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スピンの磁場下でのトルクはなんで

ーgμS×H

でかけるのでしょうか?解説お願いします。

A 回答 (2件)

No.1です。



質問の趣旨、理解しました。
現在では電子は大きさのない点電荷であるとされていますが、
当時(1920-1930年代)はまだ電子には大きさがある(ローレンツの電子半径)と思われており、
電子の自転は帯電した球の回転のように、電流を生むと考えられていました。

しかし、その場合にもいくつか困難が生じます。
1)当時考えられていた電子半径から、スピンのモーメントを再現するとなると、
自転の速度が光速の10倍ていどになってしまう。

2)角運動量から計算される磁気モーメントと、実際のエネルギー準位から求められる相互作用の大きさが一致しない。
質問の式でいうと、なぜgがあるのか。いわゆる異常磁気感応の問題。

こうした問題にはけっきょく、ディラックの相対論的量子力学による電子の波動方程式によって一応の決着がつきました。
いまでは、自転による磁気モーメントではなく、
波動関数(あるいは電子「場」)が
スピノールという数学的な性質をもつことからくる、
場そのものの角運動量と考えられています。

g=2になる理由については、回転系への相対論を考えることによって、
いちおう自転モデルでも説明がつきます。
この辺の事情については、詳しくは朝永振一郎の「スピンはめぐる」がとても参考になると思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。なるほど。そのようないきさつがあったのですね。勉強になりました。
正直相対論はよくわからないので、通常は古典的なイメージを持っていようと思います。

お礼日時:2011/11/29 09:28

この問題に関する解答としてはおおまかに3つのレベルがあります。



(1)そもそも磁場によるトルクが「物体の磁気モーメント×磁場」になることが分からない。
純粋に古典電磁気学の問題としての質問。

(2)実験式としての質問の式がなぜ導き出されたのかが分からない。
言い換えれば、g因子って何?という前期量子論におけるスピンの発見についての質問。

(3)根本的になぜこうなっているかが知りたい。
言い換えれば、ディラック方程式からこの項を導出する方法を知りたい、という相対論的量子力学レベルでの質問。

どのレベルでの解説がほしいのか教えてください。
(1)以外ですと、それぞれそれなりの長さの解答になるのでw

この回答への補足

返信遅れてすみません。

(1)そもそも磁場によるトルクが「物体の磁気モーメント×磁場」になることが分からない。
純粋に古典電磁気学の問題としての質問。

について説明お願いしたいです。
僕の理解では古典的には

円形コイルに流れた電流により磁気モーメントが生じる→そこに働くトルクは結局、磁気モーメント×磁場になっている

ということから

運動する電荷が角運動量を持つときには磁気モーメントも持つため、上記のように、トルク=磁気モーメント×磁場となる

と考え

スピンは電子の角運動量なので、磁気モーメントを持ち、トルク=磁気モーメント×磁場が成り立つ

と考えたのですが、上の古典的な理解からいうと、電子の核の周りの円運動(円形電流に相当)による軌道角運動量が磁気モーメントを生み出すのはわかるのですが

スピンの自転によるスピン角運動量が磁気モーメントを持つことはイメージがつながりません。なぜなら電子が自転してても円電流が流れないように思えるからです。それともスピンは電流を生み出すのでしょうか?

まとまらない文章になってしまいましたが解説お願いします。









角運動量を持つ=磁気モーメントをもつ

補足日時:2011/11/24 18:08
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