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≪知的能力管理の重要性≫
 脱工業化時代において,企業の成功は物的資産よりも,知的能力や組織
能力によるところが大きい。人間の知的能力を管理したりそれを有益な製
品やサービスに変えたりする能力は,急速な勢いでこの時代における非常
に重要な経営能力となりつつある。その結果,知的財産,創造性,革新性,
学習する組織に対する興味がわきたっているが,プロフェッショナル(知
的・技術的専門家)たちがもつ知的能力を管理することに対する注目は驚
くほど少ない。
 プロフェッショナルの知的能力は新しい経済において大半の価値を作り
出しているので,この見落としはとりわけ驚くべきことである。その利益
は,ソフトウェア,医療,金融サービス,通信,コンサルティングなどの
巨大なサ「ビス産業において,じかに見て取ることができる。しかしそれ
だけではなく,製造業においても,研究開発,工程設計,製品設計,物流
管理,マーケテイング,システム管理といった業務を通して,プロフェッ
ショナルは価値の優位性を生み出しているのである。彼らがもつ知的能力
の重要性が高まっているにもかかわらず,「プロフェッショナルの知的能
力とは何か」「どのようにすればそれを開発することができるのか」とい
った基本的な質問でさえ,それに対する系統だった答えをもっている経営
者はほとんどいない。
 真のプロフェッショナルは大量の知識,それも常に最新のものに更新さ
れていなくてはならない専門分野の知識を自在に使いこなしている。組織
における彼らの知的能力は4つのレベルで機能しており,ここでは,後になるほど重要度が増していくように,それらを順に示していく。
 認知的知識(know-What)は,プロフェッショナルたちが広範な訓練や
資格を通して達成する専門分野の基礎的な習得である。この知識は不可欠
なものであるが・通常,商業的な成功のためには,決して十分なものでは
 ない。
 高度な技術(know一how)は・「本で学んだもの」を効果的な実践へと
変換する0ある専門分野におけるルールを複雑な現実世界の問題に応用す
る能力は・価値を創造するプロフェッショナルの最も広く行きわたってい
る技術レベルである。
 システムの理解力(know-Why)は,専門分野の基礎となる複雑な因果
関係に関する深い知識である0この力によって,プロフェッショナルたち
は自分たちの業務遂行の枠を超えて・より大きくより複雑な問題を解決し,
並はずれた価値を創造するための行動をとることができるのである。この
能力を身につけたプロフェッショナルは,微妙な相互作用や意図せず生じ
てしまう結果を予想することができる。システム理解力の究極の現れは,
高度に鍛えられた直観力である0たとえば,どのプロジェクトに資金を出
し,実際にそれをいつ行うべきなのかを直観的にわかっている熟練した調
査部長の洞察力などがそれである。
 自発的な創造性(care-Why)は,成功への意志,動機,適応力から構
成される0高度に動機づけられた創造的な集団は,しばしばより大きな物
的資源や財源をもつ集団をしのぐものである0自発的な創造性がなければ,
知的能力をもつリーダーもその知識における優位を失ってしまいかねない。一
彼らは変化する外部環境や・とりわけそれまでに彼らが培った技術を時代
遅れのものにしてしまうような革新に対して,積極的に適応していくこと
ができないかもしれない0したがって,この最も高いレベルゐ知的能力が,
今やきわめて重要なものとなっているのである0構成員たちの中にこの自
発的な創造性を育てている組織は,今日の急激な変化に直面しても継続し
て繁栄す・ることができ・進歩の次の波が押し寄せる中でも競争していくた
めに,自分たちの認知的知識・高度な技術,そしてシステムの理解力を更
新していくことができるのだ。
知的能力がプロフェッショナルの頭脳の中に備わっているのは明らかで
ある0最初の3つのレベルの能力は組織のシステム,データベース,または運用技術の中にも存在しうるが,4つ目のものは,しばしばその組織の
文化の中に見出される0認知的知識から自発的な創造性へと知的能力あ段
階を上げていくにつれ・知的能力の価値は著しく増加する0しかし実印
に,たいていの企業が,(高度な技術よりも)基本的な技術の開発のため
の訓練に注意を集中させ・システム技術や創造的な技術の開発には,ほと
んど,あるいはまったく力を入れていない0
典型的なプロフェッショナルの活動の大半は完壁さを目指したものであ
り,創造性を目指したものではない0顧客はまず何よりも,確かな筋から
届けられ,手に入れられるうちで最も高度な技術をともなったプロフェッ
ショナルの知識を望んでいる。時には創造性が求められることもあるが,
会計部署,病院,ソフトウェアの会社,金融サービスを提僕する会社など
によって行われる大部分の仕事においては,複雑ではあるが比較的似たよ
ぅな問題に対して,高度に開発された技術を繰り返し利用することが要求
される。人々が,外科医・会計士,パイロット整備士,原子力発電所の
技師などに大いに創造的であってほしいなどと望むことはめったにない0
経営者たちが,創造性を要求される一部の緊急事態やその他の特殊な状況
に対して,抱えているプロフェッショナルたちを馴当てる準備をしなけ
ればならないのはたしかだが・しかし彼らは,一貫性のある高品質の知的
生産活動の碇僕に大部分の注意を注ぐべきなのである。

問題
しばしばその組織の
文化の中に見出されるとはどういうことか。説明せよ。

解説お願いします。

A 回答 (3件)

この場合の文化は「精神的風土」といったような意味に考えて良いと思います。



顧客が望むのは,最も高度な技術をともなったプロフェッショナルの知識であり、創造性を目指したものではない。
それに応えるため、企業はどうしても完璧性だけを特に重視しようとしがちである。
しかし、そういった言ってみれば目先の利益とは一線を画し、遠い将来を見据えようとする精神的な風土を持つ組織の中に、『自発的な創造性(care-Why)』というものが育まれていることがわかる。
 
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読みづらい文章ですね。


この文章の中だけで回答するとしたら

>>認知的知識から自発的な創造性へと知的能力あ段階を上げていくにつれ・
知的能力の価値は著しく増加する0しかし実印に,たいていの企業が,(高度な技術よりも)
基本的な技術の開発のための訓練に注意を集中させ・システム技術や創造的な技術の開発には,
ほとんど,あるいはまったく力を入れていない0<<
以後も同じ内容で、言葉を換えて繰り返されているので,

回答は
「企業は、現時点で持っているノウハウの完成度を上げる事にだけ注意を払い,新しいノウハウの構築には無関心だ」
って所じゃないかな?

この設問の文章を50文字以内で要約せよ。って方が楽しそうだけどね。
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(care-How)は組織の文化に埋まっていることが多い。


それをどのように掘り起こし、効率的に伝承させるかが組織における知的能力の管理におけるキーポイントとなる、ということじゃないかな。
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