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酵素活性を放射能で測定すると[dpm]で値がでてきます。これを濃度の単位[mol/min/ml]に直すにはどうすればよいのでしょうか?ちなみに,放射能の比活性[Ci/mol]と濃度[mM],タンパク質の濃度[mg/ml]はわかっています。

A 回答 (3件)

わかりました。



「タンパク質」というのは酵素ですね。
比活性をmol/min/mgの単位で表わすということですね。
(質問文では最後がmlになっていますが、No.1の補足ではmgになっています。多分こちらが正しいと思いますので、mgとして回答します。)
このmolは、反応産物の量を表わすmolですよね?

まず、minは30minと与えられているので、問題ないですね。

mgは加えた酵素タンパク質の量ですね。
濃度50μg/mlのタンパク質を30μl入れたということから、この二つを掛け算すれば、酵素タンパク質の量が出ます。
(50μg/1000μl)*(30μl) = 1.5μg = 1.5*10^(-3)mg
(単位に注意)

次に生成物の量(mol)を放射能の測定値(5000dpm)から求めます。

5000dpm = (5000/60)dps
1molが1Ciに相当することがわかっているので
3.7*10^10dpsが1molのC*に相当
したがって測定値(5000/60)dpsに相当するC*のmol数は、
((5000/60)dps)/((3.7*10^10)dps/mol) = 2.252*10^(-9)mol

ここで注意!!!
反応式から、1分子の生成物に3個のC*が取り込まれていることがわかります。
したがって、上の計算で求めたC*のmol数の1/3が、生成物のmol数です。
生成物のmol数 = 2.252*10^(-9) mol/3 = 0.751*10^(-9) mol
以上の数値から、比活性は、
(0.751*10^(-9)mol)/((30min)*1.5*10^(-3)mg)
= 1.67*10^(-8) mol/(min*mg)
= 16.7 nmol/(min*mg)

つまり、酵素タンパク質1mgあたり、1分間に16.7 nmolのC反応産物を生成することになります。

急いで計算したので、数値はもしかしたら間違っているかもしれません。確認をお願いします。

「分子量も必要なのでは?」と言いましたが、mg単位で良いので、必要なかったですね。失礼しました。

反応液の体積150μlは計算に出てきませんね。
上の計算の結果は、あくまでも「この実験条件での比活性」ということになると思います。
例えば反応液に水を加えて、体積を2倍にすれば、すべての成分の濃度が半分になりますから、反応速度が変わり、比活性の計算値も変わるかもしれません。
(ただし、酵素濃度に対して基質濃度が大過剰なため、基質が飽和になっていて、多少の稀釈では変わらないかもしれません。その辺も確認して下さい。)
温度によっても反応速度は変化するかもしれません。そういうことも含めて、「この実験条件での比活性」ということです。

アイソトープを使う実験は、汚染事故など起こさないように、十分に注意して、がんばって下さい。
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この回答へのお礼

長期にわたって,回答して下さってありがとうございます。

生成物の量[mol]が放射能の測定値[dpm]から求められなかったんです(ほかにもわからないことだらけでしたけど…)。
「1molが1Ciに相当」ってことに気がつきませんでした…反省

実験も勉強もがんばりまっす。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2003/12/06 17:32

すみません、もう少し補足していただけますか?



そもそも、どういう反応なのでしょうか? (加水分解、リン酸化、etc)
基質、酵素、生成物は、それぞれどういうものなのでしょうか?
反応式を書いていただけると、よく解ると思うのですが。

「タンパク質」というのは、基質ですか? 酵素ですか?
もし、「タンパク質」が酵素なら、基質は何ですか?

もし「タンパク質」が酵素のことであれば、濃度[mg/ml]だけでなくて、分子量も必要なように思われますが。。。

実験の簡単な手順を教えて下さい。
例えば、

RI(P32, S35, C14, H3, etc)で標識された化合物A*を酵素の存在下で化合物Bと反応させ、生成物CにRIを取り込ませる。
A* + B → C*
反応液からA*を除き、C*を分離する。(遠心、エタノール沈澱など)
C*の放射能を測る
といったことです。

RIを使って測るということ以前の問題として、化学反応自体がどういう反応なのかわからないと、お答えするのが難しいです。

補足をよろしくお願いします。

この回答への補足

リンの合成で,ホスファチジルエタノールアミン(X-NH3)をメチル化してホスファチジルコリン(X-N(*CH3)3)を生成するというものです。このときに,基質として放射能を含むアデノシルメチオニン(Y-*CH3)を,触媒として酵素を入れています。

  X-NH3 + Y-*CH3 → X-N(*CH3)3 + Y

ちょっとおかしいですが,反応式はこんな感じです。
測定により出てくる値[dpm]は,X-N(*CH3)3のみで,Y-*CH3は含ませません。
酵素濃度,基質濃度はわかっています。ただし,酵素の分子量はわかりません。

補足日時:2003/12/05 21:16
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1Ci= 3.70×10^(10) dps (decays per second)


(定義では1gのラジウムが1秒間に壊変する粒子の個数)
実際にはこの単位は大きすぎるので、普通はmCi( =10^(-3) Ci)またはμCi (=10^(-6) Ci)が使われます。

1 dpm(decays per minute) = 1分間に1個の粒子が壊変する放射能の強さ。これを秒単位にすれば
1 dpm = 1/60 dps (decays per second)

これで計算できると思います。
こういう計算を、昔はよくやりましたが、長い間やっていないので、もしかしたら勘違いしているかもしれません。
具体的な反応とか数値を書いていただけると、もう少し詳しくお話できるかも知れません。

この回答への補足

1mM(1Ci/mol)の放射能を30μlと50μg/mlのタンパク質を30μl入れ,全量を150μlとしたものを30分間反応させたら,5000dpmが得られました。これの比活性[mol/min/mg]を知りたいのですが・・・。
何を調べれば計算方法とか考え方とかわかりますか?

補足日時:2003/11/27 21:03
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