なので、例外というよりも「船舶航行時は(例外ではなく)当然の権利として認めていい」ような気がします。
あとは、拘束後どの位の時間やタイミングで引き渡すべきか・・というルールの規定があればいいような気がします。

この回答への補足

こんにちは。

>“ただちに”は、この場合は“最寄の港に入港し次第”と解するのがいいような気がします。

陸地の近くを航海している状況においては、
普通はそう考えるでしょうね。

この質問と関連して、思い出したのは、
オーストラリアの反捕鯨団体が
日本の調査捕鯨船を襲撃した事件です。

国内では「逮捕しろ」という声が高まったのに、
報道によるとあのオーストラリア人は、
海上保安庁に引き渡された時点で逮捕という
扱いになっていました。
これにはこれで法律上の事情があると思われますが、
いずれにせよ、日本は他国と比べ、
民間人の権限が弱いことに違いはないと思います。

日本国の領土内においても、
シナ人などの外国人犯罪が犯罪が増加しています。
事実上他国が制定した憲法がそのまま偏重され、
外国人が少なかった時代に制定された
今の法律がそのままままでは、
日本人が日本国内で不利になります。

こんな中で「自力救済の禁止」を明文化しようという
動きまであり驚いています。
(法律屋の傲慢さに呆れています。)

それにしても、豪州の反捕鯨団体の白人連中は、
黄色人種だという理由かなんかで
日本人を小馬鹿にしているのでしょうかね。
過去に捕らえられた連中の中には、
「天ぷらが食べたい」と日本の船中で
捕らえられた直後にのたまったヤツがいるそうな。
まんまとリクエストに応じる日本人にも呆れました。

補足日時:2011/10/26 04:08
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